Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

ピーチ・コブラ。

2009-06-29 08:25:26 | 料理
仕事がなくなり、専業主婦モードに戻りつつありますが、まだやや時間をもてあまし気味でやたらと料理修行にのめりこんでいる今日この頃です。

急に蒸し暑くなり、どうしてもこの季節になると食事は冷たい系を作ってしまいがちなので、食欲のでそうな食べやすい温かいメニューを取り入れるようにしています。
今回はそのメニュー開拓の一環で、"ピーチ・コブラ" を作ってみました。

アメリカで"フルーツ・コブラ"は、夏の簡単なフルーツデザートしてはかなり定番。果物を焼いて甘みととろみをつけ、ビスケット生地をトッピングしたもの。日本ではフルーツグラタンはよく見かけますが、似て非なるもの。

現地ではビュッフェ料理によくでてきたのですが、食べたものははっきり言って甘すぎて、ベトッとしておいしくなかった記憶ばかり。日本人が嫌がる要素を詰め込んだようなお菓子でしたね。日本でこのデザートが紹介されないのがわかる気がしました。

それでも一度だけLight系御用達書を参照して初めてコブラを作ってみたのですが、味だけでなく、見た目も食感もいまいちでそれ以来興味のないものになっていました。

でも料理書やネットレシピには季節ごとのフルーツを使ったコブラがやはりよく登場し、見た目だけはおいしそう。もう一度別レシピで作ってみることにしました。

ちょうど桃が手ごろな値段で手に入る季節になりましたので、桃を使うことに。プラムやベリーもコブラの定番果物ですが、加熱してすっぱくなる要素が大きいので、味の変わりにくい桃で再挑戦です。

レシピは前回と違い、御用達洋書のネットサイトのレシピを参考にしました。前回はブルーベリーを使ったライトレシピのためバターを減量したドロップ法のビスケットを使用していました。ライト系はフルファットでの作り方を自分で確立していないと難しいレシピですね。いきなりライトで挑戦したのが悪かったのかも。

ドロップ法は粉材料と液体材料を別々に混ぜてから合わせて生地を作ります。よってバターも溶かして使うため、夏でも作りやすく、量も減らすことができるらしいのですが、水っぽい生地になるので焼きあがりもふんわりしすぎていてビスケットのカリカリ感が出なかったように思います。

まずは桃の下準備から。
桃の皮を剥いて、半割りして種を取ります。完熟なら種はとりやすいですが、未熟な場合は芯くりぬき器を使うと取りやすいです。

さらに半割りにしたものを4等分にしてボウルに入れ、砂糖と和えて脱水します。

30分ほど置いて水分が出てきたら、水分を別容器に取り出します。
ボウルに出てきた桃の水分を計って入れなおし、片栗粉、レモン汁を加えて混ぜ合わせ、再度水気を切った桃を加えてやさしく混ぜ合わせます。

普通はこの脱水作業をせず、フルーツをいきなり焼きにかかるのですが、桃は水分量に個体差が大きく、見た目では判断できないため、焼いた際に水分が多いと型からあふれんばかりとなり、失敗する大きな原因になるらしい。
よって毎回同じ水分量となるように、まずは脱水してあらかじめ水分を出しておき、その水分を計って桃に再度加えて下焼きをするようです。

ここで加える片栗粉は仕上がりのコブラ独特のとろみとなるのですが、よくあるものはとろみが付き過ぎているようで、今回のレシピではかなり少量。我が家のように二人分のミニスケールで作ると少量過ぎて入れているかわからない程度。

ココット型に脱水マリネをした桃を入れて200度に予熱したオーブンで桃に少し焼き目がつくまで7分間程度下焼きをします。

焼いている間にトッピングを作ります。
ボウルに薄力粉、強力粉、砂糖、ベーキングパウダー、重曹、塩を混ぜ合わせておきます。

作業台に粉を移して、冷凍した角切りバターをおき、包丁で粉をまぶしながら砂状になるまで切り混ぜていきます。この方式は日本のパイ的作り方。御用達書ではもちろんフードプロセッサーでががっと作っていました。今回の量が倍量だとフープロでも作れるのですが、さすがにオリジナルの1/4スケールではちょっと量が少なすぎるため手作業で作りました。

前回は前述したようにドロップ法のため、バターの扱いが楽でしたが、今回は夏場のロール法なので途中でバターが溶けないように手早く作業をこなさなくてはなりません。パイ生地作りが苦手な私としてはここが難所でした。

切り混ぜたバター粉をボウルに移し、ヨーグルトを加え、ゴムベラで全体にべたついた生地になるまで混ぜ合わせていきます。ヨーグルトの量は御用達書量ではどう見ても足りず、倍量加えることに。

ヨーグルトを加えた時点で粉中の膨張剤(ベーキングパウダーと重曹)が反応し始めてしまうため、すぐに焼きに仕上げにかかります。
よってトッピングは絶対に作りおきができず、作るタイミングも焼いている間のみ。これがこのレシピの最重要点の一つかも。

焼きあがった桃の上にビスケット生地を一口大にちぎって載せていきます。焼いている間に膨れることを予想して生地同士が重ならないように載せていくのがポイントらしい。しかし今回は一人分ずつ小さな器で作ったため、表面積が少なく、ちょっと重なってしまったがご愛嬌。

キビ砂糖を振ってすぐにもう一度オーブンに入れます。トッピングがキツネ色に焼き色がつくまで10分程度焼き上げます。焼くとビスケットが膨れて見た目がレシピ写真のようになり、おいしそう。前回とはかなり出来が違いますね。

荒熱をとって少し冷ましてから食べるのがアメリカ流。日本だったら熱々をどうぞと言いたいところですが。。。冷やして食べるレシピも見たことがありますね。

基本的にはこれに生クリームやアイスを沿えて食べるのが定番。今回は先日作ったLeftoverの豆腐アイスをのっけて出来上がりです。

味は前回と違いかなりおいしい。甘さも控えめでベタベタでもなく、ビスケットのカリカリ感と桃の柔らかな食感とよいコントラストになっていました。ダンナさんにも好評でしたね。これならまた作ってみたいものになりました。

