シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

アイランド

2005-07-21 | シネマ あ行

クローンがアイデンティティを持って自らの自由のために戦うってなぁんかもうどっかで聞いたようなというかすでに新しくもないようなアイデアじゃない?と思ったアナタ。アナタは正しい。ですよね?この話、どうなん?と思いつつ試写会へ…

ワタクシの好きなユアンマクレガーが自分の世界に疑問を抱くクローン、リンカーン3エコー、スカーレットヨハンソンがその親友ジョーダン4デルタを演じます。クローンたちの世界はいたって単純明快。彼らは刷り込みの記憶によって地球が汚染され生き残った自分たちは唯一汚染されていない「アイランド」に行く権利を抽選で得るまで健康に気をつけて生きるのだと思わされている。彼らは運動をし、単純な作業の仕事をし、健康管理をされた何不自由のない暮らしをしている。その生活にリンカーンは疑問を持ち始める…そして、外界から入ってきた蛾のあとを追って外へ出てみた彼は重大な秘密を知ることになる。

地球が汚染されていないことを知り、「アイランド」など存在せず、なぜか殺される仲間たち。ジョーダン4デルタと外へ出た彼の疑問はこの施設で働くエンジニアのスティーブブシェミがあっさり解決。秘密をペラペラと教えてくれちゃいます。彼らは金持ちの人間たちの延命のために臓器を取るためのクローン。クライアントの人間たちはクローンが植物状態だと知らされている。彼らに真実を教えなきゃ。

ここからはモチロン必死になって追ってくる者たちから逃げる逃亡劇。それにしても…

彼ら二人の存在は極秘!なわりに追っかけ方が派手過ぎだよ。追っ手がいきなりブシェミに発砲してあっさり死んじゃうし…珍しく純粋にいい奴の役だったのに。あんなに街中破壊していろんな人巻き込んで死人何人出してんねんって感じやし、ジョーダン4デルタの本物の方の人間がモデルで有名人で今事故にあって病院にいるのに、顔さすやろー、とか…

そのへんのアクションはもの凄かったですけどね。さすがマイケルベイ監督。こういうのが好みな人にはいいかも。そして、近未来ですからいろいろ面白いもんが登場しますが、やっぱ空飛ぶバイクがダントツカッコ良かったですね。あれは最強カッコ良かった。

あとは、クローンたちが何も知らされないで生活してるので子供みたいでちょっと可愛いです。スラングとかも分かんなくって人間たちに変な顔されたり、本物の「子供」を始めてみて感動したり。「キス」の映像を初めて見て真似してみてから、簡単にベッドインするところは、「いや、それはちょっと無理がないか?」と思ったけど、「キス」を知らなかった二人がキスの感触に感動するところは純粋で良かったかな。

ただねー、これがハッピーエンドでいいの?ってワタクシは思いました。製作者がこれをハッピーエンドと思っているわけではないんならいいんですけど、もし、これをハッピーエンドとして作ったならちょっとなぁ…まぁ、主人公たちには感情移入してるから彼らが助かったことは良かったこととして受け止められるかもしれんけど、他の人たちはどうなるのよ?と思うわけです。逆にもっとゾッとするような感触を残しての終わりにしたほうがしっくりきたかも。実際ゾッとするようなことなのに、ハッピーエンド的に終わられることのほうが実はゾッとするのかもしれないけど、それを狙ってるようには思えないし。(何言ってるか分かりませんよね?ゴメンサナイ。見ていただければ分かるかと。)

それでも、前半の展開にはなかなか興味深いものがあるし、もの凄いアクションと主演の二人が好きな方なら最後まで飽きずには見れるんではないでしょうか。あと、追っ手のジャイモンフンスーの役どころがなかなかにオイシくていいかも。エリート追っ手集団のわりにはなかなか捕まえられなかったけどね…(それはこういう系の映画では当然の成り行きですね)

それから、自分がお金持ちでクローンを持てたらどうするかと考えてみるのも面白いかも。ワタクシならなー、延命のためには欲しい気も…

オマケまたまた、ワタクシの好きなショーンビーンが悪役で出ています。今回はインテリな悪役だったけど、最後にはやっぱり彼らしい悪役になってしまいました。残念

オマケ2ユアンのアップが多いんですがなんか老けたなーーーって思っちゃっいました。ちと悲し

オマケ3「ロボッツ」にもちらと書きましたが、ここでもユアンがアメリカ英語を話しています。そして、クローン→アメリカ英語、本物→スコットランド訛りとなっていて区別できるようになっているところが少し面白かったですね。そーーんなにたくさんは出てきませんが、少し比較してみてください。