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ギレリス/ベームのピアノ協奏曲第27番:「The Originals Special」版を購入

2010年01月07日 | お楽しみ
レーベル名は「エミール・ギレリス/ピアノ協奏曲第27番、2台のピアノのための協奏曲」。
エミール・ギレリス(ピアノ)、エレーナ・ギレリス(ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮:カール・ベーム
録音:1973年9,11月 ウィーン

2009年11月11日に発売されたCDです。DGがOIBPと銘打つハイビット・リマスタリングとルビジウム・クロック・カッティングが施されています。従来のCDに用いられているPCM方式に比べ、シンプルで自然な音楽信号が再現できるので、アナログ信号に近い、音楽の空気感までも再現できるといわれている。

ギレリス/ベームによるモーツァルト作曲のピアノ協奏曲第27番はお気に入りの一曲です。これまでは91年8月25日に発売されたPCM法によりデジタル化された同一音源の CD(POCG-2334)でこの演奏を楽しんできました。

モーツァルトがこの曲を作曲した時代はフォルテピアノが用いられていた。現代のピアノのようにパワフルな音を出せない反面、敏捷なタッチとクリアーな音色を持っていた。取り分け第2楽章ではこの点でピアニストの技量が試される。

ギレリス・ベームによる演奏ではそのことが十二分に反映され、弱音部でも透明で表情豊かな音が収録されている。ピアニッシモでも一音一音の粒だちが明瞭、しかもアーティキュレーションも好ましく、その豊かな表現が魅力的です。今回購入したCDはそのハイビット・リマスタリング版です。音はより一層透明感を増し、艶やかに鳴り、演奏会場の空気感まで感じられ、一層魅力的な演奏になり素晴らしい。お勧めの1枚です。

蛇足:以下は、他の演奏家によるピアノ協奏曲第27番を好みと独断で評価したものです。
②「Curzon & Briten ECO 1970」、③「Casadesus & Szell CSO 1962」、④「Gulda & Abbado VPO 1975」、⑤「Serkin & Abbado LSO 1983」、⑥「Backhaus & Boehm VPO 1955」(第2楽章のテンポは速すぎないか?)、⑦「Ashkenazy PO 1980」(譜面どおりの演奏だが・・・・?)、⑧「Uchida & Tate ECO 1987」(ppで音の立ち上がりが不明瞭、力量不足か? 録音のせいか?)