今度は違うフルーツでも試してみたいですね。もう一度ライトレシピのドロップ法も試してみようかと思います。

この日の献立は、鯛のハーブロースト、ペリメニの野菜スープ仕立て、ナスときゅうりのマリネサラダ、ピーチ・コブラでした。

このピーチコブラを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
(注)以下のレシピは今回の試作により食べやすく作りやすいように一部材料や分量を自分なりにアレンジしています。
Cpicon ピーチ・コブラ。 by PCWP



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バナナクランチ・マフィン。

2009-06-22 07:57:50 | 料理
久しぶりに友達と会うことになり、ポットラックランチをすることになりました。
開催場所は自宅ではないので、ケイタリングできるもの、私以外は皆、子連れのため子供ウケするもののメニューを考えることに。
子供用レシピは私の苦手なところ。アレルギーも気になるし、好き嫌いもまちまち、食べやすさなどの大人にはない要素も出てくるので。。。

おもてなし料理の基本は、普段作りなれているものというのが大原則なのですが、どうせならと試作欲にも駆られ、レシピ研究を兼ねてバナナマフィンを作ることにしました。

いつもは御用達洋書からフィリングを変えて、ブルーベリーマフィンだのコーンマフィンだのと試してみるのですが、今回は別のアメリカ人の料理研究家のレシピを試して、御用達書との比較をすることに。

アメリカの"フードチャンネル"でよく見ていた"The Barefoot Contessa"の"Ina Garten"のレシピで試してみることに。
彼女もある種のカリスマ主婦で、フードストアーを経営して成功し、それを従業員に売って、巨額の資産を築き、その後、田舎に引っ込んで大きな邸宅を構え、自宅でレシピ本の執筆とTVショウを展開しています。
アメリカでよくある"アメリカンドリーム達成者"ですね。

彼女の料理の特徴は、アメリカでは珍しくフレンチを基本としているところ。イタリアンよりも見た目がよく、上品な盛り付けが多いですね。ただし、バターや生クリーム、砂糖を多用し、大量製作するので、日本人の私からすればかなりヘビーな料理にも思えます。よって今まで彼女の料理を作ったことはなかったのですが、Mix粉などのブランド製品をもっているため、それなりにおいしいのではないかという予想。また、バナナマフィンのレシピで検索をしたところ、彼女のレシピの評価が他のものよりかなり高かったので、今回採用することにしました。

マフィンは手順が多くはないので、どのレシピも作り方も材料も見た目はそれほど大きな違い無いようなのですが、少なくとも日本のものとアメリカのマフィンはかなり食感、味に違いがありますので、アメリカのレシピ同士を比較してみると面白いかもしれません。

御用達書もマフィンのレシピは色々あるのですが、比較のため今回のものと最も似ている"バナナとクルミのマフィン"と比べて見ることに。
"Ina"のレシピはクイックブレッド法を採用していました。

バナナはマッシュしたものと、角切りのもの2種類を用意。量はほぼ同じでした。

クルミは刻んで軽くローストしておきます。

ボウルに強力粉、薄力粉、砂糖、ベーキングパウダー、重曹、塩を加え、混ぜ合わせておきます。
彼女のレシピでは小麦粉と砂糖、塩の量は同じであるものの、膨張剤は倍量です。
今回も砂糖はレシピよりもやや減量して作りました。

別ボウルに牛乳、卵、マッシュしたバナナを加えて混ぜ合わせます。
御用達書では卵の量は同じですが、牛乳の代わりにヨーグルトを使い、量は容積比にして1.5倍使用していました。

次にバターを電子レンジで溶かし、粉混合物に混ぜ合わせます。御用達書ではクリーミング法を使っており、バターは砂糖とともにあわ立ててます。ブルーベリーマフィンのレシピでは今回と同様、クイックブレッド法で溶かしバターで作りますが、卵と砂糖を混ぜた中にバターを加えて液体混合物を作って粉混合物と混ぜる方式をとっており、この手順が違うのがInaのレシピの特長なのかも。

液体のバターを大量の粉混合物に加えるので、当然生地はダマダマになります。ちょっと心配になりつつ、粉っぽくダマダマな生地のままバナナ卵液を加えて混ぜ合わせます。

卵液を加えてもダマダマはのこります。御用達書でも液と粉材料を混ぜ合わせる際はダマダマが残る程度で、混ぜすぎないことをポイントにしています。
たしかに最初からダマができる生地にしておくと、混ぜすぎてもダマのままなので
混ぜすぎ防止になるのかも。

最後に角切りのバナナ、クルミ、グラノーラを加えて混ぜ合わせて生地完成。

油を塗った標準サイズのマフィン天板に詰めます。グラノーラを加えるところが御用達書と違うところ。Inaのレシピではさらにココナツを加えていますが、手持ちにないため今回は省略。
バナナやグラノーラなどのフィリングが多かったのか、今回の生地は12個分もできましたので、天板を急遽追加。御用達書では6個分なので倍量できたことになりますね。生地は御用達書のバナナマフィンとはほぼ同じ程度ですが、同ブルーベリーマフィンに比べてはやはり柔らかめでした。

190度に予熱したオーブンに入れて25分焼きました。焼き上がりを竹串でチェックして、天板のまま荒熱をとり、型から取り出しました。

クリーミング法の方がよく膨れるとのことですが、クイックブレッド法でもかなり膨れました。ただ水分量の多い生地なのかベリーマフィンに比べれば、やや膨れ方が弱いかも。レシピよりも高温で焼くのが私なりのポイントです。
マフィンは高めの温度で焼き上げるのがポイントの一つです。特に粘りの強い生地で膨れにくい今回のようなマフィンはより高温で一気に焼き上げる方が膨らみやすく冷めてもへこみにくいですね。

焼きたては柔らかくて生地がややべたついた仕上がりになり、マフィン型にも引っ付きやすく、ライナーをしいておくほうがいいですね。たしかにInaのレシピにはライナーを敷くように指示がありましたが、御用達書では基本的にいつもライナーは"無し"でしたので、テフロン天板の方は直接生地を入れて焼いたため、少々ひっついて取り出しにくく、形が崩れやすかったです。

