原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

再掲載 「退職後の夫が家から出ない? 妻の貴方こそが長い一人旅にでも出たらどう?」

2021年06月27日 | 人間関係
 つい先程、本エッセイ集内に“今読み返しても定年退職後の夫がいる妻の立場として向かっ腹が立つ!”内容のエッセイを発見した。



 以下に、再掲載させていただこう。


 冒頭から一言、我が感想だが。
 こういう主婦を「感謝知らず」というのではなかろうか??

 早速、朝日新聞2020.07.18付“悩みのるつぼ”への60代主婦よりの「退職後の夫が、家から出ない」と題する相談内容を、以下に要約引用しよう。

 60代の主婦だが、子どもがおらず同年の夫と仲良く暮らしてきた。 でも夫が4年前に退職してからほとんど家から出てくれないので困っている。
 夫は友人もほとんどおらず、同窓会などには一切出ない。 趣味もこれといって無く、たまに楽器をいじるが習いに行く気はさらさらない。 
 月に一度のグリーンボランティアの講習会を勧めたが、1度行って「もうやだ!」と断った。 人に気を遣うのが疲れるのだと思う。 私と一緒なら散歩、外食、コンサートと出かけるが一人では一切行かない。
 私は元来一人が好きなので、主人が働いているときはリラックス出来た。 私は趣味やサークル活動で毎日のように外出するが、たまに家にいるときは、一人で居たい。 贅沢だろうか。
 夫は家事も手伝ってくれ、優しい人だと思う。 でも常に居られると気持ちが休まらない。 イライラを感じ血圧が高くなったりするが、夫に非がないので困っている。 このまま我慢するしかないのだろうか?
 図書館やデパートのベンチなどで時間をつぶしている男性を見ると、夫は「あれはやだ!」と言う。 どうすればいいか?

 (以上、“悩みのるつぼ”相談内容を要約引用したもの。)

 ここで、原左都子の感想に入ろう。

 この相談者主婦は同年のご亭主が定年退職してから4年、と言うことは、おそらく原左都子と同じ位の年代であろう。
 その若さで、日々趣味やサークル活動に日々励んでいる? 失礼だが、取り組んでいることが至って陳腐だ。 そんな事は更に高齢域に達してからにしても少しも遅くない。 人生は長いのに、もっと自己の創造力が磨けるがごとく対象に没頭すれば、長年貴方を養ってくれているらしきご亭主をそれ程邪険に思わなくて済むだろうに…

 要するに、相談者側の視野こそが結局ご亭主にしか向いていないのではなかろうか?、と想像する。 定年まで勤めてくれたご亭主を、もっと精神面で自由にさせてあげられないものだろうか?

 そのためには、妻である貴方側の精神改革から取り組むべきだろう。
 ここは大きく発想を転換して、貴方が毎日仕事に出てみてはどうだろう? 現在は“コロナ禍”で失業者が増えているようだが、この時期を乗り越えた暁には、何らの専門力が無くても何らかの仕事にありつけるかもしれない。 
 えっ、「自分には何の専門分野も無いし、亭主の働きが良かったお陰で特に生活に困ってない」って? 
 それならば表題に掲げた通り、妻の貴方が“長い一人旅”に出てはどうだろう? “短期留学”という手もあるなあ。 “元来一人が好き”とおっしゃる貴方にはこれぞ最適ではなかろうか?

 とにかく長年勤労に励み貴方の生活を支えてくれたご亭主を、一度一人にさせてあげては如何だろうか?  家事を手伝ってくれるのならば、おそらく一人暮らしは大丈夫であろう。 

 貴方はご自身の現在の状況を「ぜいたく」と表現しているが、それは大きな勘違いだ。 そんな状態を決して「ぜいたく」とは言わない。 ただの「感謝知らず」だ!
 妻の貴方こそが、少し目を覚ますべきだ。 ここは本気で一旦“一人”になってみるとよかろう。

 この相談には歌手・俳優の美輪明宏氏が、原左都子よりも厳しい回答をされている。  以下に、要約引用しよう。

 もし自分が病気や怪我をしたらご亭主にそばに居て欲しい以外は、居ない方がいいとは何とわがままなんでしょう。 だったら初めから結婚しなければよかった。 結婚と言うシステムは、お互いに責任を持つことが前提だ。 
 一緒にコンサートや散歩や外食に行ってくれるって、理想的な夫じゃないか。 常識的に考えて素晴らしい夫なのに、その夫への感謝が全然感じられない相談だ。
 自分が夫に飽きたということだろうか?
 いっそ独身になられたらよいのではないか? あるいは別居。 そうしなければ、勤め上げて寄り添い続けてくれた夫の大切さに気づくことがないのかもしれない。
 
 (以上、美輪明宏氏の回答を要約引用したもの。)

 私、原左都子はそこまでは言っていないが、要するに思いは三輪氏と同じだ。

 真剣な話が表題に掲げた通り、とりあえず妻である貴方自身が「長い一人旅」にでも出かけるとよかろう。   ただし、団体旅行はダメだよ。 他人に依存する形式の長旅では、貴方の凝り固まった“他者依存思考”を打破することは不可能だろう。

 おっとっと。 夫にイライラしたら自身の血圧が上がる?? 
 これぞこの妻の自己管理力の無さを暴露しているようなものだ。 日々お暇に暮らして来た立場にして、その点の管理力も養っておくべきだった。 (医学経験無き人物に対して、この言及は厳し過ぎるかな??)

 もしも、この妻が一人で長旅に出るつもりなどさらさら無いと言うならば。
 単身での本気の自己実現力がまったくない妻をずっと抱えて来た夫側の迷惑度が、少しでも理解出来るのではあるまいか??

 “もはや戦後ではない”と叫ばれた時代にこの世に生を受けた世代の我々が目指すべき方向性とは。
 夫婦共々が自立して生きる事と私は認識して、この世を渡って来ているつもりだが… 

 (以上、2020.07バックナンバーを再掲載したもの。)