12/6の週は、為替水準 是正(円安方向)に向けた米政策のリリースがありました。
オバマ大統領が、ブッシュ減税延長を共和党と合意したことで、米財政再建に遅延が
生じるとの惑から、債券売りが進みました。
米金利上昇で、日米金利差拡大から、ドル/円は84円近辺になっています。この反応は、
日本株式市場を底堅くさせ、週末に騰落レシオで約152%と、歴史的高水準になっており
調整があっても先高観を予感させています。
一方、欧州は、ソブリンリスクがあったものの、ユーロ圏財務相会合でユーロ債発行や支援
枠拡大が協議され、アイルランド予算は無事議会を通過しました。
また、商品市況も活発で、金相場の最高値更新や原油相場も90ドル台乗せ迄ありました。
結局、日経平均は、1週間で約34円上昇(↑0.3%)し10211円の大引けでした。
12月第3週(12/13~12/17)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
12/13~週は、SQ通過し、週明け発売される四季報などを参考に、需給の良い
中小型株(含む新興市場)で、好業績銘柄に物色の裾野が広がる展開を想定しており、
この1ヶ月買われた大型株は、調整が入るかもしれません。
12/9に騰落レシオは約163%と、1970年以降、過去最高を記録しました。週末、
高値SQ値から調整が入って、騰落レシオ約152%となりましたが、この水準も高い。
もう少し調整が入るかもしれません。従って12/13~週の日経平均の上値は、重く
なるかもしれませんが、出遅れ株の物色展開を想定しています。
となると、大型株が手掛け難い中で、個人投資家による中低位株の底上げを狙った
物色は継続しそうです。
12月第3週(12/13~12/17)日経平均予想レンジは、10100円~10400円
程度を想定しています。
1.12月第3週(12/13~12/17)主な予定とイベント
12/13
日本 日経中国関連株50指数公表開始
日本 「会社四季報」、「日経会社情報」発売日
日本 泉州電業、ウイルコム等 各決算
加 第3四半期設備稼働率
NZ 10月小売売上高
中 11月消費者物価指数、生産者物価指数
中 11月小売売上高、鉱工業生産
香 第3四半期香港生産者物価指数
香 第3四半期鉱工業生産
12/14
日本 日銀営業毎旬報告(12/10現在)
日本 10月鉱工業生産確報値
日本 首都圏、近畿圏マンション販売
日本 サイボウズ、イハラケミカル、くらコーポ等 各決算
米 11月生産者物価指数
米 11月小売売上高
米 10月企業在庫
米 FOMC
米 ベストバイ 決算
加 11月景気先行指数
印 11月卸売物価指数
南ア 11月消費者物価指数
独 12月ZEW景況感指数
英 11月RICS住宅価格指数
英 11月消費者物価指数
英 11月小売物価指数
EU 10月ユーロ圏鉱工業生産
世 WTO一般理事会(~12/15 スイス)
12/15
日本 日銀短観 12月調査
日本 第三次産業活動指数(経産省)
日本 大塚HD上場
日本 三井ハイテク、パーク24、クミアイ等 各決算
米 11月消費者物価指数
米 11月鉱工業生産
米 11月設備稼働率
米 10月対米証券投資
米 12月NY連銀製造業景気指数
米 国債償還 5年債(130億ドル)
米 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演
豪 11月新車販売台数
英 11月失業率
12/16
日本 アスクル等 決算
米 11月住宅着工件数
米 11月住宅建設許可件数
米 第3四半期経常収支
米 新規失業保険申請件数(12/11迄の週)
米 12月フィラデルフィア連銀景況指数
米 11月北米半導体製造装置BBレシオ
米 オラクル、フェデックス、ゼネラルミルズ、リサーチインモーション
ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ 各決算
印 インド中銀政策金利発表
独 12月製造業PMI/非製造業PMI速報値
英 11月小売売上高
ス 第3四半期スイス鉱工業生産
ス スイス中銀政策金利発表
EU 12月ユーロ圏製造業PMI/非製造業PMI速報値
EU 11月ユーロ圏消費者物価指数
EU EU首脳会議(~12/17)
12/17
日本 11月日本製半導体製造装置BBレシオ
日本 HIS等 決算
米 11月コンファレンスボード景気先行指数
米 米国版SQ算出日
米 カーニバルコープ 決算
独 12月Ifo景況感指数
EU 10月ユーロ圏貿易収支
2.NY市場、為替/債券 各結果(12/10)
10日のNY市場は、序盤にドル買いが優勢となり、その後は動きが落ち着いた。
ドル円は83円台半ばから84円近辺へと上昇、ユーロドルは1.32台半ばから1.31台
後半まで売られる場面があった。豪ドル/ドルは0.99手前から0.98台半ばへと軟化
して、ロンドン市場での上げを消している。
取引序盤に発表された10月の米貿易赤字が387億ドルと市場予想の438億ドル程度
より大幅に改善したことが材料視された。輸出が伸びたことが米景気回復につながると