冷めると少ししっかりしてきますが、食感はバナナブレッドに近い粘りのある感じでした。フィリングにグラノーラやクルミを入れたのですが、生地のべたつきのために存在感がかなり薄い。入れなくて良かったかも。
甘さは控えめにしたもののやや過剰で、加糖ココナツをさらに加えてある彼女のレシピのままでは相当甘くなりますね。

マフィンというよりバナナブレッド的な味、食感になりますので、焼きたてよりも時間を置いた方がおいしいようです。
マフィンの味としては、御用達書がWinner。作り方はどちらでもよいという感じですが、バナナマフィン自体がマフィンの中では水分量が多い生地で膨れにくいため難易度が高いことがわかりました。ベリーやナッツだけのドライフルーツのマフィンの方が作りやすく、味も無難ですね。

比較して同じレシピで作ると色々分かることが多いですね。思ったより勉強になりました。

ちなみにポットラックの持参メニューは、バナナクランチ・マフィン、冷製かぼちゃのベシャメルソース詰め焼き、ニューヨークチーズケーキでした。

このマフィンを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
バナナと砂糖をさらに減量し、甘さは控えめにレシピを改編ました。
Cpicon バナナクランチ・マフィン。 by PCWP



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ニューイングランド・クラムチャウダー。

2009-06-18 15:47:04 | 料理
スパイスモニターレシピ第4弾。4つ目のスパイスは"タイム"です。

今回のスパイス4種は、どれも日本の家庭料理にはなじみが少ないスパイスだったと思います。
肉や魚にスパイスを使うのは、材料の臭み消しが大きな役割。日本の肉や魚は外国のものに比べて、ほとんど臭みがないレベルだと思うので、使う必要を感じないことと、魚などの臭みはその持ち味、風味という捕らえ方が多いので、なかなか家庭料理に普及していかないのではないでしょうか。
同じスパイスでもカレーは普及率が高いことをみると臭み消しよりスパイスの味重視といった感じですね。
よってこの4種類は他のハーブに比べて使い方がちょっと難しいというのが正直な感想です。でもシチューやサラダなど日本でも頻繁に作られる家庭料理に少しずつ取り入れるレシピが増えれば、香りに慣れ、これらハーブ類も"コショウ"や"月桂樹"のように定着してくると思います。

ということで、もう一つの課題の"4種の中で好きなハーブは?"の回答としては、味、風味の点では、やはり風味なれしている"セージ"ですね。ソーセージは子供のころから食べているので、風味に抵抗が少なく、肉料理と合わせやすいと思います。
見栄え的にはやはりピンクペッパーがよく、飾りに使えるため料理には使いやすかったですね。

今回の料理は"ニューイングランド・クラムチャウダー"。
ボストンのモールでテイクアウトで食べた何気ないクラムチャウダーでしたが、とてもおいしかった思い出があります。クラッカーと共に食べることを初めて知って、"塩クラッカー"もそれ以来、好物の一つになりました。渡米の際は、お菓子を買うなら、甘いものより"塩クラッカー"です。安価で軽く、味のブレがほとんどない。ちょっとした軽食にもなりますので携帯菓子としては海外では調達しやすく重宝します。

昨年、イタリアに行った際も朝食に出ていた塩クラッカーを毎日数枚もらっておいて、昼食にグレープフルーツとクラッカーで過ごしていたくらいです。普通は"ピザとジェラート"と言うところなんでしょうが。。。。

今回のクラムチャウダーも御用達洋書を参考にして作りました。材料はシンプルなのですが、やはり高カロリーなスープなので、カロリーを押さえた仕様に一部改変。

まず、貝の下準備から。
クラムチャウダーの"クラム"とは、直訳すると"二枚貝"。よってアサリやハマグリなどでもよいのですが、御用達書の材料では"little necks"や"Cherry stone"(和名:ホンビノスガイ)"を使うのがご推奨。この貝、出世魚ならぬ、出世貝らしく、大きさによって名前が変わっていくらしい。大きくなるほどlittle necks, topneck, cherrystone,quahogsと名前が変わり、前者の二つはアサリ~ハマグリ程度の大きさです。

もちろん我が家の近所の巷スーパーではこんな貝が手に入るわけがない(ロサンゼルスの巷スーパーでもなかった)ので、今回は殻つきの大きな帆立貝を使ってみました。

鍋に水と殻つきの帆立貝を入れ、蓋をして、貝の蓋が半開きになるまで3分ほど蒸します。御用達洋書によれば、このときに貝を半開き程度まで加熱するのがポイント。。加熱しすぎると全開になって身を取り出しやすいのですが、なぜかご法度。珍しく理由は書いてなかったのですが、多分貝肉が硬くなってしまうからでしょう。

半開きになったホタテの殻を鍋から取り出して荒熱をとり、上側の1枚目の殻を取り外します。貝柱の繋がった下側の殻と貝柱の間にナイフ差し込んで剥き身にします。肝やワタなど内臓などを取り外します。

貝を裁いている間に出る汁はボウルに受け、鍋の蒸し汁と共にペーパータオルで濾して残しておきます。

じゃが芋を電子レンジで3分ほど加熱してやや柔らかくしておきます。皮をむき、5mm角に切っておきます。御用達洋書では煮崩れない品種を推奨。他のレシピではチャウダーのとろみをじゃが芋でつけることが多いのですが、小麦粉でつけた方がベターとのこと。加熱による乳脂肪分の分離を防ぐためらしい。

ベーコンも5mm角切りにしておきます。古典的なレシピでは塩漬け豚を使うようですが、ベーコンを推奨。少量加えることでスモークの風味が加わり、炒め脂兼ダシ代わりになると言うことです。

玉ねぎは大きめのざく切りに。たいていは他にブロッコリーやにんじんなど野菜類を加えるのですが、今回のレシピはシンプルに貝と玉ねぎとジャガ芋だけでした。

スープ用の鍋にベーコンを加え、中火で脂が出てカリカリになるまで炒めます。玉ねぎを加えてさらに軽く炒めあわます。

小麦粉を加え、軽く色づくまで炒め、貝の蒸し汁を少量ずつ加えて、泡だて器で混ぜながら溶きのばしていきます。ホワイトソースを作るのと同じ要領でダマを作らないように泡だて器で混ぜながら溶きのばしていくのがポイントです。この道具の使い分けでかなりダマになるリスクが減らせます。

