Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

レモン・パウンドケーキ。

2009-07-23 09:32:33 | 料理
新しい職場で働き始めて2週間。
とはいっても来週からイギリスへ高飛び。さらに8月は仕事自体がお休みなので、今週末で9月までので長期夏休みとなります。

今回の職場は私も含め、ここ最近出入りが激しいようで、1ヶ月の間に二人が辞め、私が入り、来月も一人が退社。

昨日は夏休みの最中に辞めてしまう職場の人に渡すお菓子を作りました。3週間程度の短いお付き合いだったので、どうしようか迷ったのですが、今回はお昼休みがあるため、他の職員さんと一緒に昼食タイムを過ごすことが多く、寿退社ということもあってちょこっとした餞をあげることにしました。

夏場の暑い時期でもあり、渡英前で冷蔵庫整理真っ最中のためシンプルな材料で時間をかけずに、日持ちのする常温保存可能なお菓子という難しい選択。

前回の職場で退社する人に渡した"レモンバンドケーキ"が結構好評だったので、これに似たものを探してました。同じものを作ろうかとも思いましたが、いつものように御用達洋書のレシピを調べ、ちょっと作り方が変わっているパウンドケーキを発見。条件にも見合っていますが、手順は新規。早速作ってみることに。

パウンドケーキは超基本的バターケーキで、フランス菓子の"カトル・カール"とほぼ同じ。小麦粉、バター、砂糖、卵が同量入るシンプルなケーキですが、リッチで重いティーケーキです。
どこでもよく売られていますが、市販のものより作る方がおいしいお菓子の一つだと思います。
もともと作り方は簡単ですが、もっと簡単になるように今回のレシピは泡立て不要、フードプロセッサーを使った驚異的な製法です。

ボウルに薄力粉、ベーキングパウダー、塩を加えて混ぜ合わせておきます。
今回はレシピでもケーキ用小麦を使っていたので、強力粉はブレンドせず、薄力粉のみ使用しました。泡立て作業がないので、できるだけ軽く仕上げるためのようですね。パウンドケーキは基本的にベーキングパウダーは使用せず、クリーミング化したバターと卵で膨らませます。でも今回は泡立てがないのでベーキングパウダーを使ってボリュームを出すようですね。

バターを電子レンジで溶かしておきます。
溶けたバターは水分と脂肪分に分離するため、全体を泡だて器でよくかき混ぜ、均一な状態にしておきます。均一に混ぜ合わせる作業は御用達書の指示ですが、特段必要ない手順のような気がします。
一般的なパウンドケーキの手法はクリーミング法。柔らかくしたバターと砂糖を泡だて器でしっかり泡立ててクリーム状にします。
この作業がパウンドケーキの食感や膨らみに一番作用する重要な作業ですが、今回はこれがないのには驚きです。

ここでフードプロセッサー登場。
フードプロセッサーに砂糖、すりおろしたレモンの皮を加え、軽く回転させ、混ぜ合わせます。

さらに、レモン汁と卵を加え、全体が混ざるまで1秒パルスで10回程度回転させ、全体を均一にします。

溶かしバターを少しずつ加えては回転させ、序々に乳化させていきます。
我が家のフードプロセッサーは投入口がなく、手を離すと安全装置で回転が止まってしまうため、回転させながら入れることができないのですが、クイジナートのフープロのように投入口が付いていて回転させながら投入できるタイプならば、回転させたまま、バターを細く垂れ流していくのが御用達書レシピでの正しいやり方です。とりあえず乳化すればO.K.なので、大さじ1杯ずつ程度バターを入れては回転させるやり方にしました。

フープロがない場合はミキサーで同じ作業ができます。思ったより液の粘度が低いのでフープロよりミキサーの方が作業しやすいかも。たいていのミキサーは投入口もついているし、回転させながらバターを投入できるので。。。
うちの場合はVita-mixなので、かなり強力に乳化しそうですが。。。。

乳化した卵液をフープロから別のボウルに移しておきます。
粉材料を3回に分けて振るい入れ、その都度泡だて器で混ぜ合わせて生地完成。アメリカのレシピでは珍しく粉を振るい入れる指示となっていました。
今回は泡立て以外の作業でいかにボリュームを上げるかにかなり気を配っていますね。

