スコアレスドローとなれば投手陣が踏ん張って、それだけを聞けばそう思ったりもするでしょうが、しかし拙攻合戦の挙げ句のイメージが強い試合でした。
そういう意味では両チームともにバント失敗、走塁ミス、ゲッツーなどでチャンスを潰しまくりましたが6イニングも先頭打者が出塁をして三度の満塁のチャンスがありながらも1点も取れなかったロッテが負けに等しい気がしないでもなく、しかし一方で益田を救ったマーティン、東條を救った鈴木とファインプレーで守り切ったことからすれば勝ちに等しくもあります。
決め手に欠いたのは楽天も同じですし酒居、唐川、石川にヒヤヒヤしたことを考えれば引き分け上等、ぐらいに前向きに考えることにします。
ただ小島からすれば頼りない先輩たちだったでしょう、ピンチはありながらも6回を零封したのですからプロ初勝利を夢描いていてもおかしくはありません。
130キロ台後半のストレートに右打者が差し込まれていましたので見た目よりは伸びがあったのか、このあたりは映像では判断をしかねるところですが、前の試合ぐらいから内をしっかりと使い始めた田村のリードで外のチェンジアップが効果的でしたし、一つの抑える形への手応えは感じられたのではないかと思います。
そして松永から酒居へのスイッチは被弾が多いことからしてかなり疑問でしたが、それを嫌がったでもないでしょうがウィーラー、ブラッシュと大砲を歩かせた後の満塁で臆さずフォークを投げきったのは見事でしたし、何だかんだ言いながらも各投手がギリギリのところでしっかりと腕を振ったからこそだと、そう思えば少しは気が楽になります。
打線はマルチヒットのレアードが得点圏に走者がいるところで凡打だった、強い打球が野手の正面を突いた、などの巡り合わせやアンラッキーは楽天も似たようなものでしたが、井上が外野フライも打てないなど勝負弱さがあったのもまた実際のところではあり、もっと思い切った代打攻勢があってもよかったでしょう。
しょうもない守りのミスもやらかした中村奨は外の低めに落としておけばアンパイ、なのをいつまで我慢をするつもりなのか、今であればまだ三家の方が打ちそうな気がします。
チャンスを逃せば渋い表情の井口監督には打つべき手を打ったのであればさばさばとしてもらいたく、そうでなくそんな顔をするのであれば動いてください、選手は70人もいます。
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◆8月3日(土) 楽天−千葉ロッテ16回戦(ロッテ8勝6敗2分、18時、楽天生命パーク、26,049人)
▽バッテリー
千葉ロッテ 小島、松永、酒居、唐川、益田、石川、東妻、東條—田村
楽天 菅原、ブセニッツ、ハーマン、松井、久保、青山、小野—太田、嶋