Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

バナナブレッド。

2008-05-15 16:29:29 | 料理
最近クイックブレッドにどっぷりはまっているらしい。
というのも、ダンナさんの出勤が以前より早いから。

7時くらいにはもう出て行ってしまうことが多く、私も相変わらず4時すぎから起きているので掃除、洗濯など基本的家事と投資関係は一通り終わってしまいます。スーパーが開く前までの3時間ほどが暇になるわけで、他の店も図書館も開かないので外に出ても仕方がない。本屋に早朝出勤することもあるのですが、そう毎日というわけにも行かないので。。。。アメリカのようにスーパーは朝6時くらいから開店して欲しいものですね。

この余った時間にうってつけなのが、粉もの修行。パンなど発酵させるものを作っても3時間あれば10時までには完了できることが多い。
それでも三食の基本はご飯食の我が家なので、こちらも毎日修行しているわけではないのですが。。。。大半は料理本の和訳に時間を使っていることが多いかも。

和訳すればするほど、また試しに作りたくなる訳で、ちょうどただいまクイックブレッドの章を解読中につき、試作が多くなる要因のひとつ。先日作ったマフィンがやたらおいしかったのも大きな原因ですが。。。

イーストを使わない発酵させずに膨張剤で膨らませ、短時間で仕上げるのがクイックブレッドの特徴。マフィンやソーダブレッド、コーンブレッドがこの類です。
パンは手捏ねを辞めて以来、それほど労力は要らないはずなのに、なぜか作るのに気合がいる。いわゆる腰が重い状態。その点、クイックブレッドは目下作ってみたいもの多数の状態。作れる機会待ちのメニューが続いています。

今回は試作消化待ちのトップとして"バナナブレッド"を作ってみました。ちょうどダンナさん朝食用に作るチャンスが生まれましたので。。。

今回のレシピは"Full-Fat"系で"Baking Illustrated"から。先日のライトマフィンと同様のシリーズの本で焼き菓子系ばかりが載っているアメリカの料理本。今はこの本の解読のはまっています。アメリカの菓子の定番メニューが"Full-Fatレシピ"で掲載されいるのですが、解説がかなり勉強になる。日本の家庭料理書では絶対書いていない基本のことが理由ともに細かく書かれているので、読んでいると"目からうろこ状態"になります。料理番組といい、料理書といい、独学で料理を学ぶにはアメリカの方が断然よく出来ていると思います。

この本の一番最初に載っているのが"バナナブレッド"。日本でもよく知られているお菓子ですが、あまりぱっとしないお菓子なので売っているのはあまり見かけませんね。日本でも朝食用によくレシピが載っているのですが、ホットケーキやマフィンに比べると人気薄のような気がします。私も作るのは初めてです。味に新鮮味がなかったからかもしれません。

作り方は非常に簡単。でもあまりに簡単な割にあまりおいしいと思うものにならないものでもある。
この疑問にこの料理本がかなり詳しく解説していたので、そのとおりになるのか検証してみました。

作り方の基本はクイックブレッド法。粉系材料と液系材料を別々に混ぜ合わせて最後にこれらを合せる方法。日本のレシピではほとんどが"クリーミング法"。バターケーキの手法でバターと砂糖をクリーム状に泡立ててから卵と粉系材料を混ぜる方法です。この手法の違いが食感の違いが大きく分かれるところのようです。日本の菓子レシピはたいていフランスよりのためか、ふわふわで軽いものが良いとされる傾向が強いと思います。よって何でも泡立てて膨らませて仕上げるものが多いですね。
アメリカ菓子の場合、イタリアよりのためか食べ応え重視。あまりふわふわ軽いだけだと敬遠されるようです。ある程度の重みが必要。しかしたいていは重すぎもものになってしまう傾向が強いですね。この本はいかに軽すぎず、重すぎずにするかに重点が置かれいます。

まずは下ごしらえから。

バナナはよく熟したものをよくマッシュしておきます。フープロまでかけてピュレにすると膨らみが悪くなるので手でよく潰しておくのがポイントの一つ。塊はない方がよいらしい。日本ではチャンクの方が好まれる傾向があるようですが。。。