粉を加えても液分量が多いため、生地はかなり水っぽいものになっています。パウンドケーキの生地とはとても思えませんね。

今回は贈答用に少し小さめに作りたかったのでスリム型を使用。普通の小型パウンドケーキ型1台分程度の分量で、スリム型だと少し分量が足りない感じ。セルクルをスペーサーにして無理やり長さを短くしました。生地がしゃばしゃばなので、どの程度ふくらんでくれるか未知数です。

型にオーブンペーパーを敷き込み、生地を流し入れて170度に予熱したオーブンで7分間焼きました。その後ケーキをオーブンから出さずに160度に温度下げて25分程度焼きました。

水分の多い生地なので庫内での膨らみはゆっくりで20分程度焼いてから急に生地が膨れてきました。中央部がぱっくり割れ、当初の生地の高さの倍程度まで膨らみました。竹串をさして焼き上がりをチェックするのですが、中央部の火通りが悪いので、予定より少し長めに焼きました。

焼きあがればオーブンから出して型のまま5分冷まし、型から取り出してさらに10分冷まして荒熱をとります。竹串をケーキの表面、側面全体に突き刺して穴を多数開けておきます。

ケーキを冷ましている間にレモングレイズを作ります。
このグレイズが重要で、オプションとは言えども、必ずケーキにかけて仕上げることをお勧めします。
アメリカンケーキの特徴でもあるグレイズは見栄えだけでなく、味と食感に大きく関係し、日本の家庭的パウンドケーキから一歩抜け出たワンランク上の味になります。バンドケーキにもこの手のグレイズは必須です。

鍋に砂糖、レモン汁を加えて中火にかけます。砂糖が溶けて、少しとろみが付いたら火から下ろしておきます。あまり煮詰めすぎるとケーキにしみ込みにくいので、今回のグレーズは少しゆるい目の方がよさそうです。
レモンは"ポッ○レ×ン"のような市販のレモン果汁でも作れますが、生レモンを使った方が断然味が違います。加熱すると市販のレモン果汁は風味が落ちやすいのですが、生レモンなら風味が落ちることなく、味もしっかりしているとおもいますので、このケーキにレモン1個は必需ですね。

荒熱の取れたケーキの表面にグレイズをハケで塗りながらしみ込ませていきます。全体に艶が出るまでよく塗りこみ、そのまま室温で最低1時間置いて、グレイズを固めます。完全に冷ましてからお好みに切り分けて完成。

すぐに食べても構いませんが、このケーキは一晩室温で寝かせる方がおいしくなります。つまり作り置きができるので、現況のような仕事持ちの身には時間がある日に作っておけ、常温保存が利くので夏には非常に便利なお菓子です。

見た目はいつもと同じパウンドケーキに仕上がりました。中のクラムも均一でしっとりとしていますが、バターケーキ特有の重みは軽減され、かなり軽い仕上がりになっていました。レモンの風味も効いて夏向けのさっぱりとした甘酸っぱい味になっていて、外側のグレイズのカリッと感と合わさって美味。
クリーミング法のパウンドケーキもおいしいですが、このフープロ仕様のパウンドケーキも盛夏には程よい軽さでいいかもしれませんね。

クラムの黄色も外側のキツネ色と対比して見栄えもよく、シンプルなパウンドケーキですが、なかなか上質な出来になりました。
あとは本人にうまく渡せるかどうかですね。

このパウンドケーキを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
(注)以下のレシピは今回の試作により食べやすく作りやすいように一部材料や分量を自分なりにアレンジしています。
Cpicon レモン・パウンドケーキ。 by PCWP



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ヨーグルト・パンケーキ。

2009-07-08 08:53:24 | 料理
急に仕事が決まりました。
いつも急なので、ゆったりと決まることの方がびっくりかもしれませんが、先週半ばに電話があり、先週末マッチング面接。今週から仕事復帰です。

