棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

シバ神の威力

2011-09-30 08:12:04 | 山郷の暮し
彼はカーストでは最高位ブラフマンに属し、アシュラム(僧房)では個室を持っていた。
部屋に案内されて、おおよその予想はしていたがソレ以上で、TV・ラジカセとその他の電気器具、結構な腕時計と、とても路傍や聖地で修行をしている者とは思えない。
(後日 彼と共に洞窟内での修行を見たが、同じ高カーストの青年と楽しんでいた。カーストにがんじがらめの姿を見た)
彼がニヤニヤしながら見せてくれたのが、リンガムで石をぶら下げている写真だ。
(合掌をする人や、ニヤニヤ笑っている人などが写っている。)
ただしチンチの先をもっていたので「日本ではヤカンを持ち上げる」と言ったら「オーノーー、クレイジー!!」
笑いこけながらも更に見せたのが、各国の御婦人方の写真やサイン・・。日本人の女性はどこにでも居る。
シバの神力を最も享受しているのが・・・。

愉快な人たちの

2011-09-29 08:40:37 | 山郷の暮し
公園の水飲みをみてフット連想したのが、ヒンドウー教の男根崇拝だった。
先日の投稿記事を書きながら、断片的に思い出したことを調子にのって書き進みます。
ネパール・カトマンズにある聖地パシュパティ・ナートは、写真の如きシバ・リンガムの信仰の本山。
インドからの参拝者も多く、首都カトマンズの観光ポイント。
死者が荼毘にふされムッとする臭気が漂っていますが、衝撃的であり考えさせるところでもあります。
美術的に高い水準な石彫が施された祠の中には起立する男根が・・。
そこで知り合った若いグルはなかなかのイケメンで、かなり人気のある聖職者(????)
私は「苦悩するブッタ」のモデルとして彼を描いたが、その時の大将のいいぐせが「RYUは最適のモデルを選んだ。おれは正にブッタだ」
その意気込みは立派だったが、坐禅するポーズで彼は五分もたたないうちに居眠りをはじめてしまった。
ソレはソレとして、実に面白い青年だった。
続く

ヒンドウー教の宇宙観

2011-09-28 08:20:51 | 山郷の暮し
今朝は10C以下で朝日の暖かさがありがたい。
公園の水のみ施設からの話ですが、私は仏教美術の研究のために70年代後半にインドからネパールと彷徨し、シバ神のリンガム信仰を観てきました。
実にバカバカしいともおもえることがありましたが、あるとき上記のヒンドゥー教の宇宙原理(膣内宇宙)に気づき、あらためて参考書を紐解いたものでした。
難しいことはさておいて、実は「曼荼羅」にも秘められていると・・。
公園の水飲みから、なんとも訳のわからぬことですが、そおおもえばそうであるし、信じなくてもいいのです。
今日、科学優先主義や合理主義が優先されていますが、宗教的であれとは申しませんが、不合理なことや非理性的な感覚も必要ではないでしょうか。
面白がる心 っていうのはそんなことかもしれない。
次回はインドでの愉快な人たちの話。

膣内宇宙

2011-09-27 09:08:48 | 山郷の暮し
何でもないことなんですが・・
写真は日本の公園やドライブインなど、どこにでもある水飲み施設です。
先日のことですがなんとなく「インド人が見たらこれも神様とおもうのかなーー」と・・。
それは、もう一つの写真とよく似ていると感じたからです。
この写真はヒンドゥ教のリンガム(男神のペニス)とヨニ(女神の性器)が合体したヒンドゥー教的完全なる宇宙を表しているものです。
、写真のソレは合体した膣内部から観た状態をあらわしているので、実に荒っぽい説明をしますと、この世界は女性胎内または膣内のようなものということでしょう。
興味が尽きない宇宙観で、この感覚はインド哲学から宗教の真骨頂ではないかと、研究をしだすとはまりこんでしまいます。
写真のモノは石造りのこぶし大のもので、お土産的にうられています。これ自体の名称は知らない。教えてください。

ハナは大きくなりました

2011-09-26 08:38:55 | 山郷の暮し
花の谷は薄くもやっています。
気温も低く、10度以下で指先が冷たくなる。なにかアッというまに秋になってしまった。
これが自然の営みで、なにも珍しいことではないのかもしれない。

我が間抜けの小足程度だった子犬のハナは、生後半年になりました。
いたずらは益々盛んになり、なんといってもすばしっこくなった。
サクラバーちゃんから戦いの特訓を受けていますが、最近はサクラの方が息が上がっている。
足が長くカッコの良い姿で、跳躍がすごい。オバーちゃんのサクラも、子供の時から山をかけずり回っていましたがソレ以上かもしれない。
まだ何もわからないとおもうが、獣の足跡にすごい反応をする。
サクラの血を受けているので、きっといい猟犬になることでしょうが、サクラと違って吠えてしまうのが気になる。
 
8月のハナとサクラ  生後一ヶ月半

稲刈り

2011-09-25 13:01:47 | 山郷の暮し
花の谷は台風15号の被害は、チョット地崩れや稲が倒された程度で、台風一過の秋晴れの下 稲刈りのエンジン音が響いています。
我が家からボケーーとみていますと、小型トレーラーに運ばれてきたコンバインが下ろさけるやいなや、たちどころに作業をはじめる。
わたくしにしたら作業のまえに「マーーお茶でも・・」といきたい。じっさい、田んぼの持ち主であろうか、お茶の用意がしてある。
「お茶はイイんね。今日は忙しくてそれどころジャーねえわい」というような会話が聞き取れそう。
家族総出で稲を刈り、ハゼカケをしているのを知り目に、サッサッと終わらせトレーラーに積んでどこかに行ってしまった。
絵は30数年前にミレーを研究している時に描いたもの。

