2022年07月08日、午前11時30分頃、安倍晋三元首相が、奈良市近鉄「大和西大寺駅」北口前で暴漢に銃撃された。参院選の自民党候補者への応援演説中のことであった。
応援演説中に、背後から忍び寄ったと言うわけではないが、普通に歩み寄り3~4mの至近距離から暴漢は、自作の大型銃から2発安倍元首相に向けて発射した。
衝撃波が周りにいた人を襲ったようだ、人々はそのように証言をしている。爆発音、白煙はすさまじく、安倍元首相は2発目を受け崩れ落ちた。
安倍元首相は、ドクターヘリで、奈良県立医科大学付属病院(同県橿原市)に搬送され、懸命な治療が行われたが、同日午後5時3分死亡が確認された。
首に2ヵ所の銃創があり頸部の血管を切り破り、且つ心臓の心室にまで穴をあけていたという。首から入った弾丸が心臓まで暴れまわったと言うことか。
いずれにしても助けられるような傷ではなかったようだ。そうとう威力の強い銃から発射された弾丸だったのではないのかな。
安倍元首相銃撃 首に2つの銃創「手術中に弾丸は体内では見つかっていない」病院が会見
2022/07/08 21:51 筆者:唐澤俊介
演説中の安倍晋三元首相
安倍晋三元首相が銃撃され、死亡した事件。安倍元首相の治療にあたった奈良県立医科大学付属病院が、8日夕方、会見を開いた。銃弾による傷は、心臓に達していたという。
【写真】銃撃直後の現場の様子
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2022070800057_2&image=2
安倍元首相が撃たれたのは、近鉄大和西大寺駅の北口で参院選の応援演説をしている最中だった。銃弾に倒れた安倍氏は現場から病院へ搬送され、治療を行っていたものの、17時3分に亡くなった。
安倍元首相の治療にあたった同大付属病院の福島英賢教授によると、安倍元首相の死因は、心臓と、胸部の大血管損傷による失血死だったという。前頸部に2カ所銃創があり、その傷の深さは心臓に達し、心室に穴が開いた状態だったという。
「心臓の傷自体は大きなものがあった」(福島教授)
さらに、福島教授は「左肩の前部に射出口のようなものがあったそこから1発の弾丸が体外に出たのではないか」と話した。一方で、もう1発の弾丸については、「手術中に体内では見つかっていない」とした。
容疑者が使用したのは手製の銃とみられており、現場の目撃者によると容疑者は演説中の安倍元首相の背後から近づき、2回発砲したとみられる。また一部始終をとらえた映像からは、一発目の銃声の後、安倍元首相が後ろを振り向くような様子も映っていた。
病院の会見によると、安倍元首相は12時20分に救急搬送され、その時点では心肺が停止し、重篤な状態だったという。福島教授は「搬送時からかなり厳しい状況が予想された」と話した。総勢20人態勢で、止血や大量の輸血をするなどの処置を施したが、蘇生にはいたらなかった。
「止血がコントロールできた所もあったが、大量に出血しており、すでに血液が凝固する力を失っている状態でした。ある程度大きな血管の止血はできたものの、完全に止血をできたとはいえない状態。残念ながら心拍は再開しませんでした」(福島教授)
福島教授とともに会見に臨んだ吉川公彦病院長は「病院としては最善を尽くしたが、非常に残念」と話した。(本誌・唐澤俊介)
※週刊朝日オンライン限定記事
https://dot.asahi.com/wa/2022070800102.html?page=1
なぜこうも易々と安倍元首相の背後に、暴漢が近づくことが出来たのか。
TVの映像を見る限り、この暴漢は普通にゆっくりと歩いて、安倍元首相の背後に近付き、3~4m前後の至近距離から手製の銃を2発発射している。
当時の警護のミス、と言うよりも警護をしていなかった(に等しい)と言うことではないのか。
トップは警備のプロ…”銃撃”を防げなかった奈良県警への「疑問」
FRIDAYデジタル 2022/07/08 18:45
© FRIDAYデジタル 安倍元総理を銃撃した山上徹也容疑者を取り押さえるSPら(共同通信)
なぜ、凶行は防げなかったのかーー。
8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄「大和西大寺」駅北口前で安倍晋三元総理が銃撃された。参院選選挙の自民党候補者への応援演説中、背後から銃で撃たれた。そして、午後6時頃、安倍元総理が亡くなったと報じられた。