じゃが芋とタイムを加えて、じゃが芋が柔らかくなるまで弱火で煮込みます。すぐに食べない時は、ここで調理を一旦やめ、食べる直前までこの状態で置いておきます。

食べる直前にホタテのむき身、牛乳を加え、塩、コショウで味を調え、ひと煮立ちしたら完成。ポイントは長く煮立たせないこと。全体を温める感じにすることで、乳脂肪分の分離を防ぎます。
御用達洋書だけでなく、たいていは生クリームを使っていましたが、カロリー面から牛乳へ変更。今回のレシピでは少量だけ使うことを推奨していますが、少量ならば牛乳に代え、コクが足りなければバターを足すと言う手法に切り替えました。
今回は我が家にしては奮発してベーコンを使っていますので、コクや風味は十分で牛乳だけで十分でした。

材料も作り方もシンプルですが、レシピどおりに手順をキチン踏襲したせいか、今まで作った自己流のものより断然味がよかったですね。
殻つきの帆立から作ることで余計なダシ入らずで、クラムの味がかなり効いていました。帆立が大きくてボリュームも出て、じゃが芋で食べ応えもありました。

シチューの素で作るとファミレスの味的で具が変わっただけのクリームスープの域を超えないのですが、このレシピだとクラムのスープであることがよくわかりますね。
タイムも普段使わないハーブとあって、上品な風味が加わり、一味違ったスープに仕上げていました。

一応これで必須の課題は終了ですが、他にもこれらのハーブを使って色々作ってみます。今回のモニターがきっかけで、ちょっと下火になっていた洋書料理修行を再開するきっかけになりました。ハウス食品さんに感謝です。

この日の献立は、ニューイングランドクラムチャウダー、鰹のたたきとトマトの冷製カッペリーニ、キノコマリネのカナッペでした。

このチャウダーを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon スカロップ・クラムチャウダー。 by PCWP

キノコのマリネも"タイム"を使って作りましたので参考にどうぞ。↓
Cpicon マリネド・マッシュルーム。 by PCWP

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ミニ・ポップオーバーキャセロール。

2009-06-16 13:25:34 | 料理
GABANのスパイスモニター宿題第3弾。本日はセージ。

セージと言うと、やはりソーセージのセージを連想するのは日本人特有なのでしょうか。
しかし、その語源は当たりらしく、ソーセージの"セージ"はハーブの"セージ"から来ているらしい。アメリカの料理番組でもソーセージを使う料理は多いのですが、なぜか調理法が日本とちょっと違うことが多いです。

と言うのも日本ではお弁当のおかずやバーベキューによく用いられ、そのまま焼いたり、ゆでたりといった食べ方。
アメリカではそのまま焼くと言うのは、ホットドッグ用で見ることはありますが、たいてい皮をむいて中身のミンチだけを使う料理法が多いように思います。

日本ではまずありえませんね。最初はびっくりしましたが、結構理にかなった使い方で、要するに熟成させたハーブ風味のミンチ肉といった捕らえ方。つまり、漬物的感覚で羊腸は食べるものではなく漬物容器的考え方なのかも。

ただし現地のソーセージはかなり高カロリーなもので表示を見ると買う気がうせるため、ほとんど買ったことはありませんが。。。日本より太くて長いものが多いですが、メキシカンソーセージなどは1本500kcal程度あるものもザラで1食分のカロリーがこれでまかなえるほど。表示は1本を16等分にした量が一人分で表示されていしたが、これだど試食なみの量しかないですね。スパイシーとは言え、メイン料理にすれば1本は十分食べられる量です。

今回の料理もアメリカではソーセージの中身だけを使ったレシピになっていましたが、ひき肉で代用して作ることに。セージを加えて、即製ソーセージ中身肉風にして作りました。
たぶん日本の"○×エッセン"などの有名メーカー商品のソーセージでは生の状態でも中身を取り出すのも難しそうですから。。。

このオリジナルのレシピは、1970年代に流行したアメリカンパイです。もともとは卵風味のビスケット生地でクラストとフィリングを両方作るキッシュのようなものらしく、御用達書ではこれを応用して、ビスケット生地をポップオーバーの生地に変えて朝食用に作ってありました。
私的にこれをさらに改変して、一口サイズのミニバージョンで作りやすくミンチを使ってカロリーを下げて前菜的要素で作ってみました。

まずは型の準備から。この料理はかなり型に引っ付きやすい生地らしく、御用達洋書ではテフロン製のスプリングフォーム型を使ってもさらに底にアルミを敷き、油を吹き付けて2重対策するほどの徹底ぶり。

我が家にはスプリングフォーム型はまだないので、今回はシリコン製のマフィン型を使ってミニバージョンで作ることにしました。これだと、液漏れの心配もないし型がぐにゃぐにゃなので引っ付いて取れにくいものも取り出しやすいためです。
焼きが少々甘くなるのがやや難点なのですが。。。
一応、型には油をふきつけておきました。

ボウルに卵、牛乳、塩を混ぜ合わせます。

そこへ強力粉を加えて混ぜます。てんぷら生地を作るような感覚で、この時点ではダマが残る程度混ざっていればO.K.。さらに油を加え、ここで全体がなじむまで混ぜ合わせます。オリジナルではバターでしたが、今回は少量なので植物油にしました。肉とあわせるときは軽く仕上がる植物油の方が私的好み。

じゃが芋を0.5cm角に切り、耐電子レンジ容器にジャガ芋と少量の水を入れ、蓋をして、じゃが芋が柔らかくなり始めるまでレンジにかけて加熱。

その間に、フライパンにを中火にかけ、油を敷き、ひき肉を加えて炒め始めます。今回はお弁当用に冷凍してあったミニハンバーグ種を使いました。ヘラで大豆サイズの塊に崩して炒め、ほぼ火が通ったらセージの半量を加えて、準備したマフィン型の各カップに均等に分け入れます。

