iPad(iPhone)に慣れてくると、パソコンの操作時も画面を指で触りたくなってしまう。
目的の挙動と指の動き(操作)がマッチしている方が”思い通り”なので体感的に快適なのだ。
マウスは、キーボードだけの操作よりはそれに近いが、iPadの操作と較べると雲泥の差。
というわけで、自分のパソコン(Mac)もマウスをやめて、 外付けのマジック・トラックパッドに切り替えている
(ノートパソコンにはすでにトラックパッドがついているが、お世辞にも使いやすいとはいえず、かえってマウスを使っていた)。
新OS(Lion)だと、トラックパッド上での指の操作が豊富になり、操作感覚的にiPadに近づいた。
もともとiPadこそ、(1960年代にアラン・ケイが構想した)パソコンの理想に近い姿なのだから、これからはiPadがパソコン(のユーザ・インタフェース)をリードする位置になろう(電子書籍だけの用途ではもったいない)。
文字入力もiPadの方が古くさいタイプライターのキー配列に縛られないので、携帯電話での文字入力に慣れた人にも楽。
実際、 qwertyでのローマ字入力って、もうとっくに慣れたけど、非効率的であることには変わりない。
もっとも20インチ以上のパソコン画面を指で操作するのもこれまた非効率的(実はマウスも非効率的)。
なので、パソコンにはトラックボール(効率的な操作なので一時、愛用)の後継ともみなせるトラックパッドが適しているだろう。
昨年から、プレゼン画面を使っての授業はiPadでやっていた(それ以前はノートパソコン)。
ところが、それ用のソフトKeynoteが先月末のバージョンアップで、iPhone・iPodtouchに対応した。
私はtouchユーザーなので、早速 touchからパソコンで作った授業用ファイルを読み込み、
iPad用のVGAアダプタをつけて、 touchの小さな画面を、大きなスクリーンに写した。
レーザーポインタ代わりの赤いビームもそのまま使える。
これは便利だ。
ただ、パソコン(Mac)の同じKeynoteと機能の互換性が一部ないのが欠点だが。
スブレッドシートのNumbersも同じく対応したので、
出欠チェックもtouchでできる。
iPadを買ってから、ノートパソコンを持ち歩く必要がなくなったが、
今回の対応でiPadを持ち歩く必要がなくなる。
名古屋の棲み家がやっと地デジ化した。
いままでの21インチブラウン管テレビから、37インチ(東芝REGZA)LED液晶に。
”薄型テレビ”が出始めの頃は40インチはほしいと思っていたけど、
最近はテレビ見なくなったので小さめでよしとした。
映画もベッドの上でiPadで観るパターンになっている。
実際には37インチでも画面がでかくて、映像の存在感有りすぎ(見たくもない顔のアップが続く)。
これだと、今までのように”ながら視聴”ができない。
高画質な映像を楽しむ以前に、(サッカーのWC以外には)真剣に見る番組がないのに…。
それでも、ある程度の大きな買い替えって、生活が変化し、気分が新鮮になる。
なので、祝杯。!
※追加
ケーブルをつなげてDVDを観た(デッキ内蔵でない廉価版なので)。
BDでないので画質は低いが、さすがに大画面はいい(昔なつかしい「未知との遭遇」で確認)。
映画観賞用には向いている!
