世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

年央雑感(1)

2010-06-23 12:39:33 | Weblog

2010年6月13日、小惑星探査機「はやぶさ」は19時51分に、小惑星「イトカワ」の砂が入っているかもしれないカプセルを分離し、同22時51分頃に大気圏に突入し燃え尽きてその役目を無事終えました。

「はやぶさ」は、2003(H15)年5月9日、13:29に鹿児島県内之浦宇宙空間観測所から、M-Ⅴロケット5号機で打ち上げられた。だから、「はやぶさ」の国際標識番号は2003-019Aと言う。本体の大きさは、1.0m×1.6mの長方形の底面を持つ高さ2mの直方体だと言う。そしてその両側に太陽電池パネルが広がっている。二つ合わせると5.7mもの長さの太陽電池パネルだと言う。

形はhttp://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/index_j.html を参照願う。

どうも今日(6/19)の新聞記事によると、「はやぶさ」の収納容器のエックス線写真では「イトカワ」の砂は見つかっていないと言う。0.3mmまで見極めることが出来るエックス線だと言う。多分イトカワの砂の回収には成功しなかったようだ。まだ正確なところは分からないが、確認には数ヶ月かかるらしい。いずれにせよ、たいへんな作業となろう。

しかしながらこの「はやぶさ」プロジェクトでは、計画された世界初の新技術のほとんどが成功裏に実行されたと言う。イトカワの砂が入っていれば申し分ないことだが、そうでなくてもはやぶさが打ち立てた宇宙技術の金字塔は燦然と輝いている。

その第一の世界初が、はやぶさの往復飛行の動力源となった新型電気推進エンジン(イオンエンジン)だ。推進能力は劣るようだが、寿命がすこぶる長い。このイオンエンジンは、キセノンガスをイオン化して電気的に加速して噴射する、とH.P.に書かれている。イオンとは電気を帯びた粒子だと言う。効率が良いと言う事は、搭載するガスの量を少なくする事が出来ると言う事である。そのため何万時間も噴射させる事が出来るのである。惑星間旅行をするためには、必須のものである。はやぶさはそのイオンエンジンを、A,B,C,Dの4基積んでいる。地球帰還に際しては、そのC,Dが故障し更にA,Bも調子が悪くなり、そのためA,Bの夫々半分ずつを使って帰還用の噴射をしたと言う。一応エンジン制御プログラムの組み直しからイオンエンジン本体やその制御システムまで、レベルの高さを証明したことになる。そのため米国が注目してNASAがそれを欲しがっているようである。このイオンエンジンの開発は、どうもNECが担当したようだ。いずれにしてもすごい事なのであろう。もちろん姿勢制御用には、化学推進剤も積んでいる。たとえばケロシンと酸化剤の両方を積まなければならない。化学燃料で惑星間航行するには、途轍もない量の燃料を積んでゆかなければならない。これは不可能なのである。

第二の世界初は、はやぶさの自律航行システムである。はやぶさがイトカワと出会うところはものすごく遠い。地球から指令を出しても、そこに届くには約16分かかると言う。はやぶさに何か異変があってそれを地球に知らせて、その答えをはやぶさに送っても届くのは30分以上後となってしまう。そのためはやぶさは何でも自分で判断して行動しなければならないのだ。イトカワに近づき刻々と替わってゆく高度を正確に計測したり、着陸地点の地形を判断するなど、カメラや各種のセンサーや計測器からのデータを瞬時に判断して着陸しなければならない。地球からの指令の往復に40分近くもかかっていては、仕事にならない。はやぶさが自分で調べて自分で判断しなければならないのだ。いわばはやぶさは人工知能を持ったロボットなのだ。この地球からの支援なしで目標に近づいたり姿勢を制御する事は必須なのだ。まあロボット技術は日本の得意とするものだが、しかし二番手でよしとすればこんな芸当は出来ない。

第三の世界初は、月よりも遠い天体着陸して離陸し地球に帰還した事である。月には人が行って月の石を持ち帰っている。火星にも軟着陸している。しかし行きっぱなしである。帰ってはこない。日本のはやぶさは、イトカワに着陸して帰還している。

第四の世界初は、小惑星からの資料採取である。しかしこれは成功しているかどうかはまだわかっていない。今のところ成功していない可能性が高いようだ。成功していれば、世界初となる。成功している世界初は、至近距離からの小惑星の観測である。

まだまだ誇るべき技術や成果はあるものと思うが、それらは専門家に任せよう。このような世界初の技術やシステムは、現在の日本の工業や産業を世界競争の中で輝かせている。「2位ではダメなんでしょうか。」なんぞと言う気概では、日本は世界の敗者となってしまう。日本には、米国や中国のような地下資源は無い。あるのは人的資源だけなのだ。だから技術開発で世界をリードしなければ、お金は稼げないし、食糧も手にいれることは出来ない。蓮舫のような似非(エセ)日本人には、この状況は理解できない。こんな奴に日本国の大臣なんぞを任せられないし、現在の民主党にもわれらの日本国の政治は任せられない



18クローズアップ2010:はやぶさ帰還、カプセル回収 技術伝承、予算の壁
毎日新聞 2010年6月15日 東京朝刊

(1/4ページ)
(Photo)カプセルを回収するJAXAの研究者ら。火薬がついている可能性があるため防護服を着て作業している=JAXA提供

 ◇財政難、優先度低い後継機
 小惑星探査機「はやぶさ」が地球へ帰還し、小惑星イトカワの砂などが入っていると期待されるカプセルが14日、オーストラリア南部のウーメラ砂漠で回収された。はやぶさは多くのトラブルに見舞われながらも、計画した世界初の新技術のほとんどを達成した。はやぶさが打ち立てた日本の宇宙技術の金字塔を、政府は今後どう生かすのか。長引く財政難から、実用に結びつきにくい研究に厳しい視線が注がれる中、未到に挑むこうしたプロジェクトの将来は依然として不透明だ。
 「はやぶさの運用が終わったこの瞬間から技術の離散、風化が始まっている。次の計画がなければ、メーカーも技術者を他の事業に回し、ノウハウ伝承の機会も失われる」。帰還の喜びにわいた14日未明の会見で、プロジェクトを率いる川口淳一郎・宇宙航空研究開発機構(JAXA)教授は語気を強めた。
 はやぶさプロジェクトに200人以上を送り出したNECは、60億キロの旅を支えたイオンエンジンなど本体の開発・製造を担当した。今後は、現在進行中の金星探査や、宇宙ビジネスの世界市場参入が見込める小型衛星開発などの事業に人材を振り向けるという。同社は「すぐに技術やノウハウが失われるわけではないが、切れ目なくミッションが続くのが理想」(広報担当者)と話す。
 はやぶさは、月より遠い天体を往復し試料を持ち帰る技術を実証する目的で構想された「工学実証機」だ。実証された技術は将来、本格的な小惑星の科学探査に生かされるが、気象衛星や通信放送衛星など実用に直結する技術の実証衛星に比べると、優先度は低く、後継機「はやぶさ2」の開発も難航している。
(続く)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする