かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

人間、なかなか思い込みから自由にはなれないものだろうなぁとは思います。

2014-05-07 22:30:58 | Weblog
 連休明けの今日、大抵は強い眠気と気だるさを抱えつつ、這々の体でなんとかかんとか一日を過ごし、翌日以降数日かけて日常を取り戻す、というのが毎年のパターンなのですが、今年はなんとか早めに床に就き、ついでに寝る前に睡眠導入剤を飲んで速やかに眠りについたおかげか、まずまずの体調で一日を過ごすことが出来ました。まあ全く眠気がないわけではなく、朝床から出るのが大分手間取りましたが、これほどだるい疲労感を覚えることのない連休明けは、ほとんど記憶に無いほど久しぶりの気がします。ただ、先日来から少々強い咳が出て、喉がいがらっぽい症状が出ています。例年はこれがひどくなって寝込んだりしていたのだろうか、などと考えておりますが、今年はなんとかこれくらいで状況を抑えこみ、花粉も無くなった初夏の空気を存分に味わいたいです。まあまだちょっと花粉も残っているみたいですが。

 さて、ビッグコミックスピリッツ連載の漫画「美味しんぼ」を巡って、なにやらきな臭い煙が立ち上っているようです。というかまずこの漫画がまだ連載されていたのか! とそれに一番驚いたのですが、しばらく見ないうちに随分と話の内容がぶっ飛んだものになっていたようです。といっても、私がスピリッツを買って読んでいたのは、高橋留美子の「めぞん一刻」やたがみよしひさの「軽井沢シンドローム」が目当てという、もう30年近く昔の話なので、そりゃそれだけ時間が経てば中身も変質してしまうものだろうとは思います。
 それにしても、福島県の原発事故というなんとも微妙な話題を取り上げて、一面的なお話を断言口調で語られるとは、随分と無茶な事をしたものだ、と思わずにはいられません。まあ初期の頃から、食品添加物とか農薬とかをあげつらって、真実を報道しない不甲斐ないマスコミとか真実を覆い隠そうとする政府などに対する糾弾、という位置づけの話を展開されていたのですからその矛先を今話題の福島の放射線汚染に向けたのは分からないでもないのですが、農薬など不特定多数に対する糾弾ならともかく、福島県の人々というけして不特定ではない人々をあげつらったのは、さすがにやり過ぎだったのではないか、と言う気がします。しかもその取材が本当に正しい情報を集めていたのか、最初から色眼鏡で情報を選別し、意図的に誤解曲解を重ねて持論を強化するのに利用していなかったか、という点について、作者の意見も小学館の公式サイトに公開された見解も全く証明もできておらず、かえって福島県側から強い抗議の声が挙がっているのを見ても、問題が多々あるように感じられます。もっとも思い込みだけで無茶苦茶書くのは昔からの癖のようではありますが、ならばなおのことこのご時世、編集部は内容に気を使うべきだったんじゃないか、と思います。
 果たしてこの結末がどうなるかは判りませんが、私としては、福島県側が司法に訴えるなりして、作者の集めた「真実」の数々を表にさらけ出してもらって、それが十分検討に値する価値のあるものかを判断してもらう機会を作って欲しいですね。真に迫り来る危険を警告したものであればけしてそれから目を背けるべきではありませんし、そうでないならこの際作者には自分の客観性の不足を大いに反省してもらいたいですから。

コメント
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