手持ちのDVDを観まくるか。
iphoneを買うことに決めた。
カーナビの記事(「お買い得は損?」)でジレンさんのコメントをもらったのがきっかけ。
職場の同僚からも、Mac使いの私がiphone使っていないのはおかしいとも言われていた。
もちろん、機種代0円で毎月5705円(16GBの場合)の2年縛りのソフトバンクのプランで。
アップルストア以外のどこで買っても同じだろうが、とりあえず池袋のヤマダ電機の売り場に行くと、
ソフトバンクのジャンパーを着た中国人の男性が対応してきた。
少したどたどしい日本語で、説明も初心者向け。
新幹線でもネット使えるかと聞いたら、知らないのとのことで、他の店員に聞いてきた。
ほぼ決めかけているのだが、隣のビックカメラとも比較したいので、初めて情報を得た素振をして出ようとすると、
彼は「ご購入の際は私に」と記名したカードと2000円分のクーポン券をくれた(購入した場合に有効)。
機種代0円だからポイントの代わりか。
そしてビックカメラに行ったが、そのような独自の追加サービスはないし、説明も素っ気ない。
あのプランの一択しかないのか最後に確認したくて、ちょっと離れたソフトバンクの店にも足を伸ばした。
店内を物色すると、ちょっと安めのサービスもありそうなので、その説明を見ていたら、
黄色いジャンパーを着た若い男の店員が近づいてきて、イーモバイル(WiFi)を利用したプランを勧めてきた(彼はイーモバイル専用らしい)。
彼の丁寧な説明で料金の内訳などよくわかった。
結果的に、iphoneの例のプランにイーモバイルを追加すると、月の支出額が7千円代(8千円弱)となる。
そのかわり、iphoneだけでなく、iPadまでもがたいていの所でネットに繋がり、
それだけでなく、旅行や図書館に持って行くノートパソコン(私の場合はMacBook)も出先でネットができる(山の中の宿でなければ)ことになる。
(実は、イーモバイルについては、エリアの狭さと料金が割りに合いそうもない理由で、
一顧だにしていなかった。)
これは便利、いやこれこそが理想なネットライフだ。
ただそう考えると、むしろあえてiphoneを購入する必要性を感じなくなってきた。
なにしろ携帯電話(通話とおさいふ)はドコモを続けるつもりだから。
iphoneより画面がでかいiPadを持ち歩けばそれでいいのではないか。
実は iphone5が半年後に発売されるというアナウンスも出たばかりで、
これも躊躇する理由の1つ。
そこでiphoneを契約せず、イーモバイルだけにした場合の月の支出を尋ねると、
およそ1700円台から4900円(ただし2年目は5700円)までの間。
ここにいたって、「iphoneを買う」という、当初の気持ちが大きく崩れた。
iPadとノートパソコンだけでイーモバイルを使って、iphoneは半年後に契約してもいい。
彼は(たいての営業のように)即決を迫るが、頭を冷やすために、一旦店を出て、まったく別の買物に向かうことにした。
そして歩きながら、思った。
イーモバイルを使うなら、iPadでネットができるから、iphoneを無理に使わなくてもいい。
とするなら、WiFiはソフトバンク回線である必要もない。
なので、たまたま行く手にあったドコモショップに向かう。
店内に入り、WiFiサービスを問う。
するとドコモにも同じサービスがあった。
ドコモ回線だからソフトバンクより使えるエリアが広い。
しかもWiFiなので、iPadはもちろん、iphoneも繋がる。
金額的にも大差はない。
ただドコモは2年を過ぎると毎月の支払いが6千円を超す。
さすがドコモ、やはりちょっと割高だ。
ドコモショップを出て歩きながら考えた。
イーモバイルを使うなら、iphoneの代わりに、iPod touch でいいのではないか。
touchなら機種代はかかるが、毎月の余分な使用料はかからない。
ヤマダ電機にまた向かう。
ただ先ほどの中国の彼のところではなく、今度はiPod売り場をめざす。
touchの売り場にいくと、まさにtouchとイーモバイルの組合せのキャンペーンをやっていた。
相手をしたのはイーモバイルの上着を着た若い女性。
組合せプランにおいては、touchの機種代は8GBで2100円。
あとはイーモバイルの毎月の使用料が3000-5000 円台(使い放題で5000円台)。
iphoneだけの場合とほぼ同料金ながら、
