原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

発達障害児の一番の指導者は子の特質を心得る親でしかあり得ない! と私も思う

2022年12月17日 | 教育・学校
 (冒頭写真は、朝日新聞2022.12.14付記事「『発達障害』の子8.8% 4割は支援受けず」より転載したもの。)



 私め原左都子が高齢出産(緊急帝王切開・超難産)にて産んだひとり娘が 生まれつきの発達障害である事実に関しては、本エッセイ集バックナンバー内で幾度か公開している。
 娘本人が大学卒業後 自ら志望して IT技術者となり、既に8年近くの年月が流れ、今年5月からは親元を離れ独立して既に8か月が経過している。 
 
 この我が一人娘の発達障害支援に関しては、元医学関係者・教育者であるこの私がほぼ一貫して支援・指導に当たってきたと表現して過言でない。
 今回の表題は、そんな身にしての正直な感想であり結論でもある。



 ここで、冒頭の朝日新聞記事の一部を要約引用しよう。

 全国の公立小中学校の通常学級に通う児童生徒の8,8%に、発達障害の可能性がある事が、文科省の調査でわかった。 このうち4割強は、授業中に丁寧な指導を受けられるようにする配慮・支援を受けていなかった。 (中略)
 保護者からは、個々の児童生徒に応じた支援を求める声が上がる。 だが、特性は様々な上、担当教員は専門知識がある人ばかりではない。
 都内の某中1男子生徒の場合は、地元の公立中の通級指導に疑問を感じ、今春私立中に進んだ。 学力は低くないが、文字を読むことや手書きすることが苦手で学習が進まない。 母親によると、小学校の通級指導では、個別指導の時間と小集団によるコミュニケーション能力を高める指導の時間があった。
 ただ、男子児童はコミュニケーションに支障はなく、途中で参加を中止。個別指導では、担当教員は読み書きが苦手な子についての専門知識が少なく、関連教材の紹介をするなどして理解してもらえるよう頼んだ。

 (以下略すが、以上朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 我が一人娘に話題を戻そう。

 我が家の場合、私自身に医学・教育経験があったことが効を奏して、我が娘の発達障害(当時はそのような呼び方をしていなかったが)に気付くのは早かった。
 早速、2歳の娘を連れて小児専門医療機関を受診したところ、やはり「発達の遅れがある」との診断が下り、早速支援(ケア)を開始した。
 我が子なりにその指導に素直に従いつつ、途中 研究機関を変更して小2の途中まで専門機関にて支援をいただいた。

 その後、専門筋による支援活動はきっぱり・バッサリと中止し、母親の私が娘のケアを一手に背負うこと方針に切り替えた。
 その理由とは上記朝日新聞記事にも記されている通り、発達障害の多様性を勘案した故だ。 一言で「発達障害」と言ったところで、その個性は個々の子ども達により大幅に異なる。
 これをごちゃ混ぜにした中で、我が子の発達を見守ると言う手段も考えようによれば、効果を生むかもしれない。
 ただやはり私としては、我が子の発達障害に特化した指導を効率よく実行せんと欲した。

 ここで我が子の発達障害の特徴に関して、少し解説するならば。
 とにかく我が娘の場合、その発達障害の特質が「寡黙」に特化していた。 
 放っておくとボーーとして何もせず何らの言葉も発せず、静かで助かると言えばそうなのだが、それでは発達が望めないと捉えた私としては、娘の活性化に休む間もなく躍起になったものだ。

 我が娘の場合、持って生まれた知的能力と素直さに大いに助けられたことだろう。
 母である私の指導にそれはそれは素直に従ってくれて、学校生活や学習面では事無きを得て、大学卒業まで比較的順調に渡って来れている。

 それでも今現在も思うには、正社員として勤続8年になろうとしている職場では当の昔に「発達障害」がバレているであろう、との事実だ。

 そんな娘が何故職場を“首”にならないのかを、発達障害の娘の面倒を29年間に渡りみてきた母の私が豪語するならば。


 何よりも、とにかく娘を “誠実な人間” に育て上げた自負があるのだ。

  寡黙でいい、人よりもやることが遅くてもいいから、とにかく常に精一杯の努力を惜しまず自分が出来得る限りの成果を出せ! と発破をかけ続けて来た我が子育ての道程だった。

 そんな私は、我が家の娘は発達障害を抱えているにもかかわらず、今後もIT技術者正社員として独立心旺盛にこの世を生き抜いてくれるのであろうと信じている。
 

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