夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

再び、触れると・・♪   《初出2006.6.21.》

2008-05-01 20:57:35 | 読書、小説・随筆
家内と小雨の降る中、11時前に家を出た。
川沿いの遊歩道を歩いていたが、このような時間帯であったので、人影は少なかった。

川沿いの公園は、樹木の生い茂る時節、樹木、草花が伸び放題となっている。

雨が止んで、前方で公園の手入れをしている人達に出会ったりした。
ときたまの手入れより、今頃の季節は樹木、草花の生育がめざましい・・。

駅前で、家内は歯科医院で治療を受けている間、
私は『ドドール』でアイス・コーヒーを飲みながら、
水上 勉、瀬戸内寂聴の両氏による対談集の『文章修行』を再読した。

小説、映画、音楽などの場合、再び触れると最初に感じなかったことが、
行間から真意が見えてくることがある。

今回の場合は、この両者の対談で、発言に隠れた思いが私なりに解ってきたと思ったりしている。

帰路、雨上がりの中、紫陽花(アジサイ)の群生があり、花の色合いが心にしみた。


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小説は、娯楽になった・・?!  《初出2006.6.20.》

2008-05-01 20:48:45 | 読書、小説・随筆
今朝の読売新聞を読んでいて、ひとつの記事に気になり、
ここ1時間以上考え込んでいる。

【文芸】のコーナーに、

車谷長吉・氏 読書遍歴を本に

という見出しで、
記者の待田晋哉・氏が著作者にインタビューをした結果の記事であった。


私は若い頃、小説家をめざしたが挫折し、
サラリーマンを定年退職した今は、
ときおり小説に対し、読者のひとりの立場として、
創作にかかわる人々に最上の価値観、或いは尊敬を懐(いだ)いる。

こうした思いがあるので、
著作者が『・・小説は娯楽になった・・』と発言されているのに、
ひどく狼狽したりした。


今朝の読売新聞の記事を転記させて頂きます。



作家の車谷長吉氏(60歳)が、自らの読書遍歴を伝える仕事に力を入れている。
過去の名作を選んだ短編集『文士の意地』(作品社)に続き、
このほど書評的な随筆集『文士の生魑魅(いきすだま)』(新潮社)を出版した。

口あたりのいい小説が蔓延(まんえん)する中、
最後の文士を名乗る著者は冒頭でまず、
《文学とは、人の苦痛が一ト時の慰めを求めて手を伸ばすものである》
と定義している。
自分の読書経験と重ね合わせながら、
同著では徹底してこの視点から作品を紹介していく。

肺結核を病む妻の死の前後を描く藤枝静男『悲しいだけ』、
アラスカで暮らす主婦の荒涼とした心象風景を綴った大庭みな子『三匹の蟹』。
魂の震えが伝わる本が並ぶ異色のブックガイドだ。

野坂昭如『骨餓身峠死人葛』、中上健次『穢土』など、
短編53編を選んで編集した『文士の意地』も視点は同様である。

【近代化が進む途中では社会にひずみが生じ、
貧乏や病気、思想的挫折など文学の種が数多くあった。
だがそれらは少なくなり、小説は娯楽になった。
自分の勉強と、古い作品をもう一度読んでみたらと薦める意味で書き始めた】
と語る。


作家は「意地悪な目」を持つ毒蛇になって、人にかみつくべきだ。
偏屈さこそ文士の本分である・・。
小説家に対する甘い幻想をうち砕くような言葉が続く。

【文学を真剣に志せば、
人から怖れらせ、嫌われ、裁判に訴えられる。
賞をもらえば嫉妬され、友人はいなくなる。
僕は嫁はん以外の話し相手が誰もいない。
でも嫌われれば、世捨て人に近づけるからいい】

人間に絶望した男女の愛を描いた1998年の直木賞受賞作『赤目四十八瀧心中未遂』、
世間から落後した料理人の独白が物悲しい短編『漂流物』。
車谷氏の小説は、書かずにいられない心の叫びが常にある。

