電脳筆写『 心超臨界 』

人生は良いカードを手にすることではない
手持ちのカードで良いプレーをすることにあるのだ
ジョッシュ・ビリングス

競技者に1等、2等といった順位をつけない学校は意外と多いという――若杉大さん

2010-03-03 | 04-歴史・文化・社会
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お手々つないでゴールイン教育の先にあるもの――中性化、均一化の学校教育
若杉大・ジャーナリスト
教育崩壊の真実、オークラ出版、p136 】

競争否定の悪平等がもたらす病理は深い

ひところ、一部の小学校で運動会の徒競走の際、子供たちが手をつなぎ、あるいはポールを握り横一列となってゴールインするという奇怪な光景が演じられていると話題になったものである。さすがにこれは極端な例であると思うが、競技者に1等、2等といった順位をつけない学校は意外と多いという。「最下位になった子が傷つくから」という理由らしいが、これこそ悪平等といわずとして何といったらいいのか。

子供たちの競争心をいたずらに煽ることは確かに問題があるが、競争を全否定してしまうのも危険な発想である。どんなきれいごとをいっても、所詮世の中は競争社会なのだ。子供たちには遠からず受験という競争が待っている。就職もしかりだ。あるいは、恋愛だって一人の異性を巡る競争である。勝利の喜び、努力、または敗北の口惜しさを知らぬまま、競争社会へ投げ出された子供はどうなるのか。たった一度の挫折で人生に悲観し自殺するような脆弱な若者をわれわれは何人も見てきている。当然、アマ、プロを問わず日本のスポーツ界は低迷を迎えるだろう。相手に勝つことは悪と教えられるのだから。

(後略)

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