場所は同じく大学内ですが、建屋と課が違い、仕事内容も違います。前回は奨学金の事務でしたが、今回は文部省の補助金プログラムの経理担当。

前回の仕事はどちらかと言うと体育会系でしたが、今回はかなり文化会系。職場の雰囲気も学生対応でなく教授、企業陣相手なため前回とはずいぶん勝手が違う感じでした。昨日は初日で覚えること沢山。雰囲気もつかめないので、かなり疲れましたね。任期は今度も来年3月まで。プログラムは数年単位なのですが、ちょうど今年度が最終年度。金の切れ目が縁の切れ目ということです。長期でも短期でもないまた中途半端な感じですが、前回の2ヶ月よりは進歩したということで。。。。

料理修行本格化しようとしていた矢先に急に仕事が決まりましたが、料理の方もやめずにちょこちょこと修行続けていきたいですね。

今朝は先月中に目を付けていたパンケーキを試してみることにしました。
ホットケーキは、よく作る粉ものなのですが、今まで納得いくものができないものの一つ。ミックス粉は高カロリーで値段も割高なのでもちろん使いませんが、いろんなレシピを試してみても、失敗とはならないものの思うものになりませんでした。

理想は市販されている"ホテルオークラ"のホットケーキミックスの箱の写真のようなもの。端まで厚みが均等で高さがあり、ふっくらとして焼色が均一なもの。
今までの自作のものは中央は膨らむものの端は薄くなり円盤型みたいな感じに焼きあがります。表面の焼色もムラがあり、高さはなく、ペタッとしたものになりがち。子供の頃から母がミックス粉を使って焼いていたものも基本的に同じ感じ。甘さと柔らかさがちょっと違うくらい。見た目はほぼ同じでしたね。

今回は御用達書の最新レシピの"バターミルクパンケーキ"を参考にして作ってみることに。
レシピの題名通り、このパンケーキはバターミルク使用。日本ではバターミルクが手に入らないので、代用としてヨーグルトと牛乳を使うことにしました。
バターミルクの代用についても御用達書にはご指南があり、それにほぼ準じた形で置き換えて作ってみることにしました。

ボウルに薄力粉、砂糖、塩、ベーキングパウダー、重曹を加え混ぜ合わせておきます。
今回のレシピの特徴は膨張剤の量。他のレシピよりベーキングパウダー、重曹ともにかなり少量使用になっています。膨張剤が多いほうがよく膨れるのではないかというのが一般的な考え方なのですが、御用達書によると急激に膨れる分、そのあとのしぼみも激しく、結果として焼き上がりは平坦なものにしかならないとのこと。
今回は薄力粉を指定しています。たいてい小麦はAll-purapose小麦が定番ですが、グルテンを出さない柔らかい仕上がりを目指すためにわざとたんぱく質の少ないものを選ぶようにとのこと。たんぱく質の多いものを使う場合はバターミルクをやや増量せよとのこと。

別ボウルに、ヨーグルト、牛乳、サワークリーム、卵、溶かしバターを加え、混ぜ合わせます。
サワークリームは自家製。生クリームにヨーグルト小さじ1ほど入れて混ぜ合わせ、ヨーグルトと同じように室温で半日発酵させるだけ。サワークリームは買うと高いですが、残り物の生クリームから作ると経済的。

一般のレシピでは乳製品材料はたいてい牛乳だけですが、その一部をバターミルクとサワークリームに替えるのが御用達書のポイント。我が家の場合はさらにバターミルクをヨーグルトと牛乳に代替していますが。。。

サワークリームは酸度と脂肪分の高い材料。生地の酸度を上げると共にリッチさを与え、膨らみの良さとコクに寄与します。サワークリームなしにバターミルクだけだと、水分量が多いためかしっかりとしたクラムになりすぎて目詰まりしたゴムっぽい弾力の生地になるとのこと。

粉の中央部分を少しくぼませて、卵液を加えてフォークで軽く混ぜ合わせます。ポイントは混ぜすぎないこと。ダマが残った状態で混ぜるのをやめてます。滑らかな生地にするとN.G.。その代わりダマの状態の生地を10分間ほど寝かせてから焼き始めます。この二つを手順をセットにすることでグルテンの発生を抑え、ゴムのような弾力から、ふんわりとした柔らかい食感になるとのこと。

