ISOな日々の合間に

土曜日は環境保護の最新の行政・業界動向、日曜は最新の技術動向を紹介。注目記事にURLを。審査の思い出、雑感なども掲載。

ISOと2007年問題

2007年02月07日 | 審査・コンサル
月・火の二日間は製造業の更新審査を担当しました。従業員数が200名規模の中堅の部品製造会社をメンバー審査員と組んで二日間でみる、いわゆる4人日の審査でした。

この会社でも昨年辺りから業務経験が長く種々のノウハウを蓄積して来た課長や職長クラスの現場責任者の退職が続いているようです。忙しい中で引継ぎに充分な時間も取れないまま退職に至ることも多く、以前は簡単に対処できたトラブルが長引いたり、何故その決め事があるのかを充分理解できていないため、その手順を省いたり、確認すべきことが抜けがちになったり、といったことが発生しがちの状況です。

一方で、内外の競合メーカーとのでの厳しい価格競争のなかで、製造原価に響く欠員補充にも慎重になり、バイト、パート或は派遣と言った人の比率も高まり、仕事の質の確保に苦労するといった状況にあります。

ISO14001の審査の例では、「4.3.2」にある「法的要求事項の最新化」、たとえば、その企業に関連する法の改正情報が担当部門に円滑に伝わらないとか、後任者が要求事項の内容を充分理解していないために、どのように運用するかを良く理解できていない状況が出始めていました。

そのことに気付き、会社は退職したばかりの元社員を急遽呼び戻し、審査時に管理責任者や事務局の審査を支援させていました。その人がいなければ審査を円滑に進められたかどうか・・・。

今の時代は60歳でも知力・体力共に充分な人が少なくない。そのような人はまだ十分仕事をこなすことが出来ます。後進の指導も含め専門職や技能職にはもっと活躍する場を提供してほしいものです。

そのように思うと、映画「スペース カウボーイ」を思い起しました。嘗てそれぞれの分野で活躍した4人の男達が40年前の果たせぬ夢を達成すべく宇宙に飛び立ち使命を果たします。まるで60代に青春が戻ったかのように。