崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

階段上り

2015年11月23日 06時19分00秒 | 病床日記
昨日は日曜日なのでリハビリがなく、看護師に階段を上ってみようと誘われた。手術前まで階段を見上げるだけで難しく感じ、その都度自ら高齢者意識を持ったが、昨日は逆転した。比較的に軽く上り下りすることができた。なにより高齢者意識は私の意識からは消えてしまった。病院ではいつも保護される子供のように扱われており、看護師たちに甘えているほど子供意識が強いことが分かった。病院では治療と回復だけではなく、再生か復活のような意識改造が行われるのではないかと思わされる。
 見舞いに来てくれる方々とは病気に関する話題が多い。ソウルから来られた方はまだ50代、数年前奥さんをがんで亡くした辛い体験を話してくれた。韓国では完全看護制ではないので一人娘が大学を休学して彼と交代で患者の隣に泊まりながら付き添ったという。悲しみには耐えがたかったが介護は身についたと得られた点もあるという。もう一方は日韓親善協会の会長の友松氏、ご自分の病気は名医に会って一発で直ったとのこと。彼の親しい韓国の方の話である。88歳の高齢者を日本の九州の名湯(温泉)に案内したが温泉が大好きな方で、長時間温泉入浴中意識を失いお湯の中に沈んだのを一緒に来られた方が心臓マッサージをし、応急処置し、救急車で病院へ搬送し、まだ安静を要したが日程通り帰国され、今現在お元気だとのこと。本人はなぜここに連れてきたのかなどと怒り、困惑したという体験談である。私は話を聞く途中数回爆笑した。後に彼はその方に日韓親善の功労者として感謝状を送り、暖かい友好関係は延々と続いている仏教法話のような話である。

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