学生のインターシップ(職業研修授業)先の巡回指導は、教育実習のそれとともに大学教員の業務である。
8月は業務終了のつもりでいたが、これが残っていた。
といっても職場に顔を出すのが仕事なので労力の負担はない。
訪問先が近ければ。
担当学生の研修先は愛知県の蒲郡。
名古屋からなら近いが、今の私は東京にいる。
遠路をおして東京から日帰り出張した。
支給される交通費は大学からの往復なので、当然足が出る。
なので出る足を少しでも短くしようと、往きは”青春18きっぷ”で鈍行を乗り継いで蒲郡まで行った。有に5時間半。
幸い、予約時間が午後だったので、早起きすれば間に合う。
職業柄、長い乗車時間は読書に充てる。
時間がたっぷりあるので、難しい哲学書を持参。
訪問先は蒲郡市役所で、学生の配属先は観光商工課。
蒲郡市は、観光に力を入れていて、駅には立派な観光案内施設がある。
大学生とのコラボによる観光資源開発も積極的。
そもそも蒲郡は、北が山に囲まれ、南が三河湾に面した温暖な地。
東西に温泉地があり、中央に竹島・ラグナシアなど観光施設がある。
マイナーなところではガン封じの寺や、三河地震の断層跡もある。
そういうわけで私も幾度か観光に訪れている地。
今回は学生の指導(というより担当の人を交えての面談)で、しかもお二人の就業時間中なので、長居はせず20分で切り上げた。
たった20分のために東京から往復するわけだ。
往きは交通費節約のために18きっぷを使ったが、帰りは時間節約のために豊橋から新幹線で帰った。
ただし”こだま”なので130分もかかったが。
帰りの車中では仕事帰りの息抜きで発泡酒を開けたためか、哲学書は格好の睡眠導入剤の役を果たした。