iPadやらが全部(5台まで)ネットで使え、touchもiphone的に使える。
さらには、5月末に発売される5000円ほどのイーモバイル用の大容量バッテリも無料で送られてくるという。
ただ touch本体が8GBでは心もとない。
1ランク上の機種は29GBだが、機種代が9000円と跳ね上がる。
29GB機に色目を使うと、あっさりそれも4000円でいいという。
やたら気前がいい。
ほとんど決まりの気分だが、また頭を冷やすために、デジカメ売り場に一旦退散する。
ここでも彼女に「ご購入の際は私に」と記名カードを渡された(クーポンは無し)。
iphone1つを使いこなすより、iPadやMacBookもネットで使えた方がずっといい。
特にiPadは、家の外では、かさばる電子書籍にしかなっていない。
こいつが外でネット使えるのは大きい(iPadはMacBookとiphoneの両方の代わりになる)。
それに23GBのtouchであれば、音楽専用のやや重たいiPod classicを持ち歩く必要もなくなる(車専用にできる)。
デジカメ売り場から戻ってきた時には、もう購入を決めていた。
ただ先ほどの彼女が見当たらなかったので、touchに絶対必要な液晶フィルムとケースを物色した。
彼女が戻ってきたので、購入の意思表示をした。
すると、私が手にしてい液晶フィルムとカバーのセットも無料でOKという。
さらに気前がいい。
実はデジカメも半値の安売りがあったので、母用にNikonのcoolpix3000を衝動買いした。
ヤマダ電機って最初の頃は印象がよくなかったが、品揃え特売と接客にかなりの努力がみられ、
最近はよく足を運ぶようになった。
フェイスブックのプロフィールを編集し、顔写真をとりあえず貼り付け
(もっと気の利いたものに変更する予定)、
一応、訪問されても情報的に自己紹介できる程度にした。
今後は、フェイスブックがネットコミュニケーションのメインになるだろう。
人間関係がひろがればと期待している。
よかったら、私のプロフィール(下記)をクリックして訪問してほしい。
facebook.com/yamanei
「友達リクエスト」もお待ちしています。
(話の流れ順に記事を並び替えた)
鳴り物入りで市場に登場したiPad。
私は”いの一番”に購入したが、
思ったほど持っている人が多くなく、
iPhoneほどの爆発的普及はみられない。
どのようなメリットがあるのかよく分からないため、手が出ずにいるようだ。
iPadは既存のノートパソコンやスマートフォンとどうちがうのか、
それらとは異なる新しいメディアなのか。
このへんが問題だろう。
そこで初期ユーザーの一人として、自分の使用感を紹介してみる。
判断の参考にしてほしい。もちろん、不満点も腹蔵なく述べる。
●マシン(メカ)としてのスタンス
iPadはマシンとしてはiPhoneを、より正確には通話機能のないiPodTouchを、
より大型にしたものにすぎない。
つまりiPadはデバイスとしては”パソコン”ではない。
スマートフォンとの質的差異は通話機能とカメラがない点で、もちろん”電話”でもない。
量的差異といえば、画面が大きく、その点ではノートパソコンに近づいている。
更にバッテリが10時間もつので、ノートパソコンのように電源アダプタを持ち歩く必要がない。
ユーザーにとっては機能の質的差異は代替可能な程度差でしかなく、
むしろ量的差異が不可能を可能にする。
携帯電話にフェリカ機能が必須な私としては、通常の携帯とiPadが両立し、iPhoneがいらない。
ソフトバンクの回線が使える3Gモデルと無線LANのみのWiFiモデルとがあるが、
一万円安く、やや軽量な後者を選んだ。
ただしハードディスク容量は妥協なく最大の64GBにした。
後々、iPadの重量は無視できない問題となることが予想できたから。
1.ノートパソコンとして
そもそも私はノートパソコン(MacBook)を使い倒していた。
常に持ち歩き、勤務先・授業・実家(東京)への帰省・東京での図書館での作業、そして旅先にも。
自宅と研究室・実家では、安価な外付けモニタとキーボード・マウスをつなげてデスクトップとして使うので、
ノート以外にデスクトップパソコンは不要だった。
そのような私がiPadを買ったら、ノートパソコンを持ち歩くことがなくなった(旅先以外)。
その分、鞄が軽くなり、とりわけ実家に持ち帰るキャリーバッグが隙間だらけになった。
