「横浜ザル」の株式投資独り言

株式投資等で資産形成を目指し、ゴールは超億万長者!?
経済動向や日経平均の将来分析、投資銘柄のメモや雑感を綴ります。

スリラーな原油価格に思う!?

2009-06-27 21:10:47 | 役立つ投資情報

        
偉大なスーパースターの急死から、1日が過ぎ、死しても、その影響力のすごさに
驚かされます。

USAトゥデー紙よれば、ネット商店のアマゾンで、CD売り上げの60%をマイケル
作品が占めているらしい。在庫もなくなり、発売元のソニーに緊急オーダーをして
おり、アルバム売り上げをマイケル作品が独占しています。

また、アップルの有料音楽配信サイト「iTunes」でも、アルバムのダウンロード数
ベスト10のうち、9作品を占めたと伝えています。 (09/06/27 読売新聞夕刊)

時代の寵児、カリスマ歌手は、「スリラー」な50年を駆け抜けたのかもしれません。
           (フォトは、米国、日本での追悼販売に展示されたマイケル作品)


「スリラー」と言えば、昨年夏にかけて原油高騰も、各業界や市民生活に与えた
影響は、スリリングな記憶として新しい。

原油価格は、昨年7月に、1バレル147ドル迄上昇後、リーマンショックを経て
08年末と09年初の各四半期は、コモデティの凋落と合せ、30ドル台へ暴落。

その原油価格が、景気底打ちからの反転とリスクママネーの回帰で、約70ドル
まで戻してきました。

さすがに、去年のような暴騰は、今年はない、と思いますが、企業業績や世界に
与える影響について、どうなるのでしょうか。

米国と比べて省エネが進み、原油価格上昇に耐性ある日本だが、それでも今後の
日本経済に及ぼす影響が懸念されます。

第一生命経済研究所の経済調査部はこの程「景気回復の重石になる原油価格」と
題するマクロ経済レポートを発表
し、原油価格の上昇が家計や企業に与える影響を
分析しました。 このレポートに基づき、定量的な影響を考察します。
詳細については、下表を参照願います。

   Table.1  原油価格が日本経済に及ぼす影響

            70ドル          85ドル          100ドル
        09年度 10年度    09年度 10年度    09年度 10年度
  
 実質GDP 0.18%    0.25%    0.07%    0.04%    ▼0.04% ▼0.15%
 個人消費  0.15%    0.16%    0.05%    0.00%    ▼0.04% ▼0.14%
 設備投資   0.92%    1.21%    0.39%    0.18%    ▼0.12% ▼0.77%
 輸入    0.41%    0.15%    0.12%  ▼0.18%   ▼0.15% ▼0.46%
                              出典:マクロ計量モデルにより第一生命経済研究所試算
 

原油価格の上昇により価格が上昇するのは、ガソリン、ジェット燃料油、灯油などの
「石油製品」、石油化学基礎製品、有機化学製品、合成樹脂、化学繊維等の「化学
製品」「電力・ガス・熱供給」「非鉄金属」「再生資源回収・加工処理」などの部門。

WTIが今年度末から1バレル=100ドルで推移した場合、2010年度の家計負担
増加額を試算すれば、世帯平均で約5.3万円の増加となるそう
です。

品目別で、石油製品、対個人サービス、電力、食料品、商業などの負担が増える。
また、WTIが100ドルまで上昇し、固定費が不変のままであれば、10年度の法人
企業経常利益を4.8%押し下げる要因と試算
しました。


   Table2 東証1部(上場子会社除く)の09年、10年度 経常利益見通し

            実績       会社予想     東洋経済予想 
   年 度    08年度      09年度    09年度  10年度

   全 社   ▼71.4%     31.3%   26.6%  56.2%  
 
  (除く金融) ▼60.0%    ▼13.5%  ▼17.3%  65.0%
                                  出典:大和総研(前年度比) 

10年度の東証1部企業の経常利益は、前期比50%以上の急増が予想されている
ものの、原油高が企業業績の改善に水を差す恐れがある。

企業規模別に影響を見れば、相対的に価格転嫁力が高く、資源高の影響を受け
にくい大企業は2.1%の減少
に留まるが、価格転嫁力が低く、資源高の影響を
受けやすい中小企業では7.5%の減少
に達する。
原油価格の上昇は、企業規模間の収益格差を拡大させることになる。

もっとも、過度な投機や肥大化したレバレッジに対する反省は深く、オバマ政権は
金融規制改革案の中で、膨張したデリパティブ市場の規制方針を明らかにした。

そのため、原油価格は、昨年7月高値の147ドルを付ける可能性は小さい。
OPEC(石油輸出国機構)バスコンセロス議長は、原油価格が現行水準を維持した
場合、今年OPECが追加減産をする必要がなく、70~75ドルという水準は、世界
経済にプラスになるだろうとの認識を示した。

ただ、同議長は、原油在庫が高水準に留まる中で、最近の価格上昇を正当化する
には、十分なほど強いわけではないと指摘。

投機マネーが原油価格を実体以上に押し上げていると示唆しており、ファンド筋の
動向には、尚注意が必要のようです。
                出典:日本証券新聞6/23日号「原油価格の上昇は?」

思えば、21世紀には入り、原油価格は20ドル程度であったわけで、その後進展の
著しい中国やインドなど、BRICsの経済成長による需要で、70ドル程度まで押し
上げられたとすれば、ガソリンカー → HVカー → EVカーへと省エネ/環境配慮型
へのシフト期に入り、原油価格の一時的牽制期間と言えるかも
しれません。

  ☆ 各1クリック、応援の協力を お願いします。☆  
   人気ブログランキングへ      
  
株・投資ランキング