今までの御用達書のご指南では膨張剤と酸性材料を混ぜ合わせたらすぐに焼きにかかるのがベストでしたが、今回は違うようですね。わざと寝かせることで膨張剤のパワーをやや落とし、膨らみすぎを防いでいるのかも。

生地を休ませたら、焼きにかかります。
フライパンを予熱して油を敷き、ペーパータオルで一度軽く油を拭きとります。弱火にして少し熱をさましてから生地を入れていきます。
マフィンのように計量カップを使うと生地の量が均等になり、大きさも一定になりやすく便利。生地はしっかりとしているため、フライパンに入れてもながれていかないので形は作りやすいですね。
今まで焼いていた私の生地は水っぽかったのかも。

4枚一人分なので一度に4枚焼けると理想的。表面に泡がぷくぷくと立ち始めたらひっくり返して数分焼いていきます。焼き方は普通のレシピどおり。
確かに生地がしっかりしている分、いつもより焼きに時間がかかり、膨らみも遅い。ひっくり返しても急激に膨らまないのですが、変わりに高さが変わることなく、厚みは保てている感じ。じわじわと高さがでて、状態をキープしていました。

盛り付けはアメリカンスタイルで。
一人4枚分のパンケーキをタワー状に積み上げて、蜂蜜とチョコリキュールをかけ、熱々をたべました。パンケーキ自身は一般のレシピより砂糖の量が少ないので甘みは控えめ。それでも今回は参照レシピよりは砂糖を珍しく増量し、まだ甘めにしたくらいです。アイスクリームなどをトッピングしても溶けてソースとなっていいかもしれませんね。

確かに見た目も高さがでて、端まで均一に高さが保たれているのには驚き。味もかなりよく、いつものパンケーキとはワンランク上のおいしさです。今まで作った中では一番納得のいくパンケーキでした。

膨張剤を減らすという大胆なやり方は当たっているようですね。
1枚が小さいのが私の理想と反するところですが、厚みや食感はほぼ納得。柔らかい食感ですが、ふわふわしすぎず、少しもちっとして厚みがあり食べ応えがありました。外側がカリッとしているので、中の柔らかさとよい対比になっています。
酸味はかすかに感じる程度。サワークリームを使っているので卵風味よりややリッチなコクがある感じですね。
もう少し焼きに慣れればもっと理想的なパンケーキになるでしょう。一度大きく焼いてみたいですね。ホテルオークラのパンケーキまであと一歩になりました。

このパンケーキを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
(注)以下のレシピは今回の試作により食べやすく作りやすいように一部材料や分量を自分なりにアレンジしています。
Cpicon ヨーグルト・パンケーキ。 by PCWP



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ポーク・マルメラータ。

2009-07-04 20:25:54 | 料理
某国営放送ではよく海外番組を放送しているのですが、最近アメリカでよく見ていたフードチャンネルの番組の一つがなぜか放送されていることをダンナさんが発見。BSではなく一般放送で。しかもフードチャンネルの中で、最もお気に入りの番組の一つ"Everyday Italian"というからびっくり。

ずっと放送しているのではなく、他国の主婦向け番組と交互に毎週1回1ヶ月単位で放送しているようです。
第1回放送は知らなかったので見逃してしまいましたが、2回目からはしっかり録画。最初は日本語の吹き替えで見て、もう一度副音声の生英語で見ることに。
この番組は料理をまったくしないダンナさんも大好きで、なぜか夫婦そろってみる数少ない料理番組です。たぶん彼女の胸元が気に入っているのでしょう。私がみても年々胸が大きくなっているような、顔も整形しているような。。。
よって我が家での彼女のあだ名は”整形姉ちゃん”。
ちなみに先日作ったクランチマフィンの"Ina"のあだ名は"ゴージャス"。番組内での彼女の口癖からダンナさん命名。我が家でフードチャンネルは番組名で呼ばれることはまずなく、すべてあだ名で会話成立です。

アメリカではもちろん英語放送のみで見ていたせいか、なぜか副音声の英語放送の方がだんぜん面白い。日本語放送で見るともちろん内容なかなりわかりやすいのですが、和訳が上品すぎるような気がして彼女の料理のワイルドさに少々かける感じ。日本の料理番組とは構成や展開がかなり違うので、映像を見ているだけでも文化の違いがわかりますので一度見て見ると面白いですよ。玉ねぎを切る音の良さだけでも違いが感じられますが。。。。