「その場で取り押さえられた山上徹也容疑者(41)は、2本の鉄パイプのようなものを黒いテープで巻きつけた手製の銃で安倍元首相を銃撃したとみられます。山上容疑者は周囲にいたSPの隙間をすり抜けて、約5mの至近距離で安倍元総理に向けて銃を発射したのです」(全国紙社会部記者)
安倍元総理の周囲では、警視庁警護課のSP1名が警戒に当たっていた。また、それに加えて奈良県警の警備担当者も現場入りしていたという。だが、現場では一般人が陣営から数mの距離までやすやすと近づける状況で、安倍元総理の背中はガラ空きだった。そして、実際に凶行は起こった。
警察庁関係者が語る。
「通常、大物の政治家が演説に来る場合、県警に党などから連絡があり、警備にあたります。今回の安倍元総理の演説は昨日急遽決まったとのことですが、それでもしっかりと対応するのが責務のはずです。
政治家を自作の銃で襲うなど、日本では前例がありませんが、そもそも不審物を持っている人間が要人に近付けてしまっていること事態、警備体制に問題があったと言わざるを得ません。さらに、警備がいても襲撃は起こりうるというイメージが世間に広がれば、警備の存在意義すら危ぶまれます。
奈良県警のトップである本部長の鬼塚友章氏は、平成23年に警察庁警備局公安課理事官、平成28年に警視庁警備局警備課警護室長を歴任するなど、警備畑のエリートです。にもかかわらず、このような事態が起こってしまった。SPを派遣した警視庁および奈良県警の責任は大きいでしょう」
前代未聞の犯行であることは間違いない。しかし「予期できなかった」で済む話ではないのもまた事実だ。
© FRIDAYデジタル 銃撃直後の安倍元首相(画像:共同通信社)
https://friday.kodansha.co.jp/article/252849
しかもSPが7人、県連スタッフが15人もいたというではないか。県連スタッフはいわゆるPoliceではない周りの聴衆を整理・管理するスタッフなのか。とすれば、少なくとも7人のポリスがいたことになり、背後も見守ることは出来た筈だし、見守るべきであった。
次に掲載する論考では、「周囲を認識し、物事を正確に捉える能力が欠けていた」と言った趣旨のことが述べられている。
これ即ち、奈良県警は「警護していなかった」と言うこと。
SP7人、県連スタッフ15人いたにもかかわらず…背後の警備に隙、元警視庁刑事「ミスとしか言えない」
スポーツニッポン新聞社 2022/07/09 05:05
© スポーツニッポン新聞社 奈良での選挙演説中に撃たれ、死去した安倍元首相(AP)
◇安倍元首相 演説中に銃撃、死亡
応援演説中に約3メートルの至近距離から銃撃された安倍元首相。容疑者がそれだけ近くに迫っていたにもかかわらず、警護官(SP)らは凶行を防ぐことができなかった。元警視庁刑事の吉川祐二氏は「結果的に警備のミスとしか言えない」と体制の甘さを指摘した。
自民党奈良県連などによると、現場では当時、警視庁や奈良県警のSP7人、県連のスタッフ15人が警備や警護にあたっていた。街頭演説時の警護について、吉川氏は「警護対象者を中心に、複数のSPが円形状に配置される。SPは対象者に背中を向けて立ち、周囲の警戒にあたる」としたが「映像を見る限りでは、その態勢がしっかりつくられていなかった」と語った。
安倍氏の背中側にも警備はいたが、銃撃を許した。吉川氏は「容疑者が安倍氏に迫った際、背中側には警察官らしき人が2人いた。1人は不審者に気がついたのか、もう1人に耳打ちした。本来はこの時に不審者に詰め寄るべきだった。銃撃以前に、至近距離の背後に入られた時点で警護は失敗だ」と語った。
安倍氏の奈良入りは7日午後に急きょ決定。「場所が決まれば警備計画は立てられる。時間は問題ではない」とし「問題があったとすれば、警戒の密度、警護員の認識だろう。怪しい人には職務質問し、不審者と判断すれば張り付いて対応すべき。ただ、聴衆の多くがマスクをしていて顔が見えづらく、不審者の判断が付きにくいことが影響したかもしれない」と話した。一方、別の警視庁OBは「現場では“銃がカメラの望遠レンズのように見えた”との声がある。それで不審者と判断するに至らなかったのでは」と指摘。その上で「緩みもあったのかもしれない」と苦言を呈した。
