久しぶりにお菓子実習。今回はレモンメレンゲ・バーです。
アメリカではパイ、ケーキなどと同じ菓子ジャンルの一つとして"バー"があります。明確な規定は知りませんが、感覚的には器系のボトムにクリームやジャムなどのフィリング入っているものがパイやタルト。バーはボトムがショートブレッド的で縁はなく、角切りにしてある簡易型パイといったところ。日本でも最近"バー"と名のついたお菓子が増えてきましたが、健康食品的色合いが強く、まだお菓子として売られているものは見かけませんね。
アメリカのバーは甘ったるいものや固いものが多いので、あまり食欲をそそりそうなものがないのが今まで作ったことはない理由。今回はマーサのネットレシピの写真がおいしそうだったので作ってみようと思ったのですが、味の信憑性から御用達料理書のパイのレシピからはフィリングを、ボトムだけバーのレシピを参考にし、マーサのレシピの写真でルックスを参考にして組み合わせて作ってみることに。こうすればパイやタルトとどう違うのかも同時によく分かりそう。
まずはボトム作りから。フードプロセッサーに小麦粉、粉糖、片栗粉、塩を入れて軽く回転させて混ぜあわせます。小麦粉は今回も強力粉と薄力粉を半量ずつブレンド。オリジナルはコーンスターチを使っていますが、普段つかうことが無いので買い置きはなく、全て片栗粉で代用。
角切りにしたバターを粉の上に散らして載せ、粉を軽くまぶして再度10秒ほど連続で切り混ぜます。バターが砂粒くらいに細かくなり粉と混ざり合うまで1秒ずつ細切れに3~4回回転させ、クラストの混ぜ込み終了。
今回の型はステンレスバットを使用。バットにオーブンペーパーを敷きこみ、フープロ内のクラスト粉を移します。
型の底全体にクラスと粉を広げ、ゴムヘラで押し付けていきます。とはいっても水分を一切入れていないので、パイ生地のような粘土状でなくまだ粉の状態なのでパラパラ。ペーパーにやっと張り付くような感じでこれがボトムになるのかかなり心配な感じでした。側面も1cmほど型の側面に沿って無理やり押し付けて縁を作っておきます。
そのまま冷凍庫に入れて30分以上冷やします。
パイ生地であれば、水分を入れて一まとめにし、麺棒で伸ばしてから冷蔵庫で寝かし、再度伸ばして型に敷きこむのですが、伸ばす手間もまとめることもなくただバターと粉を混ぜて押し付けただけ。あっという間にボトムの下準備完了です。
冷やして寝かせている間にフィリング作り。パイではレモン+メレンゲが一般的なのにバーと言えばレモンフィリングだけになってしまうのですが、バー用のフィリングには片栗粉は加えず水分は大目で焼いて固めてしまうレシピになっています。
今回のフィリングは御用達書のレモンメレンゲパイのレシピを参考にして作りました。
鍋に砂糖、片栗粉、塩、水180ccを加えて弱火にかけ、泡だて器で絶えずかき混ぜながら加熱していきます。
水分が煮立ってくると、とろみがでて半透明になってきます。火から下ろして、卵黄を1個ずつ加えてその都度よくかき混ぜます。
レモンは皮をグレーターで摩り下ろしておき、その後半分に切ってフォークを使って汁を絞っておきます。
卵黄を加えたフィリングにレモン汁、レモン皮を加え、最後にバターを加えて完成。ラップをフィリングの表面にぴったりと貼り付けて保温します。冷めるうちに表面に膜が張るのを防止するのだとか。
冷凍庫で寝かせたボトムを170度に予熱したオーブンに入れて約10分程度焼きます。ボトムの表面が少し色づく程度でO.K.。冷めないように少し早めに火を切り、オーブンに入れたままにしておきます。
焼いている間にメレンゲ作り。メレンゲもマーサではなく、ちょっと変わった作り方をしている御用達料理書のパイレシピを参考にして試してみることに。解説によるとレモンメレンゲパイの問題点の多くはメレンゲにあるとのこと。メレンゲの縮みや水滴、水溜り、しぼみ、ひび割れ、焦げ、ゴム状など。ただあわ立てて焼くだけなのにかなりポイントが多いようです。
鍋に片栗粉と水50ccを加えてかき混ぜながら弱火でとろみが付くまで加熱して冷ましておきます。
卵白に砂糖を除々に加えて柔らかくツノが立つ程度まで泡立てます。
