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日銀の本気度

2012年04月03日 17時26分03秒 | 経済関連
早くも、マーケットからは懐疑的、という見方が登場。

>http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M1U2T30UQVI901.html


確かに、ズルズルと後退、といったような「劣勢の撤退戦」のイメージを持たれてしまうと、緩和効果を殺ぐことになりかねない、というのはあるだろう。

マネタリーベースの数字を見ると、ナマの数値(当方はこれを重視しがちである)では、ざっと112兆円規模ということのようで、まだまだ足りない、ということはあるだろう。


以前書いたのが、これだ。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/181df2a32c66b7a04527c140651037b4



2010年当時でも122.4兆円くらいは必要、ということだったので、これを継続していたとすると、11年には約132兆円、12年には142.8兆円、という規模になるわけである。

つまり、今の112兆円からすると、30兆円くらい足りてない、ということになるわけです。この数値はあくまで機械的に当てはめてみただけですので、実体経済との整合性があるとまでは言いませんが、そういう勢いで増やしていかないと「効果は出にくいのではありませんか」ということはあるかと思います。


話は逸れますが、記事中で「増税を肯定しとるじゃないか」というご指摘があるやもしれません。
まあ、消費税増税は絶対否定、ということを言っているわけではないのですよ。

民主党政権での放漫財政が問題だ、ということは言いました。なので、すぐさま増税せよ、ということを主張しているものではありません。

更に、増税の基準としては、国会でも取り上げられた経済指標の発動条項、ということを、当時から書いていたわけです。


(再掲)
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①名目成長率が4%(とりあえず、この水準ということで)を達成したら、消費税を毎年1%ずつ引き上げ(乃至2年毎でも可)。引き上げ開始は、半年以上前に事前に予告。
②最低賃金を年率1~2%程度、毎年引き上げる。
③日銀はコアCPI(それともコアコア?とか)が2%以上を複数年連続で持続できるまで国債買入償却を現行水準のまま継続する。
④インフレ率がX%を超過しないよう、金利引き上げを考慮する(Xに入る数字は議論があるかもしれない。最近の話題はむしろ4%をキープ、というものだ。日本ではどうであろうか?)。

などである。

日銀は、銀行軍団と共存共栄関係にあったので、金利上昇=国債価格下落、というので金融機関に損失が出るというのを、業界の暗黙の圧力なんかで避けようとしているのかもしれない。だが、金利が上がらなければ、いつまで経っても利上げなんかできないわけで、どこかの時点でたとえ損失となろうが国債価格下落というのは起こるわけである。それは金融機関の自業自得に過ぎない。が、そう手厳しく言ってもはじまらないので、銀行等が国債を売ってしまいたい、ということなら、日銀が買えばいいだけ。FRBが買い手の付かなくなった、市場価格もよく分からない債券を大量に買い取ったのと変わりない。


財政規律の約束というのは、①によって保たれるだろう、という予想である。インフレ率が正であることを保つ為の方策として、②を入れる。マイルドなインフレを継続できれば、どこかの時点で止めてもよい。③は銀行の「国債で大損するだろ」という不安を緩和するのと、将来時点まで「緩和的」というのを約束するということである。④はインフレ率高騰のコントロールということになるが、現状の0~2%(中央値は1%)というのが低すぎであり、例えば2~4%か4~6%か、というような議論はあるだろう。


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財務省の連中が、こういう作戦をマネしてきたのだ、とは言いませんが。
けど、事後的に見れば、民主党政権の放漫財政をまず実施、不足分を膨張させて、増税を言う根拠とする、というのは、実際行われたわけで。

ま、いいか。



ちょっと追加ですが。

まず敵を知るべし、と思って(勿論冗談です)、白川Qたんの本拠地である日本銀行に行ってきましたよ、先日。

テレビとかで出てくる、これが、あの日銀かあ、と眺めてきました。
歴史を感じさせる。

本石町って、本当に書いてあったよ。
(田舎者の、おのぼりさん全開)

そうか、ここがやつらの根城か、中々立派だな、と感慨に浸りつつ、これまで以上に厳しくしようと、決意を新たにしました(ウソ)。


ついでに、貨幣博物館を覗いてやった。
どういうわけだか、妻が「行ってみたい」などと言うもので。
そういうムダ知識はどこから仕入れてくるんだ、なんて思いつつ、ああ、わかったよ、いいよ行っても、ということで見物しました。

妻は、ぼくが日銀の敵役(笑)などとは露知らず、わざわざ敵の本拠地へと乗り込むことを希望したということである。
何という偶然の悪戯!


まあよい(何が?)。

これからも、日銀との戦いは続いてゆくであろう(笑)。




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