ということで彼女の番組に触発されて、番組でやっていた料理を作ってみることに。彼女の番組ではたいていレシピは日本人には多量。最近は日本の料理番組のレシピ分量も四人分から二人分になっているところなのですが、アメリカではたいてい6~8人前が一般的。それも1人前が多いので、今回もかなりスケールを小さくしました。

番組では"ポークチョップ・スイートオニオンマルメラータ"が料理名。やはり日本では手に入りにくい材料が使われているのと売ってはいるものの、少量使いにために買うのは不経済な理由で、手元にあるもので代用しながら試作してみました。

まずソース作りから。
この料理にはソースにマーマレードを加えるのがポイントなのですが、我が家にマーマレードが常備されていないので、即席ジャムを作ることに。

材料はグレープフルーツ。皮をむいて房から実を取り出し、あれば果汁を絞って鍋に入れ、砂糖を加えて軽く数分煮込みます。かき混ぜながら実の塊を潰し、水分が蒸発してとろみがつけば完成。
二人前1回分くらいならグレープフルーツ1個の即席ジャムの方が買いに行くより早い。甘さも酸味もお好みに加減できるのもいいですね。

次に本編のソース作り。
玉ねぎを半分に切り、さらに薄切りにしておきます。
浅鍋に油を少々を入れて予熱し、玉ねぎを炒めます。

ちなみにここで使う玉ねぎも番組ではスイートオニオン種というスペイン玉ねぎ。日本では新玉ねぎか赤玉ねぎ、普通の玉ねぎくらいしか種類は見かけませんが、アメリカのスーパーではホワイトだのスイート、イエロー、レッドだの多種多様なものが売られていて色だけの違いならわかりやすいのですが、味や食べ方も違うようで、日本で使うような普通の玉ねぎがどれなのかわからず、渡米当初は玉ねぎ一つ買うのもおっかなびっくりでした。

今回は新玉ねぎを使いました。もちろん普通の玉ねぎでもできます。
油で炒めた玉ねぎが少ししんなりしてきたら塩、コショウ、タイムとローズマリーを加えて混ぜ合わせ、マーマレードを加えます。マーマレードは先ほど作った即席グレープフルーツジャムを代用。

さらに砂糖とバルサミコ酢を加えて蓋をして煮汁がほとんどなくなり、玉ねぎがあめ色でくたくたになるまで弱火で煮込みます。
これがオニオンマルメラータソースになります。
バルサミコ酢もちょうど切らしていたので、赤ワインと黒砂糖でバルサミコ酢の代用。煮込むので最終的には同じような味になるはず。。。

その間に豚肉の下味付け。
番組では豚肉は厚切りポークチョップを使用。もちろん日本でも手に入らないことはないですが、下町のスーパーでは簡単に手に入らないのでヒレ肉で代用しました。ポイントは柔らかさ。この料理にはある程度厚みがある方が見栄えもよいのでフライパンソテーでも柔らかさが保てる部位ということで失敗の少ないヒレ肉の塊にしました。モモ肉は手ごろですが焼くと固くなりやすいので、焼き加減が難しい。ばら肉は脂が多いので焼いても柔らかいですが、ヘビーすぎるので却下。

ヒレ肉の塊を大きめの塊に人数分に切り分けます。
塩、胡椒を振りかけて手ですりつけます。

そのままビニール袋にいれてタイム、ローズマリー、パセリ、にんにくを加えて、袋の上から軽くもんで封をして冷蔵庫で数時間寝かせます。

煮込んだ玉ねぎソースも火から下ろし、夕食時まで待機させておきます。要するに作りおき料理です。

夕食時にヒレ肉をフライパンでじっくりと焼きます。

ほぼ焼きあがった時点でマルメラータソースを暖めなおすためにヒレ肉のフライパンに入れて絡めながら蓋をして軽く煮込んで完成。

番組では焼いたヒレ肉にソースをかけて出来上がりとなっていましたが、少しソースと肉を一緒に煮込む方が味がなじみやすいのでお勧めです。

味は見た目以上にかなりおいしい。フルーツの酸味と玉ねぎの甘みとうまみがソースに十分に出ていました。ヒレ肉は厚みを保ったまま予想通り柔らかく仕上がっていますので
ボリュームも満点。肉に脂肪分がほとんどないので脂っこくないので、女性やお年寄りでも食べやすいと思います。

