棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

32-珍訳源氏-不倫の子

2009-07-18 08:35:40 | 物語・絵本・童話
話は変わります。時はあい前後(18-24歳)してしまいますが、宮中でのことを・・・。
とはいってもこのことは私がまったく知らなかったことで、後に源氏物語をよんでから解ったこと。
宮中では藤壺の宮様が、予定よりも2ヶ月も遅れて皇子をご出産。帝は美しい皇子に、それは大喜びだったといいます。
しかし、この皇子さまは光源氏との不倫のお子。二人の永遠の秘密でございます。天皇のお子であることは、100パーセント帝になれる、ということ。筋立てはいやがうえにも複雑になっていってしまいます。
帝の正妃-宮中になられた藤壺宮様の苦しみは、決して人に言えなかっただけに、皇子様のご成長と共に、ますます苦悩が深まっていったことでしょう。

源氏殿(宰相に昇格している)23歳のとき、父君である帝が亡くなられた。
後ろ盾を失った藤壷の中宮様は、女御たちにまたまたいじめにあった。その上、源氏殿とのなさぬ仲に悩み苦しみ続けた。
桐壺帝の一周忌を済ました12月。突然ご出家されたのです。
源氏殿24歳の思っても見なかったことです。

枝に紐が

2009-07-17 10:28:37 | 山郷の暮し
 
深夜にすざましい雷鳴ともにかなり激しい雨が降り、先ほどまで降り続いていました。
今はなにごともなかったかのようにピタリと降り止み、窓を全開すると、目の前のサクラの枝から紐がぶらさがっています。
よくみれば蛇の抜け殻。青大将かシマヘビと思われ、1M以上はあります。たぶん昨日あたりだったと思うのですが、観察を出来なくてざんねんでした。
散歩道には蛇がたくさんいて、特にマムシには要注意。必ずナガ靴で歩くようにしています。

31-珍訳源氏-赤鼻=末摘花

2009-07-17 07:50:47 | 物語・絵本・童話
とんだ笑い話でしたが、光源氏が姫君たちにつけるあだ名といいますか、愛称には本当に感心させられる。先に登場した「若草」や「夕顔」は、聞いただけでも姫の可憐なお姿が浮かんでくるよう・・。
さてこの「末摘花」とは・・
紅花のことで、ご存知のように紅色の染料になります。つまり、鼻の頭が紅かった姫を称してつけたあだ名で、まさに傑作といえましょう。
姫君を喜ばしてあげるのは、男の甲斐性ですから、時には失敗があったとしてもしかたがありません。コリナイ我々は夜な夜な遊びは続くのですが・・・。
「けしからん!」とおっしゃいますな。皆様方の時代と夫婦・恋人間の貞操観といいますか倫理観とはかなりずれがありました。
イヤ・・・最近では皆様がたの娑婆世界のほうが、かなり乱れておいでのようですネーー。なによりも贅沢がしたくてオコズカイほしさにスルなどということは、私の時代にはありませんでした。

オオムラサキ

2009-07-16 18:02:39 | 山郷の暮し
梅雨が明けるとともに家の中に飛来してくるのがオオムラサキ蝶
バサバサとけっこうな羽音で、窓ガラスで右往左往している。手でも顔でも恐れることなく泊まり、よくなめるかわいらしい蝶で、クモノスにかかったやつを救出してやらなければならない。今年は猫のチビクマが飛びついてしまう。
例年に比べて飛来固体がきわめて少ない。どうしたのだろう。
あらためて注意を払えば「しじみ蝶」はめっきり少なくなってしまった。
友人宅からいただいた「からたちの木」は結構な大きさになったが、ことしはまだアゲハチョウが群がってこない。時期はこれからだったけ? 

30-珍訳源氏-末摘花の巻

2009-07-16 09:02:00 | 物語・絵本・童話
ワタシはすっかり関心がなくなってしまった姫でしたが、源氏殿はまたまた負けん気が行動力をおこします。
雪の降る夜。今度は、以前よりは男女の生業が解っているだろうと、期待を込めて訪れた。
いつもの漆黒の闇が支配した寝所ではなく、ほのかな雪明りがたまらなくいい。
「美しい雪景色をいっしょにたのしみましょう」と誘えば、女房たちも姫さまをせかします。
ほのかに浮かんだ姫の頭の形といい、つややかでゆたかな髪のよう。「なるほど、うわさの姫らしい」ともうしぶんの無い様子に光源氏はニンマリ。
ところが、雪明りに浮かび上がった顔をみたとたんに、愕然としてしまった。姫の鼻は赤鼻の象鼻で、なんともひどいブス。そのうえ着ているものは古くさく、垢じみ、暮らしぶりに困っている様子。見ると聞くとでは大違い。
がっかりした源氏殿だったが、単に気まぐれなつまみ食いでなく後々まで暮らしの面倒はみてあげたようです。
正直、この辺が彼の偉いところだと感心します。

舞妓さん相手に一杯

2009-07-15 16:41:54 | 山郷の暮し
気温はどのくらいだったのかはわかりませんが、今日は一番の暑さだった。
ようやく涼しい風が吹き出し、ウグイスもよく鳴いています。

