ISOな日々の合間に

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ローマ人の物語16-パクス・ロマーナ[下]

2007年02月23日 | お楽しみ
気付いたら、既に17巻を読み終わろうとしている。あわてて、第16巻分をアップします。

帝政への道を切り開いたカエサル。カエサルの遺志を継ぎ、帝国の基礎固めにまい進するアウグストウス。ライン川とドナウ川を防衛線を確固なものにするためにエルベ川を越えてゲルマンに地に踏み入るローマ軍。紀元前5年から紀元後14年までのアウグストウス統治後期が描かれている。

すべてを一人で背負ったアウグストウスの、責任感と持続する意志には感嘆するしかない。この人は、「投げる」ということだけは絶対にしない人だった。このような人物には平穏な老年が保証されてしかるべきだが、幸運の女神は嫉妬深いことでも知られている。しかも、六十代に入ったアウグストウスを悩ませた問題は、彼のすぐ近く、つまり近親の闇から発生したのである。そして、これも考えてみれば、アウグストウスの"身から出た錆“でもあった。(表紙から)

ローマ世界に平和をもたらし、繁栄の礎を築いたアウグストウスを、人々は「国家の父」と呼ぶようになる。しかしその彼にも大きな悩みがあった。後継者を誰にするか-妻リヴィアの連れ子ティベリウスは偉大なる父に反発して一方的に引退。娘ユリアの息子たちに期待をつないだものの、いずれも若くして死んでしまう。カエサルの構想した帝政は果してローマに根付くのか。アウグストウスの「戦い」は続く。(帯から)