今回は、その2に対する悠さんの質問にまず答えたいと思います。臨死体験や幽体離脱の経験は幸か不幸かありませんが(笑)助かる人と助からない人の差に仁ついて、興味ある話を見つけましたので紹介します。福島県立医科大学の助教授で、循環器・血液内科の研究と教育に携わりながら、大学病院で診療に当たってる方の話です。この方は、アメリカの有名なスクリップス研究所で3年間最先端の研究生活を送って、帰国されてから自ら、『冠攣縮性狭心症』を患い、そのときの経験から患者さんと『同苦する医師』として再出発した経歴を持っています。その方が言うには『多くの患者さんに接した経験から、治療に効果が出て病気を克服していける人には、あるひとつの共通した傾向がある。それは、感謝の思いを持っていることです。医療スタッフや家族など自分にかかわる人たちに感謝出来る人は、不思議な事に病気を乗り越えて行く人が多い。感謝のある人は、本人が意識している、していないにかかわらず、何のために生きているのかという自分の原点を見つめながら生きているように思う。生きているということ自体への感謝が、自分にかかわる人たちへの感謝となり、それが皆のために早く元気になろうという生の意欲を強くする。病気に負けない!という勇気を湧きあがらせ、自分自身を鼓舞していく。だからこそ、患者さんたちに自らを鼓舞する勇気を与えるのが、医師としての大事な使命と思っている。また感謝の人には笑顔がある。その笑顔が、私たち医療スタッフの力を100%、いやそれ以上に引き出します。医療というのは、患者さんと医療スタッフとの信頼に基づくチームプレーである。だからこそ、感謝・勇気・笑顔といった人間的要素が極めて重要な役割を果たす。』と言っています。(私は今、とても素晴しい医師や理学療法士の先生やかかりつけの先生、看護士やトレーナーの方、そして訪問看護の看護士の方に恵まれています。(^_^)v)そしてC市立病院のある看護士さんの話『今まで出来ていたんだから必ず、また出来るようになるから頑張れ!』『梅干を思い出してみてごらん。ほら、梅干って聞いただけで、唾液が出てきたでしょ。心に思っただけで、身体に変化が現れるんです。心と身体は一体なんです。心からよーし行くぞ!って強く強く決めたら、身体もそうゆう風に変ってゆく』と話してもらった事があります。私も、都合9ヶ月を超える入院生活を通して、色々な患者さんに出会いました。不幸にして意識障害のある方、意識のない方・・・でも私は思うんです。そういう方もきっと心の奥、無意識の中でも良くなりたい、治りたいときっと思い続けていると。だから、意思を表現できない人のためにも家族や医師や看護士の方は諦めないで下さいと。(チョット生意気な事を書いてしまいました。)
さて『看護士は見ていた』シリーズ。今回ばかりは、看護主任に怒られた。『気持ちは判るけれど、何かあったらどうするの!』もっともである。この主任、私と同じ年齢でやたら元気がいい、怒られた時は気が遠くなりそうだった。(笑)それから看護主任の監視の下、リンゴの薄切りに挑戦した。数日たって看護主任が脳外科の先生とリハビリ科の先生と理学療法士の先生を連れてきて、私にリンゴを食べて見せるように行った。その結果、食事をキザミ食に変えてみようということだった。最初は良くて『植物人間』と言われた私が、キザミ食ではあるが胃に穴を開けることなく、普通に近い食事が採れる様になったのである。