室内では情報生産をしているが、室外では既存の情報を参照するだけなので、
入力するにしてもカレンダーに予定を追加する程度だから。
だが、これはiPadが完全にノートパソコンの代替となるという意味ではない。
iPadの購入が私の情報生活のクラウド化を一挙に推進させたからだ(クラウド化については後述)。
iPadが私の情報生活を質的に変化させた。
これが大きい。
まず、iPadをノートパソコンとして使う場合の問題をみよう。
ネット閲覧やメールチェックは問題ない。
flashが使えないが、ネット上のflashはたいていスキップするので私は不便を感じない。
ノートパソコンと勝手が違うのは次の点。
a.ソフト購入
まずネット接続のパソコンのiTunesと繋げて使用可能にする。
最初から入っているソフトは、カレンダー、メモ帳、ブラウザ、ビデオ、写真など限られている。
WiFiの場合、無線LANが使える環境でないとネット情報にアクセスできない。
AppStoreにアクセスして、必要なソフトを購入する。
ダウンロードすればすぐ使えるので、欲しい時と購入する時と使う時がほぼ同時なのはうれしい。
しかもソフトの値段が1000円前後と安く、お小遣い感覚で買えるし、フリー(無料)のソフトでも便利なのが多い。
サイトでは有料・無料を問わず、購入できるソフトが解説や評価コメントつきで確認できるのはパソコンより便利。
購入したソフトのアップデートはAppStoreにアクセスすれば知らせてくれて、アップデート作業も簡単。
b.入力操作
iPadは画面を指で操作する。
しかもアップル社のセンスが光るアナログ的手法(慣れ親しんだ行動・発想を大切にする)なので、直感的。
問題は文字入力。
画面上をタッチして操作するソフトキーボード(以下、画面キーボード)には最初から不安があったので、
BlueToothの折畳みキーボードを同時購入した。
しかし、画面キーボードに操作上の問題は全くなく、敢えて外付けキーボードを使う必要はなかった。
画面キーボードは、画面を横にするとノートパソコンのキーボードサイズに近くなるが、
その代わり画面の表示領域が狭くなってしまう。
私は、以前ポケットサイズの世界最小パソコンLX200を愛用していたので、
iPadを縦画面にして、その時と同じく両手の親指で入力している。
これなら残りの指で本体をしっかり持てるので、iPadを置かずに空中でも入力できる
(対面しての打合せ中に入力できる)。
ただ、一度入力した文字列を修正するために選択したい時、
指での範囲選択がなかなか思い通りにいず、イライラする時がある。
変換した範囲単位でカーソルが移動してしまうからだ。
なので熟語の一文字だけを修正することはできない。
また、句読点の前にも移動できないので、文末の語句の修正は、
句読点ごと必要となるのも口惜しい。
ということで、正しく地道にカーソル移動するための矢印移動キーはつけて欲しいものだ。
また学習機能は、日本語に関しては携帯電話並みなので、通常の入力には支障ない 。
最近は、辞書登録もできるようになった。
固有名詞はある程度辞書に入っている。たとえば「山根」と入れると、候補に「山根基世」が出てきた。
和文内に英単語を入れる場合、入力モードを英語に切り替えなくても、
日本語キーボードでスペルを打てば英文字で確定できる(実はパソコンでもできるが)。
iPad用のATOKがいずれ発売されるらしいので、それを楽しみにしている
(iPadで原稿を書きたい人には、必須となるだろう)。
以上の若干の不満はあるが、手軽な文字入力マシンとしては合格。
それまで持っていたポメラ(キングジム)を使わなくなってしまった。
それから、iPad用の手書き入力ソフトもあるが、iPadを使う人はキーボード入力の方が早いはず。
c.ファイル表示
今現在はマルチタスクに対応していないので(11月対応予定)、
ソフトが異なるファイル・画面は毎回開き直す必要がある。
もっとも各ソフトはレジューム機能がはたらいて前回の画面が開くので、
ソフトを選ぶ手間だけだが、
英書を読みながら、購入した英和辞典ソフトを引く時などやはりソフトの切り替えの往復作業は面倒。
ソフト内では複数のファイルが選択可能状態となる。
画面を外付けモニタに出力できるのは、Keynoteなど限られたソフトだけなので注意が必要。
これも大いに不満。
他に可能なのは、ムービーと写真のスライドショー(これは使える!、後述)。