ここで先ほど作った片栗粉と水のとろみ液を大さじ1ずつ加えてさらに泡立て、ピンとツノが立つ固いメレンゲに仕上げます。くれぐれも泡立てすぎないように注意が必要です。
片栗粉のとろみ液を加えることで表面の水滴やメレンゲとフィリングの間にできる水溜りなどのの水分のにじみ問題を防げるらしい。
各パーツができたところで仕上げの焼きに入ります。
水分のにじみ原因は基本的には焼き加減が影響しているようで、表面の水滴は加熱しすぎ、水溜りは生煮えが原因とのこと。これを防ぐために焼きに入る前にフィリングが温かい状態でメレンゲを載せてすぐに焼くことが解決策。フィリングからの熱もあってメレンゲが加熱されやすく、焼き温度もやや低く抑えられて緩やかに加熱できるため焼きすぎの防止も同時にできるとのこと。高温で焼くとメレンゲはすぐに色づいてしまいますから。。。
まずフィリングのラップを取って弱火で軽く温めてます。
焼きたてのパイ生地の上に温めたフィリング流し、底全体に広げます。さらにメレンゲを載せて表面を全体を覆うように広げ、表面はヘラで凹凸をつけます。
160度に予熱したオーブンで10分程度焼いて、メレンゲがこんがりと色づけばO.K。
完全に冷ましてから型から出して四角に切り分けます。
懸案のボトムは想像以上にうまく出来ていました。粉状で押し固めただけなのにさくさくで味も上々。パイ生地よりもしっかりしていて切りやすくべたつきがないのには驚きです。フィリングの柔らかさと対比してかりっとした食感がベストマッチです。
フィリングは生のレモン汁が効いていてすっきりとした甘さ。片栗粉でとろみをつけていますが、糊的なべたつきもなく、切っても流れ出さずにいい状態を保っていました。
メレンゲの方も縮みも水分のにじみもなく良好。ふわっとしていて、フィリングとのバランスもよかったです。
以前にパイとして作ったものより断然味も形もよく、想像以上になかなか美味なお菓子となりました。ボトムの作り方も簡単なので夏場でも作れそう。今後はパイよりもバーボトムでパイ菓子を作ってしまいそうです。
このレモンメレンゲバーを作ってみたい方はこちらを参考にしてください↓
レモンメレンゲ・バー。 by PCWP
アメリカではパイ、ケーキなどと同じ菓子ジャンルの一つとして"バー"があります。明確な規定は知りませんが、感覚的には器系のボトムにクリームやジャムなどのフィリング入っているものがパイやタルト。バーはボトムがショートブレッド的で縁はなく、角切りにしてある簡易型パイといったところ。日本でも最近"バー"と名のついたお菓子が増えてきましたが、健康食品的色合いが強く、まだお菓子として売られているものは見かけませんね。
アメリカのバーは甘ったるいものや固いものが多いので、あまり食欲をそそりそうなものがないのが今まで作ったことはない理由。今回はマーサのネットレシピの写真がおいしそうだったので作ってみようと思ったのですが、味の信憑性から御用達料理書のパイのレシピからはフィリングを、ボトムだけバーのレシピを参考にし、マーサのレシピの写真でルックスを参考にして組み合わせて作ってみることに。こうすればパイやタルトとどう違うのかも同時によく分かりそう。
まずはボトム作りから。フードプロセッサーに小麦粉、粉糖、片栗粉、塩を入れて軽く回転させて混ぜあわせます。小麦粉は今回も強力粉と薄力粉を半量ずつブレンド。オリジナルはコーンスターチを使っていますが、普段つかうことが無いので買い置きはなく、全て片栗粉で代用。
角切りにしたバターを粉の上に散らして載せ、粉を軽くまぶして再度10秒ほど連続で切り混ぜます。バターが砂粒くらいに細かくなり粉と混ざり合うまで1秒ずつ細切れに3~4回回転させ、クラストの混ぜ込み終了。
今回の型はステンレスバットを使用。バットにオーブンペーパーを敷きこみ、フープロ内のクラスト粉を移します。
型の底全体にクラスと粉を広げ、ゴムヘラで押し付けていきます。とはいっても水分を一切入れていないので、パイ生地のような粘土状でなくまだ粉の状態なのでパラパラ。ペーパーにやっと張り付くような感じでこれがボトムになるのかかなり心配な感じでした。側面も1cmほど型の側面に沿って無理やり押し付けて縁を作っておきます。
そのまま冷凍庫に入れて30分以上冷やします。