オーブンを210度予熱して、肉の入ったマフィン型をオーブンに入れて型ごと予熱しておきます。
これが"ポップオーバー"の作り方のポイントで、以前ポップオーバーを作ったときも先に油を入れた型を予熱したところに生地を流し込んで高温で一気に焼き上げました。こうすることで、生地の水分が一気に水蒸気に変わるのでその力で生地を大きく膨らませ、膨張剤なしに中身が空洞のシュー生地のような独特の膨らみを持たせます。熱が弱いと膨らまないので要注意です。

型ごと予熱している間に、肉を炒めた後のフライパンで電子レンジにかけたジャガイモを炒め、塩でお好みに調味して柔らかくなるまで完全に火を通します。

オーブンから型を取り出して、手早くパルメザンチーズの半量を各カップの肉の上に均等に振り掛けます。

卵生地をその上から各カップに均等に注ぎます。

炒めたじゃが芋を表面に並べ、残りの粉チーズとセージを降りかけてまたすぐにオーブンに戻します。
生地は焼き上がりに膨れるを予想して8分目程度にしておきます。とりあえず型が冷めないうちに手早く作業しなければなりません。

オーブンに入れたら、膨らむかどうかが勝負。
キツネ色になり、膨らんでくるまで再度20分程度焼きます。
焼きあがるまで基本的にオーブンの扉は開けないこと。膨らまないし、膨らんでいてもしぼんでしまいますから。
なんとかマフィンのようにぷっくり膨れてくれました。オーブンから出して5分荒熱を取り、難所の型外し。

予想したよりすんなり取り出せて一安心。焼き上がり直後でも意外にしっかりしたクラストで潰れることなくすっぽりと型抜き成功。

見た目はキッシュと言うより"じゃが芋マフィン"といった感じですが、中身はやはりポップオーバー。やや空洞になっていてふんわりと柔らかいパン的な感じでした。肉はオリジナルより控えめにしたので、重たくなく、じゃが芋とチーズのセージ風味の一口卵パンと言った感じでしょうか。パンほど生地がしっかりしていないのですが、パンケーキよりはしっかりしていて、キッシュほど卵風味は効いていない。

なんとも形容しがたい食感ですが、手でつまんで食べやすいのでおつまみとしては良いかも。ちょっとした軽食やオヤツでもいいかもしれません。オリジナルのように肉を増やせばメインと主食兼ねた惣菜パン的朝食としても使えそうですね。

でも何故にキャセロールというのか。。。型から外して食べるのでキッシュの方がいいような気がしますが。。。

あと課題は残る一つ、"タイム"です。

この日の献立は、ホタテのソテー・ジェノベーゼソース、キノコのクリームスープ、ミニポップオーバーキャセロール、豆腐アイスでした。

このキャセロールを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon ミニ・ポップオーバーキャセロール by PCWP

ポップオーバーの作り方も参考までに載せておきます。↓
Cpicon ポップオーバー by PCWP

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ココナツ・カップケーキ。

2009-06-14 16:25:52 | 料理
Gabanの宿題第二弾。今回は"ピンクペッパー"を使ってみました。

先月末で任期満了のため仕事がなくなり、時間ができたので久しぶりに実家に日帰りでお里帰り。よってお決まりの手土産作りです。ネットで何を作ろうかと探していたところ、マーサのサイトではカップケーキのレシピが華盛り。
どうも新しいマーサの本が出版されるようで、中身はカップケーキのようです。よってその宣伝も兼ねてかメールマガジンもカップケーキのレシピが特集になっていることが多くなりました。
今まではクッキーが特集になることが多いのですが、ここのところはカップケーキばかりです。

アメリカではカップケーキとクッキーは日本で言う饅頭に匹敵する庶民的な行事菓子ではないでしょうか。

普段のオヤツとして食べるのはもちろんのこと、イースターやクリスマスなど祝日用の祝い菓子としても食べるようです。日本のカップケーキとは違い、クリームやフロストでトッピングを必ずして、派手に飾り付けるのが特長。この辺りが和菓子の"練りきり"に近い感覚ですね。

ともあれ、こういう特集を組んでいるときは本の促販もあってレシピはかなりよくなっていると思います。マーサのレシピは、見た目が御用達料理洋書の"Cook's"よりもいいのですが、味と食感は当たり外れがあるのでそこが要注意。

今までカップケーキは調理実習で作ったくらいであまりおいしいイメージがなく、見た目も地味なので作ることはなかったのですが、マーサのレシピの華やかなトッピングに引かれて作ってみることにしました。アメリカンなカップケーキは日本のものとは違う味かも。

まずボウルに薄力粉、ベーキングパウダー、塩を加え混ぜ合わせておきます。

別ボウルに室温で柔らかくしたバターと砂糖2/3量を加え、泡だて器でふんわり白っぽくなるまでよく泡立ます。生地はバターケーキ調なのでここでしっかりと泡立てておくのが最大のポイントです。

泡立てたバターに先ほど混ぜ合わせておいの粉の1/3量を加えて混ぜ始めます。完全に全体が混ざりきらないうちに牛乳の半量を加えて混ぜあわせ続けます。

また完全に混ざる前に粉1/3量と牛乳の半量を交互に混ぜ合わせを繰り返し、最後に粉を加えて混ぜあわせ、全体に混ざるまで最後はきっちり混ぜ込みます。でも混ぜすぎると仕上がりが重くべったりするので要注意です。全体が混ざったところで終了。このやり方はクリーミング法のマフィンの混ぜ方と同じですね。マーサのレシピでは牛乳の代わりにココナツミルクを使ってココナツ風味を倍増していましたが、コストの関係上牛乳で作ることに。

さらに別ボウルで卵白と残りの砂糖を加えて泡だて器で柔らかいツノが立つまで泡立ててメレンゲを作ります。今回は卵白4個分のあわ立てとなり、かなりハード。先にバターのあわ立てもやっていたのでかなり腕のエクササイズになりました。卵白4個ぐらいだとスタンドミキサーを使って作る方法に切り替えたほうがいいかも。もちろんマーサのビデオレシピでは手順全てキッチンエイドでがんがんに材料入れて混ぜて作っていましたね。

生地にメレンゲの1/3量を加え、まずはしっかりと混ぜ合わせ、残りのメレンゲを加えて全体を大きく混ぜ、泡をつぶさないように合わせます。ここでも混ぜすぎると膨らみが悪くなるので混ぜすぎはN.G.。