Goodreaderで読めるファイルなら、テキストも画像もなんでも外付け画面出力できるのはありがたい。
ただし閲覧専用なので大画面で描画できない。
フリーの手描きソフト"neu.Notes"が外付け画面出力可能なのは貴重。
iPadで講義をしている者としては、フリーソフト”黒板”を画面出力対応にしてくれたら、
まさに電子黒板として使える。
d.パソコンとのデータ互換
iPadはパソコンとの接続を前提としているので、これだけでも”パソコン”でないことがわかる。
パソコン内のデータファイルの読み込みには複数の方法がある。
まずは、iTunes内で特定アプリに対応させる方法。
これがデフォルトだがケーブル接続が必要。つまりちょっと面倒。
”GoodReader”を買うと(230円)、このソフトから無線でつながっているパソコン内にアクセスし、ファイルをダウンロードできる。
WordもExcelファイルもそのまま読める。ただしGoodReader上では閲覧しかできない。
また一番使いそうなテキストファイルは文字化けして読めないので、他のソフトが必要。
GoodReaderで読めたファイルは、そこから別の専用ソフトで開かせる機能があるので便利。
他には、クラウド用のアプリでクラウド内のファイルを直接開くこともできる。
マカー(Macユーザー)の私はアップル社の"Mobile Me"を使っているので、20GB分のファイルにアクセスできる。
私がノートパソコンを持ち歩かなくなったのは、通常使うデータをすべてクラウドに保管してしまったためだ。
実は、研究室にも実家にも、すなわち行き先々に別のパソコンがあるので、
そこからクラウドにアクセスすればいいのだ。
これは贅沢な使い方だが、iPadもなんのハンディもなくそのクラウドにアクセスできるのが便利(クラウド機能については後述)。
iPadで文書作成をしたいなら、フリーのエディタソフト”iTextPad”がお勧め。
この文書もまずはそれで作った(完成はパソコンのエディタでやったけど)。
GoodReaderでは読めないテキストファイル用に必須。
縦書き画面にもできるのがいい(入力は横書きだが)。
タブ登録で複数ファイル(文書)を交互に開ける。
iPadでは、このように1つのソフト内で複数の文書を交互に開ける場合が多い。
これは便利だ。
e.プレゼン
iPadにプレゼンソフトKeynoteを1200円で購入して、
ノートパソコンより手軽なiPadでプレゼン(講義)ができたら楽そうだ、と誰しもが思う。
マカーにはお馴染みのアップル製のプレゼンソフトKeynoteとVGA出力アダプタを付ければ可能。
iPad用のKeynoteには画面を長押しすると赤い点がポインタとして出るので、
レーザーポインタが不要になる。
iPadを片手に持ちながらプレゼンをする姿は見た目にサマになるが、
動きすぎると出力アダプタが本体から外れてしまうので注意(ケーブル部分が短すぎ)。
ただしiPad用のKeynoteはMac用の同製品より機能が少なく、対応していない機能、
たとえばオブジェクトのアニメーション効果など、はすべて無粋な初期設定に勝手に変えられてしまう。
パソコンで凝ったプレゼンを作ったのに、低レベルなものに作り直しを余儀なくされた。
これはクレームをつけたいほどむかついた。
同じソフト間でもこのありさまなので、ましてやPowerPoint、
しかもWindowsとの互換性のなさ、特にフォントの非対応は大変なものらしい
(MacでのデフォルトフォントはiPadと同じヒラギノ)。
動画ファイルも再生しなくなった。
最近アップデートされたので少しは互換性も改善されたが、まだまだ完全ではない。
なので自分でパソコンとiPadのKeynote間の非対応表を作って、
これを確認しながらiPad上できちんと作動するファイルをパソコン側で作るようにしている。
マニュアルを見ると,アップル社ではiPadのKeynoteで一からプレゼン画面を作るものと想定していたようだが、
それはとんだ見込み違いだ。
ユーザーにとってはプレゼン内容を作成するのはパソコンの方がはるかにやりやすいからだ。
iPadユーザーはパソコンをすでに使いこなしているというアップル社自らが想定した条件を、
御自ら失念してしまっているのでは。
f. 他のオフィスソフトとの互換性
