ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

鳩山政権のこれまで

2009-10-03 11:36:24 | 社会
鳩山政権が誕生して半月が経過し、次第に動き始めた。 これまでのところ、全体としてみると私が想像していたよりも良くやっていると思う。

国連での発言やG20での発言などはパフォーマンスの側面が強く、オバマ大統領との面談も具体的には何も話していないので特にどうということはない。しかし、予算編成に足しては、良い面がいくつか出ていると思う。特に補正予算の見直しに対する毅然とした態度は評価したい。

これまでで気になるのは、亀井金融大臣の動きである。彼の発言が景気に悪影響を及ぼし、株価が下がっているという側面は否めないと思う。今後、金融機関の業績が悪化して貸し渋りが起こり、倒産の増加、それが連鎖反応を起こす、という負のスパイラルのリスクがかなり高まっていると思う。

亀井大臣は民主党ではないという言い訳は通らない。鳩山総理の任命責任は重い。金融大臣の言動が年内のこの内閣のアキレス腱になると思う。年が明けることになると民主党政権の施策の問題点も具体的に上がってきて次々と難関をくぐりぬけなくてはならないようになるだろう。

日本が内需型産業をもっと強くすべきであるという民主党の意見には賛成である。だが、私のイメージしている内需型産業強化とは補助金を出したりすることでは無くて、淘汰を促進すべき、という点である。

小売業は、いわゆる個人商店が成り立たなくなり、次々とチェーン店化している。その意味では小売業界は足腰が強くなってきているといえるだろう。これを農業、飲食店、病院、教育、運輸などの業界に広めていって、経営効率が悪く弱いところは成り立たなくなって、強い仕組みの傘下に入っていくのが大筋での内需型産業の強化だと私は思っている。

つまり、産業の足腰の強化というのは大量の倒産が起こり別の形で生まれ変わることを意味していると思っている。そこにどういう形で資金を入れると生まれ変わりがスムーズにいくか、大変難しい問題だと思う。それを倒産を起こさせないように、悪いところを助け起こすようなことを続けていると、いつまでも足腰は強くならず、むしろ弱くなっていくだろう。

この辺りの民主党政権の考え方はまだ分からない。もうしばらくすると見えてくるだろうと思っている