最後にココナツパウダーを加えてココナツ風味に仕上げました。マーサのレシピではココナツパウダーではなく、削ったファインの方を使っていましたね。食感にシャリシャリ感が出るようですが、私もダンアさんもこのシャリ感はあまりお好みではないため、パウダーに切り替えました。
生地の水分にココナツミルクを使わなかったためココナツをマーサのレシピの倍量にしてココナツ風味が効かしました。これで生地は完成。

後はマフィンカップに入れて焼くだけ。今回はマフィン天板を使いました。マフィン用のライナーを敷いて生地を均等に分け入れます。マフィンの場合はキノコ型に作るのが理想的なので、マフィンカップに生地を満杯に入れるのですが、カップケーキは後でトッピングをするので、表面を平らに焼き上げたほうがベター。よって生地は型の8分目程度に入れるようです。ちょっとしたことですが、見栄えをよくするアメリカンなテクニックです。

175度に予熱したオーブンで20分間焼きました。竹串を生地がつかなければO.K.です。オーブンから出して型のまま荒熱をとり、型から出してラックの上で完全に冷ましました。

冷ましている間にトッピング用のクリーム作り。今回はマーサ御推奨の"7分フロスト"から応用しました。
マーサの"7分フロスト"は文字通り7分で出来るフロスト用クリームのこと。作り方を見ると要するに日本で言う"イタリアンメレンゲ"でした。砂糖の他にコーンシロップを使うところがオリジナルのようですが。。。

とりあえず、基本のイタリアンメレンゲを作ることに。少量の水と砂糖を鍋に入れ、温度計で確認しながら120度になるまで中火加熱していきます。マーサのレシピでは当然温度は華氏表示なので、こういうときは先日アメリカで買った華氏の温度計が換算しなくてよく、役立っています。

その間に卵白をあわ立ててメレンゲを作っておきます。シロップとメレンゲの仕上がりが同時になるのがポイント。

メレンゲをかき混ぜながら、熱々のシロップを細く垂れ流して加え、全体が冷めるまでよく泡立て続けます。
混ぜ方が弱いとシロップがメレンゲに混ざる前に固まってしまうため失敗しやすいらしいのですが。。。もちろんマーサのレシピでは機械混ぜしているので簡単に作れるようですが、我が家は少量製作のため手混ぜ。さらに一人で作っているので、"加えながら&混ぜながら"というときはちょっと大変です。

初めてイタリアンメレンゲを作ったわりには何とか失敗せずにツヤのあるものができました。日本ではこれをさらにバターと合わせてバタークリームとしてデコレーションに使うようですが、マーサの場合はメレンゲの状態で使うようです。

ここでやっとピンクペッパーの出番。
冷めたカップケーキにメレンゲをたっぷり盛って、ピンクペッパーを散らして完成。まっ白の雪のようなメレンゲにピンクペッパーの色が映えてかわいらしい仕上がりになりました。

別バージョンとしてマーサのレシピではローストした薄切りココナツを散らしていましたので、写真と見た目同じにするためにオーブンの予熱でローストしたアーモンドスライスをトッピング。味や風味の点ではこちらもなかなか良かったです。

カップケーキの本体の味は焼きたてはふんわりしていて冷めるとしっとりしてきます。カップケーキは本来は焼いた当日食べるのがベストらしいのですが、トッピングせずに密閉容器に入れて一晩おくと少し蒸しパンチックになってこれもなかなか美味でした。

マーサのレシピより砂糖をかなり減らしたのですが、それでも生地は結構甘く仕上がりました。私の作るものにしては甘い方ですね。まだ減らしたいところですが、食感の面ではこれくらいは必要かも。トッピングのメレンゲも甘いのでピンクペッパーの刺激がちょうどいいくらい。アーモンドなどのナッツも食感のアクセントにはいいですね。。

思ったよりカップケーキの味がよく仕上がり、カップケーキを見直しました。持ち運びもしやすいし、カットする必要もないので配りやすく食べやすい。大量製作にも向き、トッピング次第で見た目や味もバラエティに富むので、結構贈答用使えるお菓子かも。

参考までに"Cook's"の方でも作り方を見ると生地の材料を全て加えてミキサーで混ぜるだけの超簡単製作。ウンチクも色々ありそうで、次はこちらで作って食べ比べてみましょう。

このカップケーキを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon ココナツ・カップケーキ。 by PCWP

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ロウクワット・ポーク。

2009-06-12 16:57:33 | 料理
久々のモニター当選。
今回はハウス食品のGabanのハーブ4種類のモニターです。
Gabanは我が家でもよく使うハーブ類で、今持っていないものばかりだったので応募してみました。

ハーブの種類は"タラゴン"、"タイム"、"セージ"、"ピンクペッパー"の4種類。ピンクペッパーは以前から一度使ってみたかったのですが結構高価なので、これが無料で手に入るというのが今回のモニター応募の一番理由。
梱包は何故かGaban特製ナイロン巾着袋に入っていました。巾着の中はごちゃごちゃに入っていましたが。。。丁寧なんだかどうか。。。

当たってみると、レシピを4つ数週間に仕上げなければならにため、結構ハードな宿題になりました。急に4つもハーブが増えたのでスパイスラックが一杯です。そろそろ調味料棚を別製作する必要が出てきましたね。まだ調理機器も増強したものもありますし、コンロの横の狭い空きスペースに棚を1個作らねば。。。

ともあれ先ずは1品目。今回は"タラゴン"を使った"ロウクワット・ポーク"。
名前は自分でつけたにもかかわらず、よく分からない横文字ですが、直訳すると"ビワと豚肉のタラゴン風味煮込み"といったところでしょうか。枇杷は英語で"ロウクワット"というらしい。

当初はプラムで豚肉を煮るオーソドックな手法で攻めようと思っていたのですが、ビワが格安で手に入ったのでこれを使ってみることにしました。
ビワはコンポートやジャムにするレシピが多いので、煮込みには合うはず。ビワ自身は風味も味も弱いのでタラゴンの甘い風味を効かせ、ビワの色を生かした一品にしてみました。

