かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

京都から「風情」が失われつつあるのなら、いっそ隣の奈良に来てみてはどうでしょう?

2015-11-24 20:18:36 | Weblog
 今朝は雨の後の霧がかかり、寒くも生暖かくもない秋の朝、という感じでしたが、帰り、駐車場まで移動する間に感じた空気は、明らかに震えが来る冷たさでした。多分これが、普通の11月末の空気なんでしょうね。ここまで異様に暖か過ぎました。と言っていきなり平常運行されても大変困るので、なるべくゆるゆると季節に合わせていって欲しいです。

 さて、あるネットニュースで、京都の「京都らしさ」と言うべき風情ある風景が、この50年の間にすっかり失われてしまった、という記事を読みました。その記事にあった写真は、50年前の、冬のさなかなのか美しく雪を纏った平屋の屋根が、重なるように立ち並ぶ姿が写されていましたが、50年後の今、同じ場所から撮影してみると、ビルや駐車場が雑然と無秩序に入り組んだ、日本の都市のどこででも見られる景色しかそこには写っていませんでした。記事は、「築年数や耐震問題など、様々な要因があって街並みは変わっていったのだろう。しかし同時に、日本の個性というものは徐々に消え去っている。」と結んでいます。
 日本の都市の無個性ぶりは別に今に始まったものではなく、もう何十年も前から画一化が進んできていると思いますが、そう言えば、ちょっと前に行った錦市場も単なる観光客向けのアトラクションになってましたし、京都も面白みやありがたみのない場所になってしまった感がありました。
 流石に中心から外れた上賀茂神社とか、糺の森とか、北野天満宮とか京都御所とかはまだまだそれらしい風情も残っているのでしょうが、それとても少し離れると途端に無個性の雑然とした都市景観になっています。まあそういうのは外側の人間が京都に観たいと思っている幻想に過ぎず、住んでいる人からしたら迷惑でしかない感想なのでしょうが、日本最大級の観光都市で千年の歴史を売りにしている京都という立地を考えると、そうも言ってられないんじゃないか、と思わずにはいられません。
 しかし、今更それを「古き良き時代に帰れ」とばかりにひっくり返すわけにもいかないでしょうから、いっそ京都はもうそういうものだと諦めて、「京都らしさ」を求める向きは、開発が遅れ結果として風情が残ってしまったと言う感じの奈良に行ってみてはどうでしょう? 商売っ気が無い分、多分京都よりも街歩きが難しい、不親切で入り組んだ構造になっている奈良の町家ですが、逆にそういう迷宮めいたところが、攻略欲を刺激してくれるかもしれません。残念ながら夜早いのが観光地としてどうなの? というところもあるのですが、県知事さんや奈良市長さんは、大きなホテルも大事ではありますが、そういったちょっとしたところを改善できるように、地元への働きかけや政策支援をお考えになられたら良いと思います。

コメント
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