ナッツをローストして荒く刻んでおきます。日本のものよりかなり多量に加えるレシピになっています。アメリカレシピはナッツを入れるのが大好きですので。。。

バターは溶かして荒熱をとっておきます。少量なので電子レンジで溶かしました。

ボウルに小麦粉と砂糖、ベーキングソーダ(重曹)、塩、ナッツを入れて軽く混ぜ合わせておきます。

別ボウルにマッシュしたバナナ、ヨーグルト、卵、溶かしバターを加えてゴムベラでよく混ぜ合わせます。

粉系材料のボウルにバナナヨーグルト混合液を加えて水分が行き渡るまで大きく混ぜ合わせます。混ぜすぎないようにするのが大きなポイント。

これをオーブンペーパーを敷いたパウンド型に流して180度に予熱したオーブンで30分焼きました。焼き上がり後に5分ほど型のまま荒熱を取って、型から出して完成です。焼きたてでも食べられますが、ある程度冷めたらラップに包んで室温で寝かせるとさらにおいしくなります。カステラとは違い、3日間が限度のですが。。。

作り始めてから焼く1時間で出来上がり、バターや卵の泡立ても必要がないため常に簡単にできます。日本のレシピと違ってヨーグルトと重曹を使うのが興味深いところでした。今回はベーキングパウダーを一切使わず重曹のみ。アメリカではベーキングソーダとして重曹はよく膨張剤として使われるのですが、なぜか日本はあまり使いませんね。

焼きたて食べてみるとちょっと甘いかなという感じ。今回もダンナさん仕様で砂糖は甜菜糖なので1/5の甘さですが、量は規定量いれました。ヨーグルトの酸と重曹を反応させて膨らませているので、どっしり感は思ったよりなく、たしかに軽くもなく重くもなく、市販のものより目が詰まっていない感じ。でもケーキほどふわふわではないので、面白い。一晩寝かせると甘さのトゲが抜けて、非常に良い味。初日は多少のどが渇く甘さでしたが、二日目はくどさがなく、甘みも少し抑えられた感じになりました。生地も重くならず、初日と同じ状態でした。ナッツが入っているので甘みがナッツの塩味とコクで抑えられているのかもしれません。バナナの風味は市販のものより薄い感じですが、くどくないので、これくらいがいいかも。
日本のレシピよりもバターが少ないので後味が軽く、食べたあとにおなかにもたれないのがいいですね。

たしかに今まで食べたバナナブレッドの中では最良でした。巷ではヒルトンホテルのバナナブレッドがかなり人気のようですが、どんな味なのでしょうか。1本600円強らしいのですが、バターケーキlikeな味の気はしますが。。。

次はコーンブレッドかボストンブラウンブレッド。ズッキーニブレッドもどんな味なのか食べてみたい。作りたいものは目白押しですね。

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2 コメント

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はじめまして (JOJO)
2011-08-01 02:46:16
バナナブレッドで検索しててこちらにきました。
とても美味しそうで、作ってみたいのですが、分量って教えてもらえるのでしょうか?
私はナッツ類はあまり好きじゃないので、入れたくないのですが、やっぱり入れないと美味しくないのですかね?
宜しくお願いします。
返信する
ぜひ作ってみてください。 (Pro house keeper)
2011-08-01 05:21:05
はじめまして、JOJOさん。
ブログ見てくださってありがとうございます。

バナナブレッドのレシピはクックパッドにいろいろな試作タイプを載せていますので、以下のIDを参考にしてください。

ID:1185281(タイプUL)
ID:742706 (タイプBQ)
ID: 742647 (タイプSC)
ID:679122 (タイプSQ)
くるみはあったほうがおいしいと思いますが、お好みでチョコチップやココナツに替えてみても。
なくてもおいしいですよ。ヨーグルトで作るのが基本です。
作った感想や疑問などぜひ聞かせてくださいね。

お気に入りの一品ができるといいですね。
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