下準備さえしておけば仕上げは早いので、仕事から帰ってきてすぐに出来上がる料理です。味も日本の定番家庭料理とは一味違いますので、たまにはこういうのもどうでしょうか?

この日の献立は、ポーク・マルメラータ、トマトとベビーリーフのサラダフリッジ、白いんげん豆と白菜のミルクシチューでした。この日は特別に先日モニター当選した有機白ワイン付き。

このポークマルメラータを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon ポーク・マルメラータ。 by PCWP



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オートミールケーキ。

2009-07-01 15:40:11 | 料理
スパイスモニターが終わり一息つくまもなく、また次のモニターに当選です。

まずは有機白ワイン。
こちらはアンケートだけなので、レシピを作らなくてよいため早速飲んで回答。
今までも何度か購入したワインなのですが、今回試飲すると以前のものより軽い感じがしました。最近は梅酒などを飲む機会が増えたためなのか、濃い甘い味のお酒に慣れてしまっているのかも。その分、ますます酔えなくなった感がありますが。。。

次にキビ砂糖。今回は黒蜜もおまけ。こちらはレシピコンテストモニターですので、来週のあるコンテスト出品レシピを考えなくては。。。。
ちょうどダンナさん実家へ帰るので手土産菓子の製作をかねて、一品試作してみることに。
暑い季節になってきたので、常温で長時間持ち運べるお菓子ということで”オートミールケーキ”を作ってみました。

オートミールケーキはその名のとおり、オートミールを生地に混ぜ込んだケーキでアメリカンクラシックなお菓子です。つまり素朴なお菓子という意味でもあって、見た目も地味で味も地味っぽい。手土産用というより自宅軽食用や子供の粗食的おやつといった感じなのかも。
ネットのレシピを見てもあまり魅力的な外観ではないのですが、御用達書の写真は他のレシピと違いトッピングが変わっていてちょっとキャロットケーキ風でおいしそう。やはり派手さはないのですが、味を確認してみたいため作ってみることにしました。

まず型の準備から。金属製の四角型にアルミホイルを敷きこみ、油を塗っておきます。焼き上がり後に型から簡単に取り出せるように、アルミホイルは長めに切って、型からはみ出た分が持ち手になるようにしておくと便利。焼き上がり直後のケーキはかなり柔らかいらしい。

次にオートミールの下準備。器にオートミールと水を加え、他の準備ができるまで放置して吸水させます。
常温の水でオートミールをあらかじめ吸水させることで、このケーキによくあるゴムのような弾力ある食感にしないためらしい。吸水させずそのまま加えた場合、焼き上がりまでに十分吸水できず、生っぽいケーキになってしまうようです。またオートミールを作るように熱湯で吸水させるとデンプンの粘りがでてきてしまい、生地がべたっとして重くなってしまうとのこと。

さらに日本ではブランドも数種類しかないし、種類などはないように思われがちなオートミールもアメリカではコーンフレークと並ぶ定番朝食なので種類もサイズもフレーバーも豊富です。現地で買うときはよく見て買わないと作り方も味もかなり違うので、出来上がりが違うものになってしまいます。
基本的に"Rolled","steel-cut"、"インスタント"の3種類ありブランドは多数。"Rolled"は、押し麦タイプ、"steel-cut"は麦を数分割にカットしたタイプ、"インスタント"は、アルファ化加工がされていて加熱時間がほとんど要らないタイプです。

御用達書のレシピで作る場合、使用するオートミールは"quick-cooking"仕様を推奨。"old-fashion系"やインスタントものはだめらしい。私的には"Rolled"タイプという意味に解釈。手持ちのものは輸入食品店で売られていた有機オートミールで見た目は押し麦タイプでしたので、これを使うことにしました。

