everlasting sprout のおしゃべりワンピース

みちくさ。

ミチクサ。

草の道。

道の草。

青い空。白い雲の下を

ぼーっと歩く。





こんな気分になれたらいいのに。
連日のむわっとする梅雨の湿気にのみこまれている。
カビそう。


梅雨の唯一の愉しみはしっとりと潤った紫陽花。
やはり紫陽花が紫陽花たるには雨がないとね。

熱気にさらされた草木が雨を得て、一息付く様は
それはそれで雄弁でおしゃべりまで聞こえてきそうな嬉しがり。


「あれ、なんだか化粧のノリよくない？」

「分かる?SKⅡのマスク奮発しました！ 今日も飲み会だからね。」

「気合はいってんね。 誰、来るの？」

「よくわかんないけど、先行投資ってやつ。」

「そこ、大事ー。」

「はずしたら飲みまくって元とるよー。」

「確かにー。」

といういかにもランチのOL談義みたいのもきこえてくるかも。
楽しげにざわざわとおしゃべりの気配。
道端の雑草も萎れて見えたアジサイも生き生きと雑談。

ナーバスな話題でもない、
大した内容でもないでもないけど楽しい会話。
どこまでも軽く、差し障りなく流れて行く話題。
あっちにそれて、こっちにそれて、
そこに繋がって、最初に戻って、いきなり結論。

そんな他愛もない軽やかな刺繍。
でも実はいろいろ考えてるんです、繊細なんですのお洋服。
everlasting sproutのワンピース。
道草、脇道、散歩道。
着ているだけで気分もちょっと軽くなる。





一つ一つ丁寧にミシンで刺繍された草花。
道草道と名付けられたコレクション。
梅雨を吹き飛ばしてぼーっと歩きたい。