先ずは豚肉の漬け込みから。
前日の夜に豚モモの角切り肉に塩、タラゴンをまぶし、ビニール袋に入れて一晩塩漬けにしておきます。
今回はローフード食の影響で身の回りに果物が豊富。パイナップルが手元にあったので少量の角切りパインを加えて漬け込みました。ちょっとは肉が柔らかくなるかも。

次の日、圧力鍋に漬け込んだ肉を汁ごと鍋に入れ、塩、梅酒を加えて加熱スタート。圧がかかってから5分間加熱し、鍋を火から下ろして自然冷却。圧力が下がるのを待ちます。

その間に、ビワの準備。びわを軽く洗って皮をむき、半割にして種を取り出します。ビワは種が大きいので廃棄率が高いのが難点ですね。バナナと同じくらいの廃棄率らしいのですが、1個が小さく食べるところが少ないのと単価が高いのでなかなか手の出ない果物です。

切ると変色しやすいので、レモン汁を振りかけておきました。

鍋の圧力が下がり、豚肉が柔らかく仕上がっていれば、蓋を取って再度加熱。
準備したビワをレモン汁ごと入れ、再度風味付けにタラゴンを加えて煮汁を煮詰めます。あまりかき混ぜないのがポイント。ビワは柔らかいので形を崩さないようにします。

煮汁が半分以下になり、ソースとして残るくらいの量にし、最後に塩で調味して完成。
圧力鍋を使ったので30分とかからずに煮込みができました。

一晩肉を漬け込んでおいたので、脂肪分の少ないモモ肉でしたが柔らかくしあがっており、ほどよい甘酢っぱさでさっぱりとした味。
酢で煮込むより、味がまろやかでビワのほのかな風味とタラゴンの甘い香りがするちょっと上品な一品になりました。

まだスパイスは3種類。大体各種スパイスで何を作るか決めましたので順番に作って試食してみたいと思います。

この日の献立はタラゴンポーク、マグロのカルパッチョ風サラダ、グリーンピースのポタージュ、トマトの豆腐チーズグラタン風でした。
スープはVita-mixで作りました。超滑らかで、相変わらず出汁いらずで濃厚。素晴らしい。

この料理を作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon ロウクワット・ポーク。 by PCWP

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24時間オムレツ。

2009-06-07 15:03:16 | 料理
久々に新作料理製作。
アメリカで購入した御用達料理書シリーズの中で、まだまったく手付かずの"Cover&Bake"のレシピに初挑戦。

この本はタイトル通り、キャセロール鍋を使って作るオーブン料理が主体の料理本。日本ではまだオーブンはロースト中心で、煮込み料理や蒸し焼き料理をすることはまだ普及していないので、この料理本に内容はほとんど日本の料理書では紹介されていないレシピが多数。
アメリカではよく知られた家庭料理なのですが、レシピ名では初耳のものが多く、写真もないため作って見ないと分からないのが難点ですが。。。

手始めに簡単な卵料理から作ってみました。
日本ではあまり知られていないのですが、卵料理というと、アメリカでは基本的に朝食用。夕食に卵メインの料理を食べることはほぼないくらい固定観念かしていています。

今回は"24hour Omlet"のレシピを試してみました。名前の通り、一風変わったオムレツで、パンとチーズを卵液に一晩浸して焼きあげます。どちらかというと塩味のパンプディングといった感じでしょうか。
一応、アメリカ中西部の家庭料理らしいのですが、よく似た料理に"ストラーダ"というポピュラーなアメリカン卵料理があります。

違いは寝かせる時間が長いため、ストラーダほど具材の存在感を出さないこと、パンを卵液に半溶け状態にして滑らかな卵リッチな食感に仕上げるところのようですが、一般レシピはほとんどストラーダと違いがないようで、この本のレシピではストラーダと一線を画すような料理になるように改良されています。

まず、型の準備から。焼き型の内側に油を塗っておきます。オリジナルでは角型を使用。浅型のキャセロールでもいいようですが、今回は耐熱ガラス製のミニパウンド型を使いました。スケールはオリジナルの1/4に縮小。

次にパンの準備。このレシピではパンはサンドイッチ用の薄い白い食パンを使用。全粒粉の入った固めのものや外側が硬いフランスパンはN.G.。とはいえ、あまり柔らかいふわふわパンだと卵液に浸している間に溶けすぎてしまうのでこれもN.G.。やや目の詰まったしっかり目ではあるもののソフト白パンが最適とのこと。
日本のサンドイッチ用食パンでは柔らかすぎるかもしれませんので、近所パン屋さんで仕入れてきた"食パンの耳詰め合わせ"からよさそうなものを選んで使ってみることに。

パンの片面にバターをぬるのですが、今回は省略。食パンを1枚につき16等分に切り分けて、半量を油を塗った型に敷き詰めます。

その上からピザ用のチーズを上から降りかけて、また切ったパンとチーズを交互に重ねていきます。

オリジナルではチーズを大量に使っていますので、今回はさらに半量くらいに減らしました。カロリー度外視なら倍量使うとリッチさが増すと思いますが。。。
チーズの種類はレシピではチェダーを使っていますが、モッツアレラなどでも良いとのこと。ただし、パルメザンなどのハード系チーズは仕上がりがパサつくらしくN.G.。今回はモッツアレラの入ったピザ用チーズを使いました。

次に卵液の準備。まず少量の玉ねぎを摩り下ろしておきます。

ボウルに卵を割りいれます。

牛乳、玉ねぎ、塩、コショウ、粉からしを加え混ぜ合わせます。

型に敷き詰めたパンとチーズの上から卵液を流し込んで準備完了。フォークでパンを軽く押さえて卵液に浸るようにしておきます。最初はパンとチーズが卵液に浮いているような感じですがすぐにパンが水分を吸収して落ち着いてきます。よって型一杯に卵液を入れてもO.K.です。

ストラーダの場合、ここで重しをして強制的にパンと卵液をなじませるのですが、今回のレシピでは卵液量が多いことと、長時間寝かせるため重しをする必要なないとのこと。
また、卵液に使う乳製品は他のレシピでは生クリームを使うものを多いのですが、あくまで卵料理というスタンスを守るため、卵風味を消さないように生クリームより脂肪分が低い牛乳を使って軽く仕上げるのがよいとのこと。よって使用量も通常のレシピより量を減らし、乳製品:卵=3:2程度にしているようです。

