(台北 22日 中央社)台湾西部の南北を結ぶ台湾鉄路管理局縦貫線が今月20日で開業110周年を迎えたのを記念し、同局と民間団体の縦貫線鉄道保存協会は22日、2014年に引退した元花形特急列車「光華号」DR2700型気動車の復活運転を行った。列車は台北(台北市)-后里(台中市)間を往復し、沿線には多くの鉄道ファンが集まった。
縦貫線は日本統治時代の1908(明治41)年に台湾初の鉄道路線として開業。主要な都市が集まる台湾西部の重要な幹線鉄道として大きな役割を果たした。
光華号は1966年10月末に特急列車としてデビュー。台北-高雄間を当時最速の4時間45分で結んだ。同会の黄文鎮会長は、当時最高級とされた電気式ディーゼル機関車「観光号」より1時間45分も速かったと振り返る。
1日限りの復活運転で販売された乗車券は300枚。たちまち完売となった上に、200人余りがキャンセル待ちしていたという。この日、光華号は午前9時35分に台北駅を出発。新竹駅や苗栗駅で途中停車し、午後0時2分に后里駅に到着した。乗客はそれぞれ観光を楽しんだ後、午後3時58分に后里を発った。
同局の担当者は今年で“52歳”を迎える光華号を復活運転させるにあたって、車体の修理に苦労したと話す。部品の多くがすでに生産終了となっていたため、同局の別の列車から代わりの部品を外して補填したという。この日は安全を考慮し、時速を元の110キロから90キロに落として運転する措置が取られた。