電脳筆写『 心超臨界 』

偉大さは偉大であろうと試みることにある
それ以外の道はない
( アルベール・カミュー )

読む年表 明治~戦後 《 GHQの日本占領――渡部昇一 》

2024-08-11 | 04-歴史・文化・社会
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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「戦争協力者を公職(こうしょく)から排除する」という名目による「公職追放令(ついほうれい)」で20万6千人以上もの人々の職を奪い、メディアに出る口も封じた。これで筋の通った有能な人材が各界から追われ、戦前戦中は日陰(ひかげ)の身だった共産主義者たちやその共鳴者(きょうめいしゃ)たち、亜流(ありゅう)の左翼言論人(げんろんじん)が息を吹き返して教育界・大学・マスコミに入り込み、日本が何でも悪いという「自虐史観(じぎゃくしかん)」を日本に蔓延(まんえん)させることになった。GHQと彼らがめざしたのは日本人を骨抜きにし、日本の歴史を奪うことだったのである。


◆GHQの日本占領

『読む年表 日本の歴史』
( 渡部昇一、ワック (2015/1/22)、p264 )

1945(昭和20)年
《 GHQの日本占領 》
日本人から誇りと歴史を奪おうとした占領政策

昭和20年8月、度重(たびかさ)なる空襲と原爆とで疲弊(ひへい)しきった日本に、マッカーサー率(ひき)いる占領軍(進駐軍(しんちゅうぐん))がやって来た。連合国軍総司令部、すなわちGHQである。彼ら占領軍は、戦勝国になったからといって第一次大戦までの文明国が決して行わなかったような政策をとった。

まず、苛酷(かこく)な言論統制である。戦前の日本にも検閲(けんえつ)はあったが、×や○印で伏字(ふせじ)にされたので消したことがわかる。しかしGHQは検閲があったことがわからないように書き換えさせ、刷り直させた。紙の入手が困難な時代だから、新聞社や出版社にしてみれば大損害だし、反抗したら新聞や雑誌が発行できなくなるので、自己規制せざるを得なくなった。そこから生まれたのが、何事についても「そんなことを言ってもいいんですか」という戦後の日本人の卑屈(ひくつ)さだ。

戦前の日本人には皇室に対する以外、そんなメンタリティはなかった。これは現在まで続いている問題である。北朝鮮の核の脅威に対しても、朝日新聞が「核の議論することすらいけない」と言うのがその一例である。新聞が「議論」をしてはいけないという発想は、メディアの自殺にほかならない。占領下に生まれた日本のマスコミの悪癖(あくへき)である。

そして連合国軍司令部は、天然資源もない日本がなぜ近代戦を戦えたのかと考え、それが「日本精神」のゆえであると気づくと、「神道指令(しんとうしれい)」と「教育改革」によって「日本精神」を排除しようとした。「神道指令」では国家神道を廃止し、神社を極限まで抑え込んだ。これはあってはならないことだ。神社は長い歴史のなかで日本人の精神の根本を形づくってきた。いわば日本人の心のよりどころと言ってよい。現在のアメリカが、たとえばイラクに対して「イスラム指令」など出すだろうかと考えてみればよい。

さらに、「日本を民主主義国家にしなければならない」という建前(たてまえ)の「教育改革」によってアメリカが自国では最も重要視する、国をたたえ国に忠誠を誓う行為を禁止した。つまり、日の丸を掲揚(けいよう)させず、君が代を歌わせなかった。いまだに日の丸・君が代を「軍国主義の象徴」とし、「悪」とする反日教育思想にとらわれたまま教壇(きょうだん)や法廷(ほうてい)に立っている日本人も多い。彼らはマッカーサーの子分であり続けているのだ。

また、「戦争協力者を公職(こうしょく)から排除する」という名目による「公職追放令(ついほうれい)」で20万6千人以上もの人々の職を奪い、メディアに出る口も封じた。これで筋の通った有能な人材が各界から追われ、戦前戦中は日陰(ひかげ)の身だった共産主義者たちやその共鳴者(きょうめいしゃ)たち、亜流(ありゅう)の左翼言論人(げんろんじん)が息を吹き返して教育界・大学・マスコミに入り込み、日本が何でも悪いという「自虐史観(じぎゃくしかん)」を日本に蔓延(まんえん)させることになった。

GHQと彼らがめざしたのは日本人を骨抜きにし、日本の歴史を奪うことだったのである。
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