ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

補正予算削減3兆円達成

2009-10-12 07:36:29 | 経済
政府が目標としていた補正予算の3兆円削減を達成したそうである。最初に2兆円出てきて、そのあと3兆円まで2ラウンド総理が頑張ったのを見て、「いい勘しているな」と感じたものである。

私は補正予算の内容に詳しいわけではないが、かなり削減はできるだろうと思っていた。元々補正予算は予定になかったものを4月に急きょ作成したものである。本当に無いと困ることは本来の年度予算に入っているはずなので、7割くらいは削減してもかまわないものだろう。

しかし、既に半年経っているので執行に入っているものを途中で止めるのは歪が生じる。まだ執行に入っていないものがどれくらいあるかがポイントだろうと思っていた。

政府の予算は金額が決まっても、公的資金であるために発注先の選択などに長い時間がかかる
①詳細な内容の詰め(何を買うか)
②入札の発表
③入札締め切った後の審査
④決まった業者との詳細の詰め
など色々と手続きがある。まだ執行に入っていないものがかなりあるだろうとは容易に想像される。 民間なら30%に相当する4兆円くらいひねり出したような気がするが、それでも3兆円は自民党政権ではそのまま使われていただろう金額なので、引き出したのは民主党政権の手柄といえるだろう。

問題は使い道のほうである。政府は内需促進と言っているようだが、私は疑問を感じている。企業がつぶれそうになった場合のことを考えてみよう。

業績の悪い死に体の企業に生命維持装置をつけるために予算をつけるのは金曜大臣が言っていることだが、これは自民党の中でも古い体質の人たちの発想で、亀井大臣の体質が良く表れている。

民主党の主流は、企業などが倒産したら、個人を保護するという考えで、失業者を手厚く保護しようという発想のようだが私はこれも違うと思う。

企業が倒産しそうになったが会社更生法を適用することはためらわず、投資家と経営者を入れ替えてその会社の従業員や事業そのものを継続してくれる人を探すのにお金を使うべきだと思っている。

日本の経営者は会社の存続を最大の目標としてぎりぎりまで努力し、どうしようもなくなったら最後は夜逃げ、といった気持が少なからずあるようだが、従業員や、顧客、投資家といったステークホルダーに対する迷惑を最小限にとどめて再生をめざすことをもっと積極的に考えるような社会の仕組みを考えるようなことが必要だと思う。

仕組み的にはこのようなものはすでに出来上がっている。まだ使う人が少ないだけである。もっと積極的に企業の生まれ変わりを促すべきだと思う