同様にマックのスプレッドシートソフトNumbersも、Excelファイルを直接読めない(読む途中でソフトがクラッシュ)。
なのでパソコンでのExcelファイルは、パソコン内のNumbersでまず保存し直している。
KyenoteはPowerPointよりいい画面を作れるが、
Numbersは機能がExcelよりはるかに劣ってグラフ作成以外は使おうとは思わない。
Pagesに至っては買う気も起きない(レイアウトに凝りたい人専用)。
ファイルの閲覧だけなら、GoodReaderで開けばいいが…。
ワープロ原稿はテキスト形式にして上述した無料のエディタソフトを使った方がいい。
斯様にノートパソコンとしては機能不足であることは否めない。
だがiPadをノートパソコンとしてしか使わないのは、本来の正しい使い方ではない。
これではiPadを半分しか生かしてない。
ではどう使うか。「前の記事」に続く。
ではノートパソコン以外の使い方とは何か。
まず非本質的な余技的部分から。
a.ゲーム機
ゲーム機としては、少なくともiPhoneよりは画面が大きいだけに見やすく、絵もきれいだという。
ただ操作が指タッチかマシン全体を傾けるかなので、
専用ゲーム機のようなすばやい操作は苦手。
私も初期の頃はいろいろなゲームをダウンロードしまくったが、
基本は自分のひまつぶし用と甥っ子との遊び用。
期待しすぎない方がいい。
b.iPod
パソコンのiTunesの音楽データをiPad内の”iPod”というソフトですべて(あるいは任意の部分)読み込めるので、
iPodマシンの代わりにもなる。
iPadの図体のでかさは、ヘッドホンをブルートゥース経由にして、
iPad本体を鞄に入れたまま使うことで解決している。
もちろん、映像番組ならiPodマシンより見やすい。
マルチタスクには対応していないものの、”iPod”で音楽を流しながら、
他のソフト・画面を起動すること、つまりBGM的使い方は可能。
ということで、iPadを持ち歩く時は、iPodマシンを持ち歩くことはなくなった
(iPodシャッフルとは使い分け可能)。
c.デジタルフォトアルバム
iPadを使わない時は室内に置いてフォトアルバムとして使える。
”写真”というソフトのスライドショーを使うのだ。
写真データはMacならiPhotoからコンバートするのが一番手っ取り早いが、任意のフォルダからも読み込める。
スライドショーはアルバム単位。アルバム内の写真の並びはシャッフルは出来るが変更できない。
BGMがiPod内の一曲しか選べない(繰り返し)のが難点(要改善)だが、
すでに買っていたお気に入りのデジタルフォトスタンドが不要になったのは事実。
なにしろ市販のフォトスタンドより画面が大きいし、さらに大形のテレビに出すこともできる(専用アダプタが必要)から。
大きなテレビ画面をフォトスタンドとして使用するのも、つまらない番組を無理して見るより、環境映像として価値がある。
d.その他
ほかには、専用ソフト(辞書以外はほとんど無料)をダウンロードすることで、以下の道具としても使える。
楽器:キーボード、アコーディオン、ギター、ドラム、パーカッション(管楽器は無理?)。
画用紙・キャンバス:指で描く感覚なので、パソコン上でマウス使うよりずっと描きやすい。
地図:GoogleMap、GoogleEarth(ネット環境下なら現在位置表示、検索ができる)。
電子辞書・事典:英和、国語、法令など
置き時計:デジタル、アナログ
星座早見板:方向に合わせて表示が移動
方位磁石(精度に疑問あり)
電卓
プレゼン(発表)用ベル
そして、いよいよiPadの本来的使い方は、「前の記事」で紹介。
iPadのインパクトは、多機能の電子書籍閲覧マシン(ビューワー)であること。
実は、電子書籍ビューワー自体は、すでにいくつか出回っているが、
これらには市場を拡大させる力(魅力と書籍提供力)が不足していた。
逆に言えば、ここにユーザが飛びつかない限り、iPadのインパクトは実現しない。
そして現実に、あまり飛びついていない。
飛びつけないのは、iPadと現行のサービスだけでは不充分だからだ。
電子書籍の供給(販売)だけでは不充分だからだ。
申し訳ないが、ユーザはもう一つマシンを購入する必要がある。
パソコンを買ったら、プリンタも必要になるように。
a. 市販の電子書籍を入手
そもそも電子書籍はどう入手するのか。