ボウルに小麦粉、重曹、ベーキングパウダー、塩、シナモン、ナツメグを加えて混ぜ合わせます。今回もやはり小麦粉は強力粉と薄力粉のミックス仕様に切り替えました。通常のレシピより小麦粉は減らしてあるようで、これもケーキの目詰まりを防ぐためのようです。ただ少なすぎるとケーキが焼き上がりに崩れてしまうので最小限度の量を加えてあるとか。

別のボウルに室温で柔らかくしたバターときび砂糖、白砂糖を加え、泡だて器で砂状のぽろぽろの塊になるまで数分混ぜ合わせます。バターケーキと違い、バターよりも砂糖の量が圧倒的に多いのでクリーム状にはなりません。
もちろんこのお菓子はアメリカンクラシックなので、レシピではライト系のブラウンシュガーを使うのですが、モニターでもらったキビ砂糖を使ってみました。普段はライトブラウンシュガーの代用として三温糖を使うのですが。。。

御用達書ではここで加える砂糖はブラウンシュガーとグラニュー糖のダブル仕様。従来法はブラウンシュガーだけのものが多いらしいのですが、ブラウンシュガーはかなり湿気がある砂糖ですのでケーキを目詰まり重くしてしまう原因となるようです。今回の場合、ブラウンシュガーではなく、キビ砂糖を使っているため砂糖の湿度はブラウンシュガーより少ないため、半量はグラニュー糖より湿度の高い白砂糖にして調整。

さらに卵を加えて混ぜ合わせます。ミックスしておいた粉を2回に分けて加えてゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。

最後に吸水させたオートミールを加えて全体を混ぜ合わせて生地完成。軽く仕上げるために混ぜすぎは禁物です。

準備した型に流して170度に予熱したオーブンで15分程度焼きます。まだ半焼きの状態で、完全に焼いてしまわないようにします。竹串を刺してちょっとクラムがついてくるくらいでO.K.。今回はちょっと焼き色が付き過ぎたかも。
ケーキをオーブンから出して型のまま10分間荒熱をとります。

その間にトッピングするアイシングを作ります。ボウルにきび砂糖、バター、牛乳を加えて混ぜ合わせます。

刻んだナッツとココナツロングを加えて全体を混ぜ合わせてアイシング完成。

荒熱の取れたケーキの表面にアイシングを均一に塗り広げます。

再度オーブンに入れて、アイシングに焦げ目がつき、ふつふつと泡立つまで3~5分程度焼きます。

2度目の焼き上げはブロイル機能を使うことになっています。我が家のデロンギオーブンは海外製品のためブロイルがついていますが、日本製の場合はついていないものが多いですね。1度目でケーキを完全に焼き上げて、アイシングを乗っけてバーナーで焦がすというやり方でもよいですし、オーブントースターで上火に近づけてあぶるというやり方もできるかと思います。
要するに二回目の焼きはアイシングを焦がすのが目的ですから。。。。

とりあえず等分に角切りにして完成です。
焼き上がりはやはりかなり柔らかい。荒熱が取れてもまだふわふわで型からアルミホイルの持ち手で引っ張りだしても崩れそうなくらいです。常温では柔らかいので冷蔵庫で一度冷やしておくと扱いやすくなりますので、切り分ける前に一度冷やすといいですね。
ただし、冷えた状態では食感が固く、生地が重いので食べる前に常温に戻しておく必要がありますが。。。

想像したいたよりもかなり上出来。砂糖の種類は変えたものの、ほとんど砂糖を減量せずに作ったのですが甘さはちょうどよく、くどさもなかったです。トッピングが重要で、ココナツとナッツの食感がこのケーキをかなりおいしくしています。見た目は素朴で甘重いケーキっぽいのですが、しっとりしていてバターケーキのように重さはなく、食べやすいケーキでした。
キャロットケーキよりも私好みですね。作り方も簡単で材料もシンプルなので普段のティーケーキとしても重宝しそうです。
コンテスト用にはいいレシピができそうです。

このオートミールケーキを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
(注)以下のレシピは今回の試作により食べやすく作りやすいように一部材料や分量を自分なりにアレンジしています。
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