夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

スマホの出現で、誰もが“査定士”になれる時代、高齢者の私は学び、驚嘆させられて・・。

2020-08-23 14:35:28 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の調布市に住む年金生活の75歳の身であるが、 
先程、ときおり愛読している公式サイトの【 日刊ゲンダイDIGITAL 】を見ていたら、
『 スマホの出現で誰もが“査定士”になれる時代 』と題された見出し を見たりした。

確か1994年(平成6年)4月の頃、テレビ東京で『開運! なんでも鑑定団』の番組を
私たち夫婦は何かと魅せられて、長年に視聴したりしてきた。

そして鑑定団の鑑定士としてレギュラー出演されていた中島誠之助(なかじま・せいのすけ )さんに、
私はこの御方の人柄に、瞬時に魅せられたりした・・。



日本の骨董商・古美術鑑定家の御方であり、
たとえ鑑定した結果、価値の低い品であっても、
意匠などを褒め「大切になすってください」と依頼者に語りかけるなど、
細やかな心遣いを見せる御方である。

そして決めセリフの「いい仕事してますねぇ」で、
1996年度の「ゆうもあ大賞」を受賞され、
私は秘かに拍手喝采をしたりした。

この後、女優・高峰秀子さんの随筆を読んだりしている中、
中島誠之助さんとの交流が描かれていて、私は好感を増したりした。

このように日々のたゆまぬ努力と視る眼、才能があって優(すぐ)れた稀な鑑定家になれたと私は知り、
今回の《・・誰もが“査定士”になれる時代・・》って、
どのようなことですか、と思いながら記事を読んだりした。



この記事は、国内外の美術品・骨董品を取り扱う業界の最大手の本郷美術骨董館 で、
副代表されている猪羽恵一さんの寄稿文で【 日刊ゲンダイDIGITAL 】に8月16日に配信され、             
無断であるが転載させて頂く。

《・・あくまでもイメージ的な話だが、
最近の買い取り店では、野心的な男性スタッフよりも、
コンシェルジュのような女性スタッフが対応することが増えてきた。



この背景にあるものは、査定のシステム化である。

買い取り会社は、本部と支店に分かれて、

支店や全国各地のフランチャイズ店より送られてくる写真を
本部の専門家が査定するという方法がとられることが多くなった。

特に最近はスマホの画質がよいため、
写真だけでも8割方は、査定することができる。
われわれもスマホは大いに活用しているし、欠かせない物になった。

持ち込まれた品物を前に、本物か贋作か、自分で判断がつかない場合、

または自分の範疇にない物でも、
写真を送って判断を仰げるようになった。



便利になったものだと思っていたら、もっと便利に使う人たちが周りにはいた。

極論を言えば、査定をする人間は適材適所に写真を送れば、
査定額が返ってくるような状況になっている。

つまり、査定士に必要なのは、写真のポイントを外さないことと、
逃さない接客力だ、という話になる。

ここで冒頭に戻ると、野心的に査定をする人より、
優しく接してしっかり査定をしてくれる人の方がよくなる。

仕方なくヤブ医者に行くより、きれいで優しい医院に行くのと同じだ。
スマホの進歩が、買い取り店の出店を加速化させたのだ。

査定士も、物によっては写真で確認すれば、

現物を確認するまでもないことがあり、買い取りも売却も、
現物を一度も手にしないで、終わってしまうことすらある。

時代は変わったものだ。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。



私は本郷美術骨董館・ 猪羽恵一さんの記事に導かれて、

多々教示されたりした・・。

私の家内は中学生の頃から茶事を習い、私と結婚した頃は、
多少の茶道具を持参してきた。

やがて私たち夫婦が家を建てる時、家の一室を茶室として追加して、
  私は少しばかり茶事を学んだりしてきた。

こうした中で、私は辛口の日本酒をこよなく愛飲してきたので、
弐合徳利、そしてぐい呑みを買い求めてきた。

もとより一介のサラリーマンの身であるので、
程々の品であるが、私なりに旅先、デパートで選定してきた。

やがて70歳を過ぎた頃、日本酒を断念したので、酒器は寂しそうに棚に座っている。




このようなささやかな家内の茶道具を見たり、私は酒器を愛用してきたので、
何かしら専門の御方を通さずに、単にスマホの写真を通して、
査定されることに驚嘆してしまった・・。

過ぎし30数年前の頃は、音楽を聴く装置には、
アナログの時代には、多彩なオーディオ評論家が健在していたが、
デジタル全盛を得て、やがて音楽配信がスマホで聴こえる今日、
オーディヤ評論家は消えてしまった・・。

私は特に焼物などの器は、美術品と違い、

日ごろに愛用して成り立つささやかな文化と思っている私は、
創り手、或いは専門知識のある御方より、応対して学んできた。

今回のスマホの写真を通して判断される時代、
余りにも寂しいんじゃないのょ・・感嘆したりした。
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