今月3日、兵庫県尼崎市で開かれた、言論の自由を考える5・3集会「でも、言っちゃうね。令和日本 私のファーストペンギン宣言!」(朝日新聞労働組合主催)では、コーディネーターを務めた白鴎大学客員教授の下村健一さんが、メディアの情報から必要な情報を引き出し、活用するためのメディアリテラシーの方法として「ソウカナ」を提言しました。
下村さんはTBSの報道アナウンサー、企画ディレクター、取材キャスターとして活躍した後、市民メディアアドバイザーとして活動しました。2010年から2年半、内閣広報室の中枢として、民主・自民3政権の官邸情報を発信してきました。白鴎大学では「情報キャッチボール技術」を教えています。
「ソウカナ」は新聞、テレビなどメディアの情報は①まだわからない。即断(ソくだん)するな②ウのみにするな③一つの見方にカたよるな④隠れているものはナいか。スポットライトの中だけ見るな、を心がけることです。四つの心得の中から取り出した言葉が「ソウカナ」です。
そのうえで、下村さんはネット検索すると、求める答え(ソリューション)が出てくるが、その答えは錯覚の恐れが多い、と指摘します。ネット空間では、その人の思考に合った情報が羅列されるようになり、その人の思い込みを固める道具になっている、といいます。
インターネットの窓は狭くなってきており、そうした現状を理解して、ネットを利用することが求められている、と下村さんは強調しました。フェイクニュースを信じている人たちは、よりかたくなにそのニュースを信じ、結束を固めている「バックファイヤー」現象を起こしているのも、ネットの窓が狭くなっているあかし、といいます。
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