製作で「これまでだなっ!」と思えたら、作品をアトリエから母屋に移してしまう。
というのはアトリエにあるとついつい加筆をしてしまう。それによってぎりぎりで保たれていた面白さが壊れてしまうことがあるからだ。
写実であろうが心象だろうが、感覚的な要素で成り立った部分などは、そのときの微妙な心理状態が写し出されていることが多い。
例えば写実的に平行・垂直・その他であるものが、デフォルメでなくまったく無視した作図になっていたりする。ソオなってしまったのだ!とでも言おうか・・。
それが大変面白いのだが、後日にヘンダとして、普通にしてしまう。そのことがはたして成功したのか難しいところですが。
しかし、かなり後日に、まったく異なった感覚で自分の作品を再評価出できる時点で、補修・加筆することは当然あります。
今回の「菩薩絵紋着付舞妓図3部」は最新作で、この作品を描くために今までがあったのだと夢想しながら、晩酌の相手になっています。

29-珍訳源氏-末摘花・闇夜でドッキリ

2009-07-15 08:01:40 | 物語・絵本・童話
 源氏殿は狙いの女のお付の者たちにきっちり段取りをとらせ、問題なく寝所に忍び込んだのです。
抜き足差し足、ほのかに香ってくる初々しき女のにおいと温かみ。正にこの瞬間こそ「忍び」の醍醐味でございます。
私も幾多の深窓の姫様をくどいてきた経験から申し上げるのですが、この第一夜のこころの高ぶりはモーーーたまらないものです。正直ヤミツキになってしまう。心臓などふバクンバクンと、静まり返った寝所中に響き渡るのではないかと思うほど・・。ベテランの光源氏とておなじことでしょう。
さて、下女達に段取りをさせた上に忍び入った光源氏でしたが、どうにも女の反応がまるでない。軽いいびきすらしているしまつ。
「そうか・・まだまだお若い姫なのだ・・。」ウヒヒヒヒなどと下卑た笑いはしなかったもののそっと起こし、手練手管を駆使しても、石ころを相手にしているようなもので、暗闇の中でもキョトンとしている様子がみてとれる。つまり、まるっきり事のことが解っていないようだ。さしもの源氏殿もくたびれ、ほうほうのていで逃げ帰ってきた18歳の青年でございます。
そんなこととはつゆ知らない私は、あいかわらず口説きの文をだしていたのですが、なんの返事もなく、いささかあきれていました。

蒸し暑い!!

2009-07-14 17:33:46 | 山郷の暮し
蒸し暑い!!
強いお天頭様が照りつけるとムワーーと湿気がたちこめ、ドワーーと汗が噴出します。
まもなく梅雨明けなのでしょうか。カッ!!と暑いほうが蒸し暑さよりもビールが美味い。
5時を過ぎると涼しい空気が流れるのですが、木の葉はソヨとも動かず、ジトーーと蒸し暑い。
先ほど町さーいってきましたが、夕刻になるのにこの谷でこんな状態ですから、町に住んでいる方々は大変でしょうねーー。
そおそお、駐車場で若者がクラーをきかした車の中で、夢中でゲームをしていました。アタリマエの光景になってしまいました。
賢犬サクラもグターーとしています。猫のチビクマはまだオッパイをしゃぶっています。
サクラの餌は(共通ですが)ガツガツ食うし、庭に出ては自給自足。実に達者なチビスケですが、いつまでおしゃぶりをしているのですかねーー。サクラはそのきになってズーーと与え続けるつもりなのでしょうか。
トーチャンはチョット心配なのですが。

28-珍訳源氏-末摘花の巻

2009-07-14 10:32:58 | 物語・絵本・童話
少し息苦しいお話になってしまいましたので、番外編とでも・・・。
光源氏の6歳上の義兄に当たる私、位は頭中将で女遊びは私も大好き。源氏殿と同じ姫を競っていたことなどしょっちゅうだった。
そんななかで、お笑い種になったのが、常陸の姫「末摘花」だった。
この姫は演奏が難しい琴(きん)の名手だとうわさで、私もなんとかお会いしたく手紙を送っていた。源氏殿は私に負けるのがくやしくて、しりあいをつかって裏工作をした。そのへんは、強引さもあるが、生れから来る天真爛漫さで憎めぬところです。くどいようですが、演奏を聴きたいなどというのは方便でございます。

27-珍訳源氏-若草を誘拐

2009-07-13 10:38:02 | 物語・絵本・童話

ようやく18歳になった光源氏は、母恋しの幼児性と、大人としての恋愛が入り混じったマザコン美男子というところ。
神々しいまでに様子のいい上に、なんとも複雑な心境が、女心の琴線をふるわせるのでしょう。
光源氏よりも6歳年上の義兄である私は<相応の地位とカンロクがあり、じぶんでいっちゃーナンですがモテモテでございました。が・・・光殿は一層光っておるんですなーー。はしたないがCONCHIKISHO!!!!
手の届かぬ宮中に上がってしまった藤壺様。
光源氏は悲しく寂しさのあまり、藤壺の女御に似ている若草(後に光源氏の正妻になる)を嵐の夜、乳母とともに屋敷につれてきてしまった。
まーー拉致してきたのだが、「若紫」と呼び、それからの可愛がりょうは、想像のうえであった。
光源氏は女を見る目は天才的。
名玉は磨き上げてこそ光り輝く。「若草」は後に光源氏22歳のおり正妻「紫の上」になわれたが、その話はのちほどに・・。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本