日本ボディーガード協会の阿久津良樹会長は「映像を見ると、SPが1発目で反応できておらず、2発目も撃たせてしまった。犯人は3メートルという距離にいたのに、状況を認識できていなかったのでは」と指摘。「守るべき範囲に入ってきた人物には気づくはずだ」と疑問を呈した上で「周囲を認識し、物事を正確に捉える能力。この本質的な部分が足りていなかったのではないだろうか」と話した。
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/07/09/kiji/20220709s00042000090000c.html
このSP(Security Police)達の間では、どうも「ゆるみ」があったようだ。だから安倍元首相の背後ががら空きとなったわけだ。
「がら空き」となったということは、「ゆるみ」どころか「警護」そのものがなかったということではないのかな。「警護」する気があれば、少しは暴漢が動き出した時点で、生死のための行動を起こしたはずだ。
しかもだ、1発目が発射された後すぐに安倍元総理を庇(かば)うとか、暴漢を制止するためにダッシュするとかの行動は、一切見られなかったということ、発射された直後にでもだ。
少なくとも暴漢は走って安倍元総理の背後に近付いたわけではないのだ、普通に歩いて近づいて行ったのだ。その時点で、いかようにも「声かけ」や何らかの「制止行動」に移れた筈なのだ。それすらも、何の動きもない。と言うことはどういうことだ?
[スキャナー]警察幹部「完全に警察の落ち度」…容疑者が車道出た時点で「声かける必要あった」 2022/07/09 13:20 安倍元首相銃撃
© 読売新聞 演説する安倍元首相(中央)(8日午前、奈良市で)=提供写真
安倍晋三・元首相(67)が奈良県内の路上で参院選の応援演説中に銃で撃たれ、死亡した。容疑者の男は警察官に制止されることなく至近距離まで近づき、発砲していた。現場の警備体制や身辺警護に問題があった可能性が高い。(奈良支局 平野和彦、社会部 建石剛)
「これで私も終わりかもしれないね」強気だった安倍元首相、何度か吐いていた弱音…評伝https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220709-OYT1T50053/
■後方から歩いて
街頭演説の会場は奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、近くに大規模な商業施設がある。人通りが多く、選挙の演説では過去にもたびたび使用されてきた。
安倍氏が演説に立ったのは、歩道と車道の間にあるガードレールで囲われた場所だ。後ろは車道で、車が走行していた。安倍氏は台の上に乗り、前方の聴衆に向かって話をしていた。
目撃者の話やSNSに投稿された映像によると、銃撃した山上徹也容疑者(41)(殺人未遂容疑で現行犯逮捕)は、安倍氏の後ろの車道を挟んで十数メートル離れた場所で、しばらく演説を聞いていた。その後、歩いて車道を渡り、ゆっくり安倍氏の背後に近づくと、警察官に制止されることなく発砲していた。
要人警護に詳しい元警察幹部は「なぜ、あのように後方が開けている場所を会場に選んだのか。周囲360度から狙われる恐れがあり、一見してリスクが高い」と指摘する。警察幹部は「容疑者が車道に出た時点で、警察官が声をかけなければならなかった。完全に警察の落ち度だと認めざるを得ない」と話す。
■有権者との距離
警察庁によると、安倍氏らの来場を受け、奈良県警が警備体制を敷いていた。制服警察官らが警戒に当たったほか、県警の警護要員や警視庁の警護員(SP)1人が安倍氏の身辺を警戒していた。
選挙での街頭演説は、不特定多数の聴衆が集まることから、警察内部でも「最も難しい警備の一つ」と言われる。時には握手や写真撮影に応じるなど、有権者との距離が近い上、屋外での演説であれば手荷物検査も難しい。
これまで数多くの警備に従事した警視庁幹部の一人は「候補者に群衆を近づけないようにしなければならない一方で、候補者からは『有権者とふれあいたい』との要請があり、バランスが難しい」と語る。