iPadにデフォルトで入っている”iBooks”はアップル社が開設している電子書店。
これが便利なら電子書籍はどんどん普及するはずだが、現実はきびしい。
出版点数が少なすぎる。
ジャンルも文学に偏重しており、しかも英語中心。
最近は中国から中国古典の書籍も出てきており、
日本人も漢文感覚で読もうと思えば読める。
日本語の本はまだない。
なので、無料の数点を購入したのみ。
日本語の書籍なら、まずは有料ソフト(800円)”i文庫HD”。
ここはパソコン時代の「青空文庫」で、著作権の切れた小説などをデジタル化し、
縦書きの読みやすい形で無料配布している。
パソコン画面で電子本を読む気はしなかったが、iPadになったのでフルに利用している。
なにしろ、全集を買わないと読めないような一流作家の小品などふんだんにある。
さらには中里介山の「大菩薩峠」などの20数巻の超超大作なんて
紙媒体で買ったら置く場所に困る代物が電子書籍になっているのもうれしい(しかもタダ)。
漱石・鷗外・芥川・大宰らだけでなく、外国作家の翻訳作品もたくさんあるから、
近代文学好きなら、このソフトを使うためだけに買っても損はない。
電子書籍が紙媒体よりすぐれているのは、設置スペースが0になるだけでない。
画面の文字の大きさを変えられるので、
老眼が入りつつある私のような者には、紙の本より読みやすい。
新聞や雑誌も購入できるが、それらも文字を大きくして読んでいる。
欲しい本をその場でダウンロードでき、しかも紙媒体より安価なのもいい。
これが如実に体験できるのは、アマゾンの”Kindle"。
ここは本来はアップルのiPadのライバルなのだが、商売は商売。
敵にも塩を送って売上げを伸ばす。
”Kindle”というiPadに対応したソフトを購入すると、
iPadでKindleのサイトにアクセスして購入できる。
さすがに天下のアマゾンだから、販売されている電子書籍の数はべらぼう。
もちろん英語の本ばかりだが、アップルと違って科学書や学術書がたくさんあり、
その場でダウンロードでき、値段も安いのだから、
洋書になかなか手が出なかった自分も、最近は次々購入している。
ちなみに、ソフトにはレジューム機能があるので、最後に読んだページが次開くと出てくる。
電子書籍には”栞(しおり)”はいらないのだ。
唯一の難点はマーカーで線を引けないこと。
精読すべき学術書にはこれが必要なのだ。
アップルには期待しないが、アマゾンにはお願いする。
(GoodReaderでは下線や印が付けられる)
以上、これらは市販の電子書籍の話。
b.自分で作る電子書籍
では市販されていない書籍はどうするか。
自分で電子化すればいいのだ。
ここでいう電子化とはアドビ社のフォーマットPDF形式にすること。
電子書籍という新たな文明に貢献するのは、まずはアップル・アマゾン・アドビの3A。
それに富士通・キヤノンの日本メーカーも加えてあげよう。
パソコンで作った書類をPDF化するのは、電子化ではない。
ここで言う電子化とは、紙媒体の書をPDF化することだ。
印刷物の電子化といえば、スキャナで紙面を読みこんでパソコンに取り込むこと。
基本技術は今でもこれ。
ただ、一枚の紙ならこの作業でいいが、数百枚になる本をこうする気ある?
もちろん人はやる気がおきない。
そこでスキャン側がそれをやってくれることになった。
「ページスキャン」という、スキャナとプリンタが合わさったようなマシンが登場した。
富士通とキヤノンから。
これは多く枚数からなる書類をすばやく読み込んで、自動的にPDFファイルにしてしまうものだ。
その速さたるやスキャンとか印刷とかではなく、コピー機の連続コピー並。
つまり紙資料がどんどんスキャン部分を通過するだけで、一丁上がり。
私は富士通のScanSnapの上位機種を買った。
このマシンには、アドビのPDF編集ソフトAcrobat(無料のReaderではない)が付いてくる。
このソフトを単独に買うだけで1万は出る。
ます仕事先で次々と配布される紙資料。
それらには長く保存すべきもの、期間限定で重要なもの、いろいろある。
ところがどこにいったか行方不明になることが多く、捨てていいかどうか迷うものも多い。
これらがまずページスキャンにかけられる。
ただ、パソコンだと保管するにはいいが、閲覧はやりにくい。
閲覧のためだけにノートパソコンを持ち歩くのも面倒。
iPadはその問題を解決してくれた。
書類の文字を大きくできるし。