とりあえずラップを蓋代わりにかけて冷蔵庫で一晩寝かせました。

朝一番に冷蔵庫から出し、すこし冷気をとってから170度に予熱したオーブンで40分間焼きました。
確かに、レシピどおりに一晩おくとパンが卵液をほとんど吸い込んで半固まりになっていました。この状態になるまで寝かせておくのがこのレシピの最大のポイント。

焼き始めると、どんどん表面が膨らんで、チーズが溢れんばかりになりました。

焼きたては見た目がチーズパンのようになりすごいボリューム。でもオーブンから出して少々冷めてくると、予想通り急激にしぼんでしまいました。
この料理は焼きたてをすぐに食べる料理なのでスフレのような感じでしょうか。

ダンナさん朝食用にフルーツスムージと共に主食兼おかずとしてサーブ。
味的にはチーズを控えたせいもあって、卵風味が濃厚ながら、ちょっと味の薄めの厚焼き玉子といった感じです。厚みは超特大ですが。。。。
パンも卵とかなり同化しているので、パン風味はかなり消えていて卵の風味がしっかりとしていました。食感は卵焼きとスフレの中間的柔らかさでした。やはりもう少しチーズが入っていたほうが油分が濃厚で私好みですが。。。
朝食用でもあり、あっさりめでこのレベルでも十分おいしいと思います。少量入れた玉ねぎとコショウが意外に効いているのでびっくりですが。。。

材料はシンプルですが、ボリューミーに仕上がるので経済的です。フレンチオムレツのようにテクニックも入らないので、とても簡単に安定した味と食感が出せると思います。ただ思い立ってすぐに作れないのが難点ですが。。。

この本も今までの日本の料理書にはない作り方をしているものが多いので、さらに色々作っていきたいですね。ローフードとは全く逆行する料理なんですが。。。

このオムレツを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon ブレッド・オムレツ。 by PCWP



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青梅ジャム。

2009-06-04 14:10:06 | 料理
5月末で短期のアルバイトが任期満了。今回こそ更新して長期の仕事に切り替えたかったのですが、やはりこのご時勢、欠員がでることなく、また待機状態になりました。

仕事が無くなったということで、また料理修行の日々に戻ることに。
今回はローフードというよりマクロビ的料理。
先日、スーパーの特売コーナーで、いい匂いのする青梅を発見。

最初は生でジュースに使えないかと思ったのですが、家に買って帰ってから試食してみると生ではあまりおいしいものではない。
生だと種の部分に毒があるとのことですが、1個や2個、実を食べたところで問題は無いレベル。生で梅酒にするくらいですからね。食べることには問題はないのですが、甘くはなく、かなりすっぱい感じ。1個ずつ種をはずすのも生ではかなり大変で種にかなり実がついてしまい、生のまま食べるには問題多数。

よって料理用のジャムを作ることにしました。
まず梅を洗って水に1時間ほどつけておきます。青梅でしたが、特売品でもあったためもう熟成している部分もあり、アクはそれほどなさそう。
その分実がやや柔らかめなところもありました。

ヘタを爪楊枝でとってからおろし金で実を摩り下ろしました。
量が多く、やや邪魔臭い作業ですが、実と種を完全に分けることができるため、経済的。煮てから分けるやり方もあるのですが、梅のもつ水分だけでジャムにしたかったので摩り下ろしにしました。

下ろした実を鍋に入れて、てんさい糖を加え弱火で約10分弱煮込みました。加熱するほど酸味が強くなる感じで味見しながら糖分をいれ、味を調整。
普通のパンに塗るような甘いジャムレベルにするならば、梅の重量の8割程度は砂糖を入れなければダメのようです。

我が家の場合は砂糖は極力使いたくないので、梅の重量の約2~3割程度にし、少しとろみが出たところで、ビンに移して完成。
梅はペクチンが多いので、出来立てより冷めてから粘度が高くなってきます。
かなり酸味が強いジャムに仕上がりましたが、日がたつととげとげしい酸味が丸くなって刺激はあるものの、癖になるいい甘酸味になりました。

こういうtrickyな味のものはまず売ってないですからね。しかしながら思ったより調味料として使い勝手がよかったです。
使ったものは、まず、いなり寿司。
ダンナさんのお弁当用に作ったのですが、ご飯に梅ジャムと塩を混ぜ合わせるだけで酢飯完成。この酢飯、米酢よりも酸味が利くものの、爽やかで時間が経っても味が寝ぼけないので美味。塩をあまり入れなくても酢飯の味が決まるのがいいですね。

酢の物にも甘酢代わりに使ってみました。冷凍した輪切りキュウリにジャムをまぶしておくだけ。冷凍してあるので解凍した時点でキュウリは塩もみ後の状態と同じになっており、解凍の際にでる水分でジャムが溶けて液になるため手間なしなのですが、キュウリ臭さが梅ジャムのおかげで和らいでこちらも美味。

サラダにも転用。鰹のたたきの切れ端にジャムをまぶして、ベビーリーフやスプラウトと和えると即席に半ロー(?)仕様のサラダができました。鰹との相性もよく、生臭さを抑えられるだけでなく、調味料が液状ではなく、ジャムなのでゲル状のためサラダが水っぽくならず、ベビーリーフからも水が出にくいのでこちらもお勧めです。

ナチュラルハイジーンの本には、酢を使うことを薦めておらず、レモンを推奨しているので、最近は国産のレモンで調味することが最近多くなりました。
酢を使うより味が爽やかになり、おいしくなるのでいうこと無しなのですが、国産レモンはまだまだ高価なため、大量に使うのはコスト面からやや困難。
それでも調達ルートを開拓したため、かなり格安で手に入るようにはなってきたのですが、レモン以外の果物系有機酸を開拓するのは課題でしたので、一つの選択肢になりそうです。

ナチュハイ、マクロビ、ローフード、これらをちょっとずつ取り入れながら料理修行をしていきたいですね。



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