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量的緩和解除への道筋

2005年10月04日 23時21分24秒 | 経済関連
今までの続報です。福井総裁をはじめ、日銀関係者から色々な発言がありましたが、近年で最も日銀の動向に注目が集まっているのかもしれません。

中原審議委員のコメントについては、ロイターの記事に詳しい。なるほど。

Yahoo!ニュース - ロイター - CPI見通しプラスでもデフレに戻るリスク慎重に判断すべき=日銀委員


方向性としては、出口が近いと皆が思っているが、現実にそこに踏み出せるかどうかは現状では難しい、との判断もあり、福井総裁の見通しにやや慎重な姿勢を示したことになるかもしれない。CPI の上昇幅(セーフティマージンも含めて)、需給ギャップ、外需要因、なども見ていく必要があると述べている。またインフレ目標については、「一般論として、金融政策のフレームワークとして採用すべきというのが大前提」「導入によって政策に対するある種の時間軸効果をもたらすかもしれない」という見方も示した。


福井総裁の発言は普通の反応だろうと思うが、財政当局の心配とか他の金融政策委員達の意見などを考えあわせると、まだまだ慎重に、ということに変わりないだろう。現在は原油高というやや特殊な要因もあるので、その「押し上げ要因」が弱含むと再び消費者物価の下落ということにも繋がりかねない、という不安もあるかもしれない。景気動向にとっても、企業業績や物価への影響も、大きなインパクトを持つのは、やはり現在の原油高ということなのでしょうかね。


それと、IMFアジア太平洋州局長も量的緩和解除に関する「日銀の慎重姿勢」については、「当然だ」という見方をしており、ある程度の上昇が見込める状況が安定的に確認されない限り、来春あたりにも、という議論は今のところ難しいということなのかもしれない。郵政民営化法案が今月中旬には可決されているだろうから、その後には「日本株買い」というトレンドが続くかどうかは不明だ。今のところ、株式市場のモメンタムは弱くはないが(最悪期の底なし沼状態は脱したということだろう)、小泉さんが登場する頃の平均株価を上回っていけるかどうか、というのはまだ不透明だ。それでも一応、生保をはじめとする大口の機関投資家達も胸をなでおろしているだろう。含み益が拡大することは、心の余裕に繋がりますし(笑)。勿論私も例外ではありません。


脱線しましたが、これからの日銀の行く手には幾つかの山が待っている、ということになるでしょう。以前には、日銀などには何の興味も無かったのですが、地味に(というか、こっそり?)国民のお金の行く末が決められる重要な判断が行われているのですね。



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