崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

東京中心主義

2005年11月09日 06時35分27秒 | エッセイ
 下関に住んでから東京出張で新幹線を利用する機会が多くなった。早くても5時間以上かかる。東京での研究会ではアメリカの学者が日本人の研究をあまり引用しないことに不満をもっている内容の発表があったが、東京中心に考えている学者たちは地方の人の意見は受け入れようとしないような感じがした。しかし考えてみると李朝時代に島流しされた茶山という学者が近代学につながる代表的な学者になったではないか。メンデルは世間を相手にせず、寺の中で遺伝の法則を研究し、それが100年後に全世界で評価されるようになった。つまり、大勢を相手に一人で引っ張る綱引きもある。そして神様が認めてくれるという信仰は強いと思う。
列車内でコンピューターを前にしていろいろと考えた。