しかも、街頭演説ではより多くの聴衆を集めるため、「総理、来たる」などと有名政治家の来場を事前に予告するケースが多い。今回も自民党のホームページで前日の7日午後7時頃に遊説日程が公表されていた。
日程が急きょ変更され、警察官の配置や動線の確保などの警備計画を短い時間で練らなければならないことも少なくない。安倍氏も今回、別の選挙区に応援に入る予定だったが、前日に奈良県に変更されていた。
■徹底検証の必要
閣僚や与野党幹部、歴代の首相経験者らには原則として警視庁のSPが付き、身辺警護を行っている。警護の体制は、対象となる人物によって異なる。
保守政治家の象徴的な存在だった安倍氏は、政治や国のあり方について積極的に発言して支持を集める一方、批判的な立場の人も多かった。首相在任中には、演説中に反発する人が詰めかけて現場が混乱し、遊説予定を伏せるようにしていた。だが最近は他の党幹部と同じように予定を公表するようになっており、「退任して時間がたち、警察や関係者が油断した側面があったのではないか」との見方もある。
警察庁は事件を受け、全国警察に警護対策の強化を文書や口頭で指示した。元警察幹部は「容疑者の個人的な問題など特殊要因で起きたものではなく、様々な要因が重なって起きたと考え、徹底的な検証を行う必要がある」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220709-OYT1T50011/
奈良県警本部長の鬼塚友章氏は、「警備に問題があったことは否定できないと考えている」などと、呑気なことを言っているが、これだから(こいつらは)ダメなんじゃないのかな。
「警備にはっきりとした問題があった。」「それは我々奈良県警本部の重大な責任です。」と言うのが、本筋であろう。
安倍元首相銃撃「警備に問題、否定できない」奈良県警本部長会見
2022/07/09 18:21
© 産経新聞 安倍晋三元首相の警護体制について説明する奈良県警の鬼塚友章本部長=9日午後6時8分、奈良市の奈良県警本部(鳥越瑞絵撮影)
安倍晋三元首相(67)が遊説先の奈良市内で8日午前に銃撃され死亡した事件で、奈良県警の鬼塚友章本部長は9日午後6時から県警本部で記者会見を開いた。沈痛な面持ちで会見場に姿を見せた鬼塚本部長は、「(安倍氏の)警備に問題があったことは否定できないと考えている」と述べ、当日の警備体制について検証の必要性があることを認めた。
県警は8日夜にも記者会見したが、説明したのは刑事部長と警備部参事官、捜査1課長だった。刑事事件に絡み、都道府県警のトップ自らが記者会見を開くのは異例。
銃撃を受けた安倍氏が搬送先の病院で死亡したことについては「極めて重大、深刻に受け止めている。痛恨の極み」とし、現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)への捜査を徹底する方針を示した。
https://www.sankei.com/article/20220709-DCA7T3IKUNPLJJM3EEZ36DVPHE/
こいつは「辞任の考えはない」と言っているが、世が世であれば、「切腹・打ち首」となって当然のことである。
まあ「警護計画立案段階」から「ずさん」だったと言うこと、いくら突然の計画変更があったからと言って、計画立案段階から「ずさん」であっては困るのである。ましてや「計画」そのものまでも、より「ずさん」なものに成り下がっては安倍元総理も浮かばれない、と言うことではないのかな。
『・・・・・・・・
--本部長としての責任、辞任の考えは
「本部長として真相解明に向け捜査を指揮し、警護上の問題点を洗い出し、早急に対応するのが現時点での私の責任と考える」
--安倍氏が亡くなったことを聞いたときは
「警察官を拝命し、27年あまりの警察官人生での最大の悔恨、痛恨の極み。責任の重さを痛感している」
https://www.sankei.com/article/20220709-ZIG6T76ULNMBFEGTIC7CIZSV6U/』
奈良県警が、安倍元総理を葬ったと言うことではないのか。
安倍元総理のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
(終わり)
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