四谷怪談

2011-09-23 07:22:45 | 山郷の暮し
秋の彼岸をむかえ、急に冷え込んだ朝に怪談話も間の抜けたはなしですが、少年少女古典分学館をかたっぱしから読みあさっている中で、四谷怪談ーー高橋克彦訳 を読んだ。
ナントナクお岩の「うらめしや伊右衛門どの・・・」は断片的に記憶にあったが、初めて高橋訳を読んでこの物語は半端なものではないと知った。
訳者のコメントを書くと、怪談の持っているおそろしさとおもしろさのすべてが、ここに凝縮されてい。
いや、怪談という狭い分野に限らず、文学の魅力のほとんどがこの作品に集約されている。
そうなんです、訳の良さもあるかもしれないがゾクッとしてくるほどリアルな描写である。
なんといっても、人間の限りない欲望からうまれる執着・愛欲・怨念のすざましさは、怪談話だからではなく人間社会そのものだ(ツーーことはこの世は怪談じたて ということか)。
登場者たちの複雑な絡み合いは決して江戸時代の話ではなく、仕立てをチョット変えただけで現代劇になってしまう。
この物語が今なおさまざまな演出で上演されるのも最もだと感じた。
原作の四世鶴屋南北「東海道四谷怪談」をぜひにでも読んでみたくなった。

2-桃源郷

2011-09-22 09:03:53 | 山郷の暮し
桃源郷または理想郷を描きたいと思いだしたのは10年以前からであろうか・・。
宗教的にとか哲学的にとか、どうしても小難しい理念の組み立てから視覚化しようとしてしまい、無理やり搾り出すようでどうも面白く無い。
というよりも、自分自身の理想郷をつかんでいなかった。それ故に、他者からの言葉を借りてきた上での発想だった。
「真夏日の白昼夢」の製作に入ると、自然にいままでのテーマや描いてきたことが具体的に浮かんできて、実に無理がなく画面が出来上がっていった。 70年代に描いた「酷暑の夏」より
私の基本的製作法は、下絵を何枚も描き上げてからはじまるが、今回は構成だのバランスなどはあまり気にせずに浮かんだそのままを描き出すようにした。
画中の「三輪車」は30歳代にタイムマシーン的な素材として描いてきたもので、今回も突然思い出し、物置から引っ張り出してきた。(大事なコレクションなのです
)
宴会風景はそのものですが、全体が船のイメージでもっと先(桃源郷?)への案内人は「犬」なのです。
作品のできはともかく自画像として「この一枚を描くためにいままでがあったのかなーー」と思っています。 母と私自身をイメージした

桃源郷-1 

2011-09-21 07:58:59 | 山郷の暮し
桃源郷-1 
昨日は朝から終日雨が降つづきました。時にはかなり激しい雨で、大雨注意報がでました。これから台風15号は上陸しそうで、注意報は引きつづいています。十分ご注意ください。

誰でもが行ってみたいところ、理想的な空間を求めている。こ難しいことは抜きにして、等しく言えることは「ノホホーンと気楽でありたい」極楽であろうが、たとえ地獄であろうがノホホーンがいい。
そんな空間、多くの人の共通する理想郷が桃源郷とでもいうのか。ただし年令によって中身はちがってくる。
精力旺盛若い頃は「地酒肉林 飲めや歌えや手当り次第」まーー北朝鮮のとっちゃん坊やのようなところだったか。
創作家の端くれとして「私の理想郷」を夢想し描き出そうとしてきたが、宗教だの哲学的だのと、これが結構難しくなっていく。
今年の七月だったが、木陰で読書。たちまち深い昼寝に入ってしまったが、起きたとき最前の風景が全く違った空間におちいった。
寝ぼけた眼には、眼下に海が広がり、目の前の草の小道に幼き私と母がやって来る。
「アッ!!これが今現在の俺の桃源郷だ」と思えた瞬間から
「真夏日の白昼夢 180X90cm」の制作がはじまった。

いやーーたまげました

2011-09-20 09:18:02 | 山郷の暮し
敬老の日の昨日、どうしても観たいTV番組予報があった。(地方番組か??)
75歳のオバーちゃんが、長野県と山梨県との県境・北岳の大岸壁に登る、というのだ。
彼女の山登りの始まりは、設立した会社も起動に乗り、心が真空状態になった折、高齢者だけの登山クラブに入り、山登りを始めたという。
もともと負けず嫌いな方なのでしょう。歩くだけでなくロッククライミングに挑戦したくなった。
特訓に特訓を重ねる。時には道具の操作を誤り、頭が真下になってしまったりして、ハラハラしながらもおもわず笑ってしまった。
ともかく、根性の塊であった。
北岳の大岸壁にとりつくだけで、一日がかりの大変な登山コースだ。それから一日がかりで垂直な岸壁に挑む。
アップザイレン(確保)されているとはいえ、登るのは自分の力でしかどうしょうもない。
10時間を超える戦いの後、夜になってようやく休息できるポイントに。
最後は腹ペコでダウン・・・。
いやーーたまげました。小柄な体(140cm)が大きく見えてきました。
なんの気負いもなく、仲間への感謝と次は完登したいと・・・。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本