先月に続き、7月17日に三浦半島で異臭騒ぎが起きた。
これが自然現象だったら怖い。
地殻変動が起きているようだから。
私が今一番恐れているのは、コロナウイルスでも、梅雨末期の大雨でもなく、
南海トラフの巨大地震だ。
政府(中央防災会議)の予想で、死者32万人にも達する史上最大の大災害の恐れがあるから。
そしてその危険は、着実に迫っている。
三浦半島には活断層もあるが、先端部の三崎・城ケ島側は相模トラフ(関東大地震の震源)に近い。
相模トラフは、フィリピン海プレートの先端部で、ここだけが本州に深く入り込んでいる。
入り込んでいるその真上に伊豆半島(元は火山島だった)と富士山がある。
さらにその沈み込みの先に、活動が活発化しつつある浅間山(火山警戒レベル2)があり、
また群発地震が続いている上高地付近がある(震源域近くに焼岳・アカンダナ山の活火山がある)。
またその西側の白山も活動の徴候がみられるという。
上高地の南の先には、一応活火山である乗鞍岳をはさんで、数年前に噴火災害を起こし、今でも水蒸気の煙を上げている木曽御嶽がある。
フィリピン海プレートの東縁は、隣接する太平洋プレートが下に潜り込んでいるところで、そのラインから平行に西に離れた所に火山フロントがあり、それらが富士山から伊豆諸島、小笠原諸島に続く火山帯を形成している。
その小笠原諸島に、今最も火山活動が盛んな小笠原の西之島(新島が本島を呑み込んで拡大中)がある。
ついでに、活火山である富士山は、宝永地震(南海トラフ連動地震)のあとに中腹から噴火して(宝永火口)、江戸にまで火山灰を降らせた(これが富士山の前回の噴火だ)。
フィリピン海プレートの西縁は、いわずと知れた南海トラフ。
この南海トラフは、フィリピン海プレート自体が、ユーラシアプレートに沈み込んでいる所で、その先の火山フロント(ユーラシアプレート側)にあるのが、今年になって活発化している阿蘇山(レベル2)、霧島山(レベル2)そして先日大きな火山活動をした桜島(レベル3)から、口之永良部島(レベル3)、諏訪之瀬島(レベル2)へと続いている。
つまり、フィリピン海プレートの周囲の火山が一斉に活発化しているさなかに、同じ周辺部である三浦半島の異臭騒ぎが起きたのだ。
なので、東京宅(文京区)で常時観測しているラドン濃度(地中から放出されれるラドンガスの濃度。実際の計測値には地上放射線量も反映される)を気にすることにしよう。
なにしろ、兵庫県南部地震の直前、現地でのラドン濃度が急上昇したというから。
もっとも東京宅で相模湾のラドン濃度を捕捉できるわけではないが、異臭域が横須賀などの三浦半島の東側すなわち東京湾側なら、感知できる可能性はある。
ちなみに、記事を書いている現在は、16Bq/m3で平常値※
※:ラドン濃度の平常値(≒地上放射線量)は地域(地層)で異なり、設置している屋内環境(内壁の材質)も影響する。名古屋宅の平常値はずっと高く、いつも40Bq/m3を超えている。
福島原発事故直後は東京でも名古屋並みに高くなった。
また日内変動があり、天気(晴雨)によっても変るので、定常的な変動傾向を把握している必要がある。