池袋西武百貨店がストを挙行した翌日、アメリカの投資会社にそごう・西武が破格値で売却された。
私にとって池袋西武は、最も身近なデパートで、愛着もひとしおある。
何しろ、池袋といえば西武ばっかりで、駅の反対側に東武デパートがあるのを知ったのは小学校6年になってから。
大人になってからは、服や靴などは新宿の伊勢丹が気に入っていたが、伊勢丹は駅から遠いのが難点。
その点池袋西武は駅と直結しているからなおさら足を運びやすく、とりわけ書店が気に入っていた(糸井重里の有名なコピー「おいしい生活」のポスターを部屋に貼っていた)。
それに西武のカルチャースクールにも通っていた(なんとジャズダンス!)。
だが、その私がここに足を運ぶのは、今では年末に正月食品としての萩のかまぼこを3本買うだけとなった。
まず本、 CD・DVDはそれ自体を買わなくなり(ダウンロード)、服もデパートでは買わなくなった(特定ブランドの専門店で買う)。
というわけで、ここだけでなく、デパートそのものにまったく足を運んでいない(寄ってもデパ地下)。
その意味では、デパートの業態が変わるのは、気持ちとしては寂しいが、実際には支障がない。
むしろヨドバシなら今より足を運ぶに違いない。
もともと高校時代写真部だったので、新宿のヨドバシカメラは、本当にカメラ・写真が趣味の人向けの貴重な店として現像用の印画紙などを買うために通っていた。
だから新宿なら断然地元のヨドバシだが、それが秋葉にできた時は反発し、もっぱら電気街に足を運んだものの、普通の家電やスマホケースなど多くの種類から選びたい時、仕方なくヨドバシに足を運ぶようになった。
家電量販店としては昔はビックカメラ(池袋本店)ご用達だったが(一時期ヤマダ電機)、今ではほとんどヨドバシ一択になっている(プリンタは下取りしてくれるので今でもビック)。
反対側の東武デパートもすでにフロアをテナント貸しになっていて(ニトリやユニクロ)、これからの日本はどう見ても外商向けの高級路線ではなく、大衆向けの量販店タイプになっていくだろう。
私にとっても、ヨドバシ、ビック、ヤマダと量販店をはしごしてまわれた方が価値がある。