ISOな日々の合間に

土曜日は環境保護の最新の行政・業界動向、日曜は最新の技術動向を紹介。注目記事にURLを。審査の思い出、雑感なども掲載。

ISO14064

2008年09月12日 | 温暖化/環境問題
このところ環境省の自主参加型国内排出量取引制度に係わるGHG排出量の検証業務が増加しています。特に9月は環境省の自主参加型国内排出量取引制度に新たに2008年度(第4期)として参加した企業の過去3年分の排出量検証業務が集中しています。

この制度における排出量の検証方法は国際動向を横目で見ながら環境省が独自に定めた方法ですが、2006年に国際規格ISO14064が成立し、企業側の排出量算定方法や検証機関の検証方法に関する国際ルールISOが定められました。

その内容は環境省の方法と大きな違いが無いので、自主参加型国内排出量取引制度にもとで検証業務を実施していた機関は容易にISO14064に従った検証が可能です。

日本適合性協会(JAB)は環境省の自主参加型国内排出量取引制度のもとで行われる検証業務に立会い、ISO14064に基づく検証業務が適正に行われるかを確認することになっています。

一方で、JABの立会を受け、その検証業務が適正と判断された機関は日本における最初のISO14064に基づく検証機関として登録されることになります。

温暖化ガス(GHG)の排出抑制・削減に向けた取組としては環境省の仕組みの他に、2010年には東京都独自の排出量削減規制が始まり、そのための検証が必要になります。また、以前触れたカーボンオフセットに用いられる削減量の検証も必要になり、新たなビジネスチャンスの到来です。

その場合、いち早くGHG検証機関としてJAB認定を受けておくことは意味のあることであり、私の所属機関もそれを目指しています。

そのため今週も来週もISO14001審査とGHG検証業務の両方が予定されています。