原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「霞が関を避ける 東大生」、 それぞ世の進化だ!

2021年06月20日 | 仕事・就職
 (冒頭写真は、東大赤門。 朝日新聞記事より転載。)


          
 こちらは、霞が関。 同じく朝日新聞記事より転載したもの。


 朝日新聞2021.06.18付夕刊の一面トップは、「霞が関を避ける東大生」と題した記事だった。

 近頃、東大生の「国家公務員総合職試験」の受験率及び合格率が大幅に下がっているとの報道に接する機会が多かった。
 私見としては、せっかく国家官僚になったとて、安倍や菅の口裏合わせをさせられた挙句、“記憶にございません”等々国会答弁で虚偽答弁をさせられたり、かたくななまでに口を閉ざさざるを得ないし、挙句の果てに有罪判決で若くして葬り去られてしまう…
 そんな仕事に誰が就きたいかと、誰しも考えることだろう、 と気の毒に思ったりしていたところだった。


 早速、当該朝日新聞記事を、以下に要約引用しよう。

 「就職を本格的に考えた始めた時、官僚は『ないな』と思った」と、そう話すのは東大文学部4年のYさん。 2年生時点では、将来は官僚も考えていたが、終活で彼が内定を得たのは外資系コンサルティング企業だった。 「官僚は労働環境が『ブラック』で、給料の面でも報われない」

 一旦私見だが、今や官僚との職種とは『ブラック』とまで揶揄されているんだねえ…
 政治家の意向や不祥事に振り回され、メディアの批判にさらされる。「おかしなことがあっても上司の命令に逆らえず、組織の自浄作用が働いていない」
 まさに、こんな職場を『ブラック』と表現するより他に無いことだろう。

 朝日新聞記事に戻るが。
 今現在尚、中央省庁で事務方トップである13人の事務次官は東大卒が11人を占める。 ただ、時代は変わっている。
 総合職の春の合格者のうち、東大出身者の全体に占める割合は、2015年には459人(26,6%)だったが、20年度には249人(14,5%)に落ちた。
 「激務なのに働き方改革が進まない。官僚になるには『戦地へ向かう意気込み』が必要であるかのように見えている。」こう指摘する人物もいる。
 一方で、「若い世代は『今後の日本は落ちていくだけ』という感覚がある。 年功序列で給料が上がって安定するモデルを信用できず、若い頃からお金を稼ごうとなっている」
 こうした「新たな安定」志向から、実力次第で高収入が見込める外資系コンサルなどの人気が高まっている。
 「社会に貢献したい」という東大生の受け皿として、霞が関が選ばれなくなった専門家2人はみている。

 (ずっと飛ばして、霞が関側からすれば)
 出身大学がどうあれ、優秀な若者を確保するためには、霞が関の働き方を持続可能なものに更新することが欠かせない。

 (以上、朝日新聞2021.06.18夕刊記事より一部を引用したもの。)



 と、ここまで朝日新聞記事を要約引用してきて気付いたのは。
 
 これって、(東大に限らず)文系学生特有の課題なのであろう。
 元々医学部出身(あるいは後に高校教諭職も経験した)私にとっては、一生縁がない話だ。
 “偏差値の高い職業訓練校”と揶揄されている医学部出身者が、まず「国の官僚」を目指す訳もない。 学生時代に徹底的に医学専門学力と技術力を叩き込まれ、国家試験に合格し、“即戦力”として医学分野の職場に送り出されるのが通常だ。
 そんな人生が“恵まれている(いた)”のか、と今更ながら思えてきたりもする。


 それにしても「国家官僚は“ないな”」との発想が出始めた今の時代に東大を卒業し社会進出していく今後の東大生は、もしかしたらそれはそれで恵まれているのではないか、と私など思うのだが。

 これも近年安倍や菅が政治家として愚かな行動を繰り広げてきた事実に対する、自然の成り行きでありそうにも我が目には映る。

 この現象を“進化”と捉え、どうか東大生のみならず何処の学生達も将来の職業選択に際し、自身なりの夢を抱きつつ挑んで欲しいものだ。
          

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