パイ生地であれば、水分を入れて一まとめにし、麺棒で伸ばしてから冷蔵庫で寝かし、再度伸ばして型に敷きこむのですが、伸ばす手間もまとめることもなくただバターと粉を混ぜて押し付けただけ。あっという間にボトムの下準備完了です。
冷やして寝かせている間にフィリング作り。パイではレモン+メレンゲが一般的なのにバーと言えばレモンフィリングだけになってしまうのですが、バー用のフィリングには片栗粉は加えず水分は大目で焼いて固めてしまうレシピになっています。
今回のフィリングは御用達書のレモンメレンゲパイのレシピを参考にして作りました。
鍋に砂糖、片栗粉、塩、水180ccを加えて弱火にかけ、泡だて器で絶えずかき混ぜながら加熱していきます。
水分が煮立ってくると、とろみがでて半透明になってきます。火から下ろして、卵黄を1個ずつ加えてその都度よくかき混ぜます。
レモンは皮をグレーターで摩り下ろしておき、その後半分に切ってフォークを使って汁を絞っておきます。
卵黄を加えたフィリングにレモン汁、レモン皮を加え、最後にバターを加えて完成。ラップをフィリングの表面にぴったりと貼り付けて保温します。冷めるうちに表面に膜が張るのを防止するのだとか。
冷凍庫で寝かせたボトムを170度に予熱したオーブンに入れて約10分程度焼きます。ボトムの表面が少し色づく程度でO.K.。冷めないように少し早めに火を切り、オーブンに入れたままにしておきます。
焼いている間にメレンゲ作り。メレンゲもマーサではなく、ちょっと変わった作り方をしている御用達料理書のパイレシピを参考にして試してみることに。解説によるとレモンメレンゲパイの問題点の多くはメレンゲにあるとのこと。メレンゲの縮みや水滴、水溜り、しぼみ、ひび割れ、焦げ、ゴム状など。ただあわ立てて焼くだけなのにかなりポイントが多いようです。
鍋に片栗粉と水50ccを加えてかき混ぜながら弱火でとろみが付くまで加熱して冷ましておきます。
卵白に砂糖を除々に加えて柔らかくツノが立つ程度まで泡立てます。
ここで先ほど作った片栗粉と水のとろみ液を大さじ1ずつ加えてさらに泡立て、ピンとツノが立つ固いメレンゲに仕上げます。くれぐれも泡立てすぎないように注意が必要です。
片栗粉のとろみ液を加えることで表面の水滴やメレンゲとフィリングの間にできる水溜りなどのの水分のにじみ問題を防げるらしい。
各パーツができたところで仕上げの焼きに入ります。
水分のにじみ原因は基本的には焼き加減が影響しているようで、表面の水滴は加熱しすぎ、水溜りは生煮えが原因とのこと。これを防ぐために焼きに入る前にフィリングが温かい状態でメレンゲを載せてすぐに焼くことが解決策。フィリングからの熱もあってメレンゲが加熱されやすく、焼き温度もやや低く抑えられて緩やかに加熱できるため焼きすぎの防止も同時にできるとのこと。高温で焼くとメレンゲはすぐに色づいてしまいますから。。。
まずフィリングのラップを取って弱火で軽く温めてます。
焼きたてのパイ生地の上に温めたフィリング流し、底全体に広げます。さらにメレンゲを載せて表面を全体を覆うように広げ、表面はヘラで凹凸をつけます。
160度に予熱したオーブンで10分程度焼いて、メレンゲがこんがりと色づけばO.K。
完全に冷ましてから型から出して四角に切り分けます。
懸案のボトムは想像以上にうまく出来ていました。粉状で押し固めただけなのにさくさくで味も上々。パイ生地よりもしっかりしていて切りやすくべたつきがないのには驚きです。フィリングの柔らかさと対比してかりっとした食感がベストマッチです。
フィリングは生のレモン汁が効いていてすっきりとした甘さ。片栗粉でとろみをつけていますが、糊的なべたつきもなく、切っても流れ出さずにいい状態を保っていました。
メレンゲの方も縮みも水分のにじみもなく良好。ふわっとしていて、フィリングとのバランスもよかったです。
以前にパイとして作ったものより断然味も形もよく、想像以上になかなか美味なお菓子となりました。ボトムの作り方も簡単なので夏場でも作れそう。今後はパイよりもバーボトムでパイ菓子を作ってしまいそうです。
このレモンメレンゲバーを作ってみたい方はこちらを参考にしてください↓
レモンメレンゲ・バー。 by PCWP