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蘇る企業、危篤の政府、激痛の庶民

2005年05月26日 21時46分34秒 | 経済関連
金融不安の払拭について、全銀協、竹中大臣や細田官房長官などからコメントが出されました。銀行は救われたのです。リストラ・合併などと共に、株式持合い解消などで大幅な株式放出、不良債権処理が進められ、行政主導の強力な(半ば強制的な)指導力発揮のもと、銀行の経営健全化が行われました。竹中プランの早期達成で、「どうだ、出来たじゃないか。私の理論は正しかったのだ」と、平ちゃんは自慢してもいいですよ(自分で自分を褒めてあげて下さい)。その代わり、リストラされた銀行員達からは恨まれてるかもしれないが(笑)。


一般庶民の私としては、金利が低すぎて預金する気にはなれず、どうしてもリスク商品へと資金が向かいますね。しかも、もっと腹立たしいことは、金利以上に銀行手数料が高いので、利殖のために銀行に預けておく意味がほとんどない。ということで、銀行定期や積立は決してやるべきものではない(責めてるわけではありませんから。銀行は4行くらいに取引を分けていますね)。国を信じるならば、個人向け国債の方がはるかに利回りがよいですぞ(でもね、国が破綻しないという保障はないので、自己責任でお願いしますね。国債が絶対安全などとは言えませんからね、笑)。銀行は今のところ決済以外の目的はないな。ああ、投資信託を少し買っていましたね。


ここまでの道のりで、国内経済全体で考えると、企業業績は徐々に回復し、大企業のボーナスが過去最高になる見通しということで、家計にも多少の潤いとなるだろうが、国民一人当たり(若しくは世帯当たり)で見た時の家計収入は果たして増加しているのだろうか。中小企業業績やその他の業種で家計収入が大幅に改善したりはしていないだろうと思う。こうした企業収益の回復に隠されたその他の部分には、かなりのしわ寄せがあるはずだと思う。また依然雇用情勢は厳しく、失業率の改善が大幅には進んでいない。特に若年層の収入基盤の弱さが深刻であると思われる。これも多くの指摘がある通り、フリーターやニートなどの問題がある他、高学歴という先行(教育)投資に見合う仕事場のない人達もいるということのようである(大学院とかロースクールとか・・・)。従って家計部門での資産増加とか収入増加というのはあまりなさそうで、全体では増加した人というのは少ないかもしれない。だからこそ、勝ち組とか呼ばれる人々への羨望は強くなっているのだろうか。また、政府部門では赤字が続き、収入自体に大きな増加がないばかりか、借金総額は大幅に増加した。


今まで銀行を含めた企業業績アップのために、企業の贅肉をそぎ落とし筋肉質へと肉体改造したり(これは清原と同じじゃないか!)して、今は随分と元気になったし、健全に近くなった。その過程で、個人が一緒に切り落とされたり、人件費抑制策の為にアウトソーシングとか非正規雇用などで対応したり、ということが昔に比べて多くなった。その結果、丈夫な体を手に入れたのだから、今後は銀行は企業育成・再生とか地域貢献などを行うことが必要であり、その他の大企業群も雇用創出に繋がるような事業展開を行うべきである。また、行政と経済産業界は、日本の基幹産業となるような新規事業を展開できるように努力するべきである。政府投資は将来的に減少すると思うので(当面借金返済が順調にいくまで、縮小は避けられないだろう)、その分民間投資を増やさないと経済全体の規模が縮小していくと思う。なので、民間企業は相当頑張らないと、ダメだぞ。

それと、会社に子供とともに出勤して、勤務中は子供を預け、帰りには一緒に帰ることができる、というような会社作りをするべきである。大企業ならできるでしょ?中小企業はちょっと難しいかもしれないけれど。なので、今後は託児・保育分野のアウトソーシング業務が狙い目なんではないのかな?判らんけど。従業員への変な福利厚生よりも、はるかに人気が出るかも。


何度も言うようですが、医療・健康市場はこれからも増加するので成長市場と捉えて、今までよりもコストの安い人員配置を増やすべきだ、と思っています。だって、いまから新規産業で「10兆円規模」の産業育成をするとなれば、これはもう大変ですよ。でもね、医療・介護分野で見れば、今後その市場規模が必ず出現(今大体35兆円くらいですから、いずれ45兆円市場となる、ということです)するわけですから、その周辺市場も含めると大きな経済効果と言えます。どうしたって利用する実人数の増加は避けられず需要は増えますから、雇用人員の数自体を増やさないと業務が出来ませんね、多分。だから、一人当たり給与単価を下げて、その代わりに人数を多くした方が社会的にバランスはいいですよ。


社会的な将来不安が後退すれば、個人の消費心理も好転するでしょうし、小売業界も生き返るかもしれないですが、現状のような暗い未来しかないような状況では、多くの人が消費意欲を抑えてしまい、貯蓄に多く回そうとすると思いますね。そりゃそうでしょ?とりあえず「信じられるのは、現金」って思っている人は多いと思うけどね。これでは、買い控えがいつまでたっても終わらないんじゃないでしょうか。早く、明るい未来を見せて欲しいぞ。それには社会保障改革だって。



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