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『権力の不在は日本を滅ぼす』
【 西尾幹二、ワック (2009/08)、p100 】
◆額縁に入った日本人の歴史
では、何がいま私の心を領している歴史のテーマか、日本人にとって大事なテーマは何か。
歴史は連続しているというのは当たり前のことですが、どこからどこまでという具合に短く区切って考えるものではありません。過去から有機的に繋がっているからこそ未来に繋がっていく。そうであるにもかかわらず、いまの日本では困ったことが起こっています。私たちはどういうわけか歴史を短く区切る観念を与えられてしまっています。額縁に入れて小さな枠の中で歴史を見る習慣がつけられています。これは非常におかしなことで、明らかな間違いです。
高校生の頃までに受けた教育で、私は満州事変以降の日本の暴走という観念を植え付けられてきました。いまの教育でもずっと同じ植え付けが行なわれています。満州事変あたりから日本がおかしくなったという観点が、普通に広く与えられている。
これが、いわゆる「昭和史」という枠でくくられている歴史です。戦争の淵源を短い尺度の中に閉じ込めるということが行なわれているのです。これには明らかに政治意図があるというふうにいってよいと思います。
占領政策は日本をアメリカに立ち向かえない国にするという目的がありました。そこに込めた意図でもって日本に一定の罪をきせようとするならば、歴史を短く区切ったほうがいいに決まっています。なぜならば、遠い長い歴史の繋がりで考えると、ヨーロッパやアメリカの諸国が5百年前から地球上で起こしていたさまざまな侵略のドラマと切り離せない問題はどう考えたらよいのか、ということになるからです。
1936年、大東亜戦争が始まる少し前までに、イギリスが地球上で支配していた地表面積は27パーセント、ソ連が16パーセント、フランスが9パーセント、アメリカが6.7パーセントでした。合わせて、58.7パーセントが4カ国で占められていた。これが実感でした。それらの歴史が侵略そのものであったのですが、不思議なことに戦後は日本が侵略国家であるとされてきました。
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『権力の不在は日本を滅ぼす』
【 西尾幹二、ワック (2009/08)、p100 】
◆額縁に入った日本人の歴史
では、何がいま私の心を領している歴史のテーマか、日本人にとって大事なテーマは何か。
歴史は連続しているというのは当たり前のことですが、どこからどこまでという具合に短く区切って考えるものではありません。過去から有機的に繋がっているからこそ未来に繋がっていく。そうであるにもかかわらず、いまの日本では困ったことが起こっています。私たちはどういうわけか歴史を短く区切る観念を与えられてしまっています。額縁に入れて小さな枠の中で歴史を見る習慣がつけられています。これは非常におかしなことで、明らかな間違いです。
高校生の頃までに受けた教育で、私は満州事変以降の日本の暴走という観念を植え付けられてきました。いまの教育でもずっと同じ植え付けが行なわれています。満州事変あたりから日本がおかしくなったという観点が、普通に広く与えられている。
これが、いわゆる「昭和史」という枠でくくられている歴史です。戦争の淵源を短い尺度の中に閉じ込めるということが行なわれているのです。これには明らかに政治意図があるというふうにいってよいと思います。
占領政策は日本をアメリカに立ち向かえない国にするという目的がありました。そこに込めた意図でもって日本に一定の罪をきせようとするならば、歴史を短く区切ったほうがいいに決まっています。なぜならば、遠い長い歴史の繋がりで考えると、ヨーロッパやアメリカの諸国が5百年前から地球上で起こしていたさまざまな侵略のドラマと切り離せない問題はどう考えたらよいのか、ということになるからです。
1936年、大東亜戦争が始まる少し前までに、イギリスが地球上で支配していた地表面積は27パーセント、ソ連が16パーセント、フランスが9パーセント、アメリカが6.7パーセントでした。合わせて、58.7パーセントが4カ国で占められていた。これが実感でした。それらの歴史が侵略そのものであったのですが、不思議なことに戦後は日本が侵略国家であるとされてきました。
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