かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

「不幸」みなぎる我が世代、マスコミの死神の如き活動の影響もあるんじゃないでしょうか?

2012-08-07 21:29:09 | Weblog
 今日は立秋、暦の上では今日から秋、ということになりますが、そんなスイッチを切り替えるようにパチン、と秋になれば嬉しいのですが、実際にはまだまだ暑い日差しが降り注ぎ、少しずつ、少しずつ空気が入れ替わって来るのをそのうちふと気づく、というばかりです。今日も今日とてまた一段と蒸し暑さの募る一日で、15時頃から雲底が濃いグレーの重たげな雲が増えて、これは一雨来るかも、と期待したのですが、残念ながら一滴の雨も降らずじまいでした。ところが天気予報では明日は少し暑さが和らぐのだとか。それ以降はまた8月らしい気候に戻るみたいですが、立秋を過ぎていきなり秋の気配がグッと迫るあたり、今年の夏はどうも不安定な感じがします。

 さて、第一生命経済研究所が、昨年の今頃、「幸福度調査」というものを行ったのだそうです。調査は、全国30~89歳の男女763人を対象に郵送で実施したとのことで、10点満点で幸福と感じる度合いを質問したそうです。
 その結果、男性の30代平均が6.83点と比較的高いのに対し、40代が5.51点で最低となり、60,70,とだんだん高くなって、80代では8.00点と最高点を記録したのだとのことです。これに時事通信社は、「男性40代最低でV字回復」なるタイトルをつけているのですが、どうもこのタイトルが釈然としません。なんとなれば、ある時点での異なる年齢層のデータがそれぞれの数値を示しているだけで、幸福度が40代から80代につれて急激に回復して高くなったのではありません。経済が去年から今年にかけて好景気になってV字回復、という使い方なら判りますが、いったいこの記者さんは何が「回復」したというのでしょう? グラフの読み方も日本語の使い方もよくご存じないとしか申し上げようがありませんが、まあ瑣末な揚げ足取りはともかくとして、また、このデータ、サンプル数がちょっと少な過ぎないか? という疑問もとりあえず脇に置いといて考えますと、自分の親父にはほぼ当てはまるかも? と思いますが、少なくとも自分にはあまり当てはまらないな、と感じます。お金も余裕ないし早々好きな事もしていられはしませんが、こうして日々つつがなくネットに繋いでいることはできますし、仕事自体は性に合って多少忙しくとも苦痛には感じません。まあ研究職の端くれというのは趣味と仕事のキメラみたいなもんですから、他のお仕事とはまたまるで違う世界なのかもしれませんが、40代といえば大体最前線で職権を揮える立場にある中間管理職になっているでしょうから、仕事のやりがいという意味では相当満足できる立場にいるんじゃないか、と想像いたします。ただ、つぶしの効く年齢でなくなっていることは確かで、私も仮に今職を失うようなことになれば、さすがにすぐにはどうしたものか想像することが困難です。研究者としては盛りを過ぎていますし、管理職としてはまともなことをやってきてないので役に立たず、果たして再就職の先が見つけられるかどうかは大変厳し目に見積もらざるをえないでしょう。まあそれでも、多分何とかなる、と思えるのは、多分、これまでの人付き合いや仕事の積み重ねに立脚した今の自分に相応の自信があるからで、それも現実に直面したらどうなるか判りませんが、当面不安に思わずとも済むくらいの支えにはなりそう、という程度の幸福感は持ち合わせがあります。
 マスコミは何かにつけ、もう終わりだと言わぬばかりに不幸を撒き散らしているかのように感じられるのですが、この結果はそんな空気も反映していたりしないでしょうか? 麻生首相の時のように、我々はもっと凄いんだ、ということを国のトップが言い、それをマスコミがちゃんと全国津々浦々まで伝えていれば、もう少し今の幸福度は違った形になっていたんじゃないか、とも思うわけですが、あまりやり過ぎても一億玉砕になりかねないので、さじ加減は必要なのでしょうね。
 あと気になるのは、10代、20代がどう感じているか。我々幸福感最低世代が年老いた時にV字「回復」しているかどうかは、その時の我が国の状況はどうなっているかで随分変わるはずで、それにはやはり今の若い世代の動静が大きな意味を持つように思います。
 出来ればこういうことはもっと大規模にかつ緻密に、然るべき分析機関が専門の知識と技術に基づいて取組み、結果を解析して欲しいです。

 
コメント
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