それらの作品は、森鴎外『阿部一族』、中島敦『山月記』などの好きな小説を何度も音読し、
作家の生き霊(りょう)《生魑魅》を乗り移されて生み出されたきたという。

私小説の執筆を2年前、やめると宣言した。
今後は、新聞記事の片隅に掲載されたようなニュースや、
歴史を題材に取った作品を書くという。

【誰だって生きる根源的な力としての生魑魅が宿る。
それらを書いていきたい】

さらに、
【文士という言葉は、もはや死語だが、
僕はその死語の世界を生きている。
小説はこれから、ますます娯楽になってゆくだろうが、
僕は反時代的に生き、文士として死にたい】

軽佻(けいちょう)浮薄な言説が飛び交う現代を、
車谷氏の言葉は、鈍い光りで照らし出す。



以上が全文である。

朝のひととき、私はこの記事を読み、考え込んだ。
先程、暑いさなか、買い物に行った時も、これらのことを考え続けた。

真摯に文学、小説を書き続けるのには、
過剰な物質文明を甘受している日本に於いて、
作者の方には困難な状況と思っている。

私の拙(つたな)い読書経験からして、
車谷長吉・氏のように隙間なく深く、真摯に文学を思考し、
取り組んでいる作家は丸山健二・氏以外は私は知らない。



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人生は過ぎていく・・♪   《初出2006.6.19.》

2008-05-01 20:39:14 | 定年後の思い
昼前に私は買い物に出かけた。

快晴で雲ひとつなく、暑いくらいの陽気となった。

スーパーの店内で、
『XXさん、こんにちわ・・お久しぶり・・お元気そうで・・』
と私は声をかけられた。

私の前に、50代のご婦人が立って、微笑んでいた。

ご近所の奥さんであった。

『あらぁ・・奥様は・・?』
と私に訊(たず)ねられた。

『家内は掃除、洗濯していますので、私は買い物・・』
と私は答えた。

『あらぁ、羨ましいわ・・』

私の近所にお住いの奥様で、ひとりのご令嬢がお勤めになられている。
確か30歳を迎えている、お齢と記憶している。

10年前頃、私は最寄駅よりタクシーで自宅付近の道路で降りた時、
女子大生ふうの女性と出会った・・。
『あらぁ・・小父様・・こんばんわ・・
よかったわ・・タクシー探している時なの・・』
と言った。

それから偶然会うたびに、黙礼をしたりしり、
朝の通勤時の折、バス停で会ったりした時は手短な挨拶をしていた。

その後、数年して私の勤務地、通勤時間が大幅な変わったので、
会うこともなくなった。

私は、良い方とご縁があれば、と思ったりした。


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時は、流れて・・♪   《初出2006.6.19.》

2008-05-01 20:34:53 | 青年時代の想いで
今、昨夜に観た【N響アワー『泣いた・笑った・心の糧はクラシック・有馬稲子』】の
番組を録画しているのを、
再び観ていて、少し考えさせられた。

昨夜、日本の多くはサッカーに熱中している人が多いと思われるが、
私は屈折した心の人かしら、と思ったりした。


東京オリンピックの時は、大学の中退を決意した頃で、
映画青年の真似事に没頭していた時期であった。
京橋の近代美術館に於いて、
昭和の初期から戦前までの邦画の名作が上映されていた。

通い続けて観た帰りのある時、
渋谷駅に乗り換えた時、
街中から『日本女子のバレーボール、金メダル・・』
と聴こえてきた。

私は決してスポーツは嫌いでなく、
その時節、自分が思考した行動に沿(そ)った心で決意したまてであった。

あの頃の熱狂した自分を振り返ると、
懐かしいようで少し苦く、時の流れは余りにも早いと感じている。


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『・・心の糧はクラシック・有馬稲子』・・♪  《初出2006.6.19.》

2008-05-01 20:30:55 | 映画・テレビ
東京の郊外は、どんよりとした曇り空の朝を迎えているが、
日中は快晴となり、30度に迫(せま)る暑い陽気、と報じている。

昨夜、久々にテレビの番組を数本観た。
日常の多くは、ニュースが主体であり、ときたまドキュメンタリーを観ている程度である。
ドラマに関しては、ここ10数年に於いて失望感が増しているので、殆ど観ない。

