ぶうちゃんのリハビリ日記  自由へ続く道

持ち前の負けず魂で、医師には不可能といわれた一日も早い社会復帰を目指すリハビリ親父の日記です。

発病から今まで  その33

2006-08-19 18:04:03 | リハビリ

毎日暑いですね。今日は興味深い記事を見つけたので紹介します。その記事は『核戦争防止国際医師会議 創設者 ラウン博士』の記事です。

バーナード・ラウン 1921年リトアニア生まれ、心臓病学の世界的権威。『核戦争防止国際医師会議(IPPNW)』共同創設者。1985年ノーベル平和賞受賞。直流除細動器の開発、不整脈と突然死の関係など、先駆的な研究で知られる。ハーバード大学公衆衛生学院心臓学名誉教授。

『医の原点は癒し』医療の原点は『癒しの芸術』である。『癒しの芸術』とは相対的な視野を持って人間の病に対処していく医療の事です。医師は病を治療すると共に、人間の心を癒す存在でなければいけない。『癒し』とは人間の『全体性』『尊厳性』の回復を意味し、現代の医療には、こうしたものへの視座が欠けている。例えば、ともすれば問診やカウンセリングより、高度な医療機器を使った検査が重用される。いわゆる、『病気を診て、病人を診ない』状態である。しかし、病人は、患部だけで苦しんでいるのではない。いつも心の中で自問自答を繰り返している。生命全体で苦しんでいるのだ。『一体、治るのだろうか』『これから、どうなっていくんだろう・・・』患者の心の叫びに、医師は必死になって耳を澄ますべき時が来ている。であるから、『癒しの芸術』は『聞く芸術』である。出来るだけ時間をかけて、患者さんの話に耳を傾けるべきだ。私は診察中、極力、時計を見ないようにしている。時間を気にしていて、『心ここにあらず』といった印象を与えないためだ。同様に、患者さんの話も途中で、さえぎらない。勿論、形式ではなく、本当に親身になって、相手の話を聞こうと努力する。この温かい心が安心を与え、励ましとなり病を治す力となるに違いないと思っている。いずれにせよ、患者さんに最大の誠意を持って接していく。これが医療の出発点である。反対に、患者さんへの尊敬を忘れた医療には、『人間』の顔が見えない。

『言葉は勝利を呼ぶ』『癒しの芸術』はもちろん、『聞く』事だけではない。『医師にとって言葉は、最も有効な癒しの手段』となる。こんな症例がある。心臓発作を起こし、余命いくばくもないと思われていた患者さんがいた。本人も、意思の絶望的な表情を目にする度に、もう駄目だと思っていた。ある回診の時。その患者さんの心臓の音を聞いて、私は周囲の医師に言った。『心臓がギャロップ(馬が飛び跳ねている様子)しているぞ』それを聞いた患者は確信した。『そんなに元気なら、私は大丈夫だ』事実、その後、患者さんは、みるみる症状が良くなり、退院するまでに回復した。ところが、事実はまったく逆であった。『ギャロップ』とは、医学用語で『重い心不全や心筋障害のときに発する特殊な音』を意味していたのだ。しかし、私の言葉によって、この患者さんは希望を得た。その瞬間、『心』で病気に勝ったのだ。まさに、言葉が生んだ奇跡。言葉の力は、想像以上に偉大である。ある時は讃え、ある時は励まし、ある時は叱咤して、患者さんの心を癒し、軽くし、勇気と希望を与える。まさに『生命の医師』を目指さなければならない。 -抜粋ー

この記事を読んだ時に、今まで色々な医師をはじめ色々な方々に出会ってきたなぁ~と改めて感じた。そして、色々な方に励まされてきたんだなぁ~と感慨を深くした私であった。(T_T) そして、今、私の周りにいて、私の治療に携わっていただいている方々に改めて感謝すると共に、その恩に報いるためにも頑張らねばと思うのである。

何しろ『治すも、治さないも、8割は患者の力』ですから!


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4 コメント

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今日は、とってもいいお話を聞かせていただきました。 (ライダー)
2006-08-19 20:15:52
私が出合った医師の中には、『病気を診て、病人を診ない』医師も居たように感じてます。一方で、患者の話を1時間近くも嫌な顔一つせず、聞いてくれた(次の患者さんには申し訳ないことをしてしまいましたが…)医師もいらっしゃいました。
私にとっては、前者の医師も、ある意味で「反面教師」だと思ってます。おかげで、話しをよ~く聞いてくれた医師をとても嬉しく感じました。
せっかく、力を貸してくれた医師がいらっしゃるのですから、私も恩に報いるためにも、生き抜いていこうと思いを強く持ちました。今日は、本当に、ありがとうございました。(*^_^*)
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ライダーさんへ (ぶう)
2006-08-19 20:42:58
かえって恐縮です。私のブログを読んで頂いているライダーさんにはお判りだろうと思いますが、『なにくそっ!』という思いにさせられたこともあるし、『この人達のためにも頑張らねば!』という思いにさせていただいた方もいます。これが私の原動力です。善知識、悪知識です。今日はライダーさんに喜んでいただいて、指を突っ張らせながら書いた甲斐がありました。こちらこそ読んで頂いて有り難うございました。また頑張りましょうね。
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こんばんは。私も最高の医者は患者の持っている自... (小太ママ)
2006-08-27 20:42:16
こんばんは。私も最高の医者は患者の持っている自然治癒力を最大限に引き出すことのできる医者だと思います。そのためには相手のことを知らなければできないし、自分の意思も患者に伝えられなければいけないと思います。最近は精神対話師という話を聞くという事を主とする職業もあるし、でもそれだけ求めている人が多いってことですよね。人と人との関わりの大切さを感じます。
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小太ママ、いつもコメント有り難うございます。 (ぶう)
2006-08-27 21:23:58
良く私は『八割は患者の力』って言いますが、八割の力を患者に出させる大きな要因の一つに医師の言葉があると思うのです。良く話し合って信頼関係を築き、尚且つ同じ目標を持てると最高なんですが・・・いつも感謝しています。
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