電脳筆写『 心超臨界 』

計画に失敗すれば、失敗を計画したことになる
( アラン・ラケイン )

自助論 《 「もしも私が裕福だったら……いまの私はない」――サミュエル・スマイルズ 》

2024-07-15 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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シェークスピアは一個人の人格のみならず、人間社会の縮図をその人間性の中に持ち合わせていたかのようだ。作品中に出てくる船員用語があまりにも正確なので、船に詳しい作家の一人は、シェークスピアが船乗りだったにちがいないと主張する。ある司祭は、シェークスピアの作品を引き合いに出して、彼が元聖職者だったことを証明しようとした。その一方で、昔は馬を扱う商売をやっていたと断定する者もいる。


『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p20 )
1章 自助の精神――人生は自分の手でしか開けない!
2 「努力はとぎれることなく引き継がれる」

◆「もしも私が裕福だったら……いまの私はない」

いくつかの例をあげてみよう。

ジェレミー・テーラーは詩才に恵まれた神学者である。ジェームズ・ハーグリーブスは多軸(ジェニー)紡績機を発明して綿工業発展の基礎を築いた。また、テンダテンは英国法院の首席裁判官として名高く、ターナーは風景画の巨匠である。だが、彼らはみな一介の理髪業から身を起こしてその地位に達したのだ。

シェークスピアが劇作家として名を成す前の職業については、いまだに不明である。父が家畜解体業と牧畜業を営んでいたため、シェークスピアも若いころは羊毛を梳(す)く仕事をしていたともいわれる。また、学校の門番として働いた後、ある公証人のもとで書記をやっていたという説もある。

実際、シェークスピアは一個人の人格のみならず、人間社会の縮図をその人間性の中に持ち合わせていたかのようだ。作品中に出てくる船員用語があまりにも正確なので、船に詳しい作家の一人は、シェークスピアが船乗りだったにちがいないと主張する。ある司祭は、シェークスピアの作品を引き合いに出して、彼が元聖職者だったことを証明しようとした。その一方で、昔は馬を扱う商売をやっていたと断定する者もいる。

この意味でシェークスピアは確かに“名優”であり、その人生を通じて数多くの役を演じてきたといえよう。しかも、広い分野で経験と観察を積み、そこから驚嘆に値するような博識を得たのだ。

彼は何事も注意深く学び、熱心に仕事に励んだにちがいない。だからこそ今日まで彼の作品は、われわれの性格形成に強い影響を与えつづけているのである。

天文学の発展に大きく貢献した人びとの中にも、貧苦から身を起こした例は多い。

コペルニクスはポーランドのパン屋の息子だった。ケプラーはドイツの居酒屋の息子で、自らも酒場のボーイをやっていた。またダランベールは、冬の夜にパリの聖ジャン・ル・ロン教会の石段のところで拾われた孤児で、ガラス屋のおかみさんに育てられた。

ニュートンはイギリスのリンカンシャー州グランサム付近の小さな農家の息子であり、ラプラスはセーヌ川河口の町オンフルール近くの貧しい農家の息子だった。

彼らはみな、幼少のころの逆境にめげずに、生まれながらの天分を発揮して確固たる永遠の名声をつかんだ。このような名声は、世界中の富をすべて集めても手に入らないだろう。富は、貧困よりもむしろ人間の成長にとって障害となるほうが多い。

数学者のラグランジュの父はイタリアのトリノの役人だったが、投機に手を染めて身を持ちくずし、一家は貧困生活を余儀なくされた。

だが、晩年になってラグランジュは、自分が名声や幸福を得られたのも、一つにはこの苦しい境遇のおかげだったと回想している。

「もしも私が裕福だったら、おそらく数学者などにはならなかったはずだ」
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