昨日に綴っているが、夜の9時になると、
N響アワーとして今回は『泣いた・笑った・心の糧はクラシック・有馬稲子』を観た。
女優・有馬稲子は、
『自分は不器用だから、何度も何度も稽古するの・・
色々と(人生の)岐路に立った時、音楽をよく聴くの・・』
このような趣旨を話されていた。

私は邦画に関して、昭和10年~40年頃までは、
映画青年を気取っていた時期があったので、名画、娯楽作品は数多く観てきた。

これ等の作品で女優・有馬稲子を観てきたに過ぎないが、
昨夜のこの方は、ちょつとした時のしぐさが可愛い、とさえ思えた。
私より年上であるが、この人の心から醸(かも)し出される魅力のひとつ、と思い返している・・。

この後、11時過ぎに『指揮者・岩城宏之さんをしのんで ベートーベン全交響曲を指揮』を観たが、想像以上に良かった。

これ等の2本の番組は、この一週間、テレサ・テン、美空ひばりの番組を観て、
NHKのスタッフに失望したひとりとして、
人の内面、心まで表現した映像にNHKのスタッフを再評価できる優れた作品であった。



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和菓子のはじまり・・♪   《初出2006.6.18.》

2008-05-01 20:26:28 | 食べ物、お酒
私は和菓子の甘いものは苦手であるが、家内は好きである。

ときたま駅前に出た折、和菓子店に寄ったりする。
和菓子店の店内の雰囲気が好きであるが、
何より季節感を感じさせる和菓子を見るのが好感している。

それらを独断と偏見で選定して六個ばかり買い求め、
家内の土産(みやげ)にしたりしている。

私は旅行先での和菓子店に寄った時は、家内と頂いたりする。
その地の風土を知る手掛かりとなるので、日本酒と同様であり、
文化のひとつと確信している。

午前中、和菓子のはじまりを調べていたら、
知識人・藤野邦夫・氏が簡潔に綴っているので、引用させて頂きます。



【古い時代の日本では、木の実と草の実を『くだもの』とよび、
『菓子』という漢字をあてていたのである。

8世紀末から始まる平安時代には、
中国から渡来した『唐菓子』の作り方も知られていたので、
『源氏物語』や『枕草子』に出てくる『椿餅(つばきもち)』(日本最古の餅菓子)か、
『あおざし』(麦こがしを練(ね)ったようなもの)に見られる】



以上、引用させて頂きました。


私はこうした由来を思えば、
遥か彼方のあの時代を想像すれば、なるほどと思ったりした。



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やはり母は、父より強かった・・『父の日』に際して 《初出2006.6.18.》

2008-05-01 20:12:58 | 時事【社会】
本日は『父の日』であるが、
私共は子供に恵まれなかったので、父親の資格はない。

私の父は、私の小学校二年の時に他界され、
家内の父は、一昨年の秋に死去されたので、
私共の家族は、『父の日』には無縁となった。

私の朝は、何時ものように【NIKKEI NET】を観て、ときおり興味のあった記事を精読している。

今朝の社会面に於いて、

『父の日』『母の日』、感謝の品も景気よく

という見出し記事があった。
無断引用であるが、転記させて頂きます。



景気回復で《感謝のしるし》も増加傾向・・。
第一生命経済研究所が『父の日』『母の日』の経済効果を試算したところ、
今年は父母への贈り物に費やした金額は4500億円となり、
前年よりも320億円増加した。
雇用環境の改善で支出を増やした人が多いようだという。

18日は父の日。
15~54歳の5割弱にあたる2950万人が父親に贈り物をし、
5月の母の日には同6割強の3950万人が母親に贈ったと想定。
父の日に1900億円、母の日に2600億円の支出があったとはじいた。



以上が全文を転記させて頂きました。


子供の立場として、男の子の場合は『母』を優先に感謝し、
『父』は二の次になると想像する。

女の子の場合も同じ傾向となるが、
父親の立場としては、ご自分の娘がこの世界で何より可愛いと思うので、
女性で父親が存命していたら、何かしら感謝の言葉で良いから、
父親に労(ねぎら)いの一言をと、切に願っている。