して米債が売られて利回りが上昇した。
また、同時刻に発表された11月の米輸入物価指数も前月比1.3%上昇と市場予想
0.8%上昇より高い伸びとなった。インフレ懸念が利回りを上昇させた面も指摘された。
その後発表された12月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値も74.2と市場予想
72.5より強い結果だったが、これには反応薄だった。取引後半の相場は落ち着いた。
ドル円83.80-90、ユーロドル1.3230-40、豪ドル/ドル0.9850近辺での揉み合いが
続いた。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=93144
米国債利回り(NY時間16:13)
2年債 0.628(+0.009)
10年債 3.327(+0.123)
30年債 4.434(+0.036)
10日のNY債券市場は、10年債を中心に利回りが上昇した。この日は長期債入札の
実施もなく米経済指標が手掛かりとなった。朝方発表された10月の米貿易収支が
387億ドルの赤字に留まり、438億ドルの赤字を見込んでいた市場予想を大幅に下
回った。輸出の伸びが景気回復を強めるとして債券が売られて利回りが上昇した。
また、同時刻に発表された11月の米輸入物価指数も前月比1.3%上昇し、市場予想
0.8%上昇を上回った。インフレリスクの高まりも債券売りに繋がったようだ。
その後も12月ミシガン大学消費者信頼感指数が74.2と市場予想72.5を上回る強い
結果が続いた。
10年債利回りは前日並み水準の3.21%から3.32%台へと水準を上げた。株式市場の
堅調な動きも後押ししている。30年債利回りは取引序盤に4.45%台へと上昇したが
やや上げ幅を縮小している。2年債利回りは小幅の動きで、0.60%台から0.62%台
での推移に留まった。2-10年債利回り格差は270bp(前日259bp)へと拡大した。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=93147
3.NY株式市場 結果(12/10)
NY株式
ダウ平均 11410.32(+40.26 +0.35%)
S&P500 1240.40 ( +7.40 +0.60%)
ナスダック 2637.54 (+20.87 +0.80%)
CME日経平均 10240 (大証比:+30 +0.29%)
出来高(億株)
NYSE 9.75
ナスダック 17.31
10日のNY株式市場、ダウ平均は前日比40.26ドル高の11410.32ドル、ハイテク
中心のナスダック指数は前日比20.87高の2637.54で取引を終了した。ナスダック
指数は年初来高値を更新している。
オバマ政権が発表した減税措置が消費拡大への期待感を広げたほか、この日は米
貿易赤字の大幅縮小が輸出増によるものであったことも好感されている。また、
ミシガン大学消費者信頼感指数が強かったことも年末商戦への期待感を膨らませた。
一方、ロンドンタイムに発表された中国の預金準備率引き上げの影響は、あまり
見られなかった。
ダウ採用銘柄は、GEが3.44%高と突出して買われた。同社は今年2回目となる増配を
発表した。引き続き銀行株が堅調。JPモルガンは1.52%高、バンカメは1.19%高だった。
一方、クラフトは1.09%安と冴えなかった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=93146
4.NY市場、原油先物1月限/金先物2月限 各結果(12/10)
NY原油先物1月限(WTI)
1バレル=87.79(-0.58 -0.66%)
10日のNY原油先物1月限は前日比0.58ドル安の87.79で通常取引を終えた。
終値ベースでは12月1日以来の安値水準となった。中国が預金準備率を0.5%引き
上げたことで金融引き締めがエネルギー需要抑制につながるとの見方が広がった。
ユーロドルが下落したことでドル代替資産としての需要が減退したことも原油
市況を圧迫した。1月限は一時87.10まで下落、その後は87ドル台後半で落ち着いた。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=93139
NY金先物2月限(COMEX)
1オンス=1384.90(-7.90 -0.57%)
10日のNY金先物2月限は前日比7.90ドル安の1384.90で通常取引を終了した。
10月の米貿易収支の改善を受けて米債が売られたことがドル買い圧力につながった。
ドル代替資産としての金にとっては圧迫材料となり、2月限は一時1372.70まで下落
する場面もあった。ロンドンタイムに中国が預金準備率の引き上げを発表したが、
そのときの反応は軽微だった。
ただ、市場では中国のインフレ抑制が金相場にとってはネガティブとの声も聞かれた。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=93135
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