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『永遠の歌姫 美空ひばり』を観て・・♪

2008-05-01 20:07:25 | 映画・テレビ
東京の郊外は、雨が降ったり、止んだりしている朝である。

昨夜、NHKのBSで、『永遠の歌姫 美空ひばり』を観て、
前回の『歌伝説 テレサ・テンの世界』と同様に
NHKのこの番組のスタッフに失望した。

単なる歌のメロディー特集であったら、子供でも出来る。

日頃からNHKのドキュメンタリー番組などを観て、
NHKの優れたスタッフの基で
色々な番組に感銘を受けているひとりとして、
芸能(?)スタッフの浅薄にあきれる。

昨今、NHKの諸問題で、
優れたスタッフの人材が去ってしまったのかしら、
と思ったりしている。


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読書、映画、そして音楽・・♪ 《初出》

2008-05-01 20:02:57 | 映画・テレビ
定年退職後の二年生の私は、小説、随筆、歴史書、現代史を読んだりして、
ときには映画のVCT、DVDの専用棚から選んで居間で観ている。

或いは音楽に触れたいと思ったら、CD、カセットをセットし聴いていたり、
VCT、DVDを観たりしている。

映画に関しては2002年以前の作品が圧倒的であり、
ときたま最近の作品を観ると、失望感が多い。

音楽に関しても、映画と同様であるが、
何よりメロディー・ライン、作詞が解らなくなった。
《小柳ゆき》という歌い手に熱狂したのが最後となっている。

結局は本屋に通い、活字文化に触れるのが好きで、
私の本棚に増え続けている。

尚、私の映画、音楽に関しての趣向は、
このサイトのカテゴリ『映画・テレビ』、『音楽』部門に綴っているので、
お読み頂き、ご笑話願えれば、幸いです。


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ときには、家内と買物・・♪

2008-05-01 18:10:00 | 定年後の思い
我家では、私の定年退職後は日常の買物は私の責務となり、
家内は料理、洗濯、掃除などを互いの分担としている。

ときたま買物に家内も加わり、一緒に出かけたりしている・・。

9時半過ぎに川沿いの遊歩道を歩き、
駅前に出て、家内は歯科医院で歯の治療を受けている間、
私は本屋に寄ったりしていた。

そして、『小説新潮』等を購入し、
コーヒー・ショップの『ドトール』で読んだりしたのである。

今回、この小説月刊雑誌を買い求めたのは、
今は亡き紀行作家の宮脇俊三さんの特集が掲載されて折、
私は一時時期、熱愛し愛読した作家であった。

この後、家内と二軒ばかり買物をし、
昼食し、最後はスーパーで買物をした後、
帰宅したのは2時半過ぎであった。

我家は自動車を保有しない信条であるので、
遊歩道の20分の道程を風光る中を往復したのである。

私は久々に家内と買物をし、少し待ちくたびれた感もあり、
帰宅した後は少し疲れたね、
と云いながら、風に吹かれてビールを呑んだりした。

そして、1時間ばかり夕寝し、少しぼんやりとしている。

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無我夢中になると・・♪

2008-05-01 06:11:00 | 定年後の思い
私は血液型がB型のせいか、
無我夢中になると、まわりが見えないことが幼年期から続いている。

ここ10日前後、別ブログの【年金青年のたわむれ記~かりそめ草紙~】に
今まで4つのサイトに書き散らかした投稿文を整理、統合して折、
毎日少なくとも40通前後は投稿している。

このような熱い思いでいると、
肝要のこのサイトの綴りが浮ついている・・。

昨日の朝の綴りで、
私は昨日『みどりの日』で・・と書き込んでいた。

昨夜、掲示板上でここ3年以上心の交流をしている奥方より、
優しく『昭和の日』と教示されていた。

深夜に私は読み、正鵠なご助言であり、
恥ずかしさの余り思わず下を向いたりしていた。

私は幾つになっても無我夢中になると、
間違いのふるまいをたびたびおこしている。

そして私は、4月度のカレンダーにさよならを告げて、
新たな五月度カレンダーを見つめて、
気を付けようね、と呟(つぶや)いたりしている。

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