研究的に重要な本は、たとえば単語の検索などして、
大事な箇所にすばやくアクセスしたい。
電子書籍にする過程で、OCR機能を追加すれば、
テキストデータと認識されるのでパソコンでの検索が可能になる。
ページスキャンを購入したのは、これをやりたかったからで、
この作業はパソコン上でかまわない。
でも単語検索以上の閲覧作業はパソコンではつらい。
人生で何度も読み返したい重要な本は、
本をバラして、ページスキャンにかけ、電子書籍化した。
こうすればiPadで読める。
読むソフトは、"iBooks"でもいいが、
”i文庫”の方が、横置きの見開き2ページ画面と縦置きの1ページ大画面とを選択できるので便利。
GoodReaderでiPadに読み込んだら、開く専用ソフトとしてi文庫HDなどが表示されるので、その中から選ぶ。
文字の大きさと明るさを自分の見やすいように変更できる点が紙より便利。
キヤノンの製品は、パソコンとのUSB接続で作動するハンディなタイプを買った。
こちらは、スキャン・PDF化の速度は遅いが、
両面・片面、カラー・モノクロ、保存場所など処理パターンを好きな組合せで複数登録できるのがいい。
もちろんOCR機能もついている。
元の製本によっては分解しにくいものもあるが、それ用には勤務先の裁断機を使う。
電子書籍化したいものが個人的に多い平凡社の「東洋文庫」は、分解しやすい作りなので助かる。
c.あらゆる紙媒体がiPad内に
そういうわけで、購入した電子書籍だけでなく、
自前で電子化した書籍と仕事用の重要書類をいつでもどこでも閲覧できるのがiPadの価値。
もちろん自分で作成した文書(資料教材など)も、今では印刷することなく、iPadに入れて講義などに使っている。
自分用に文書を印刷することはもうないだろう。
本も書類もシステム手帳的データもすべてiPadに集約されたことで、自分のオフィス廻りのペーパーレス化が完成した
(一部の大衆雑誌と新聞も可能)。
そう、ペーパーレス化はパソコンではなく(紙を却って浪費するだけで無理だった)、
iPadによって初めて完成されるのだ。
ペーパーレスとは、単に紙資源の物質的・経済的節約ではない。
情報の携行と保管を一元化し、情報利用・管理の飛躍的効率化を意味する。
だからペーパーレス化したらもう以前のペーパー時代に戻る気がしない。
これが新しいメディア・iPadの文明史的存在価値。
正しくは、iPadはその象徴であり、実際にはPDFファイルやページスキャンなどの複数社とのタッグが必要。
しかも何十冊、何百冊入れようが重さが変らない
(真の保管場所はパソコンのハードディスク)。
重さはiPad本体の重量だけ。
そのiPadは厚めのハードカバー並の重さだ。
つまり文庫や新書よりはずっと重いので、長時間の閲覧を考えると本体は軽い方がいい。
WiFiモデルを選んだのは3Gモデルよりも軽いためでもあった。
今まで遠くに出かける時は、ノートパソコン(しかも電源部分も)とiPodと本を数冊携行していた。
これからは、iPadだけになることだろう(入力がもうすこしやりやすくなれば)。
さてiPadのインパクトはこれで終らない。
思わぬインパクトは、情報のクラウド化の促進であった。
これは「前の記事」にて。
iPadの予想されたインパクトは真のペーパーレス化。
そして予想外のインパクトは,パソコンのクラウド化の推進だった。
一台のノートパソコンMacBookを使い倒している間は、ネットサーバにデータを保管するなんて考えなかった。
他人と情報を共有しないためでもあるが、すべての情報が携帯可能な1つのパソコン内に入っているからだ。
だから、他のパソコンを買っても、データが分散されると不便なので、それらはMacBookの予備としてほとんど未使用状態だった。
といってもアップル社の有料サービス”MobileMe”を利用して、大切なデータのバックアップのためにネットサーバは利用していた。
ところがiPadを使いはじめて、ノートパソコンとiPadの二つを持ち歩くことは、
重たさが増し(ノートパソコンだけで限界)、情報的にも重複して、バカらしいと思った。
そのうちの1つを持ち歩くとしたら、当然、より軽いiPadを選びたい。
そこで今までのパソコンの使い方を再考せざるを得なくなった。
私の日常的移動先は、自宅・勤務先の大学・そして東京の実家だ。
いままでその3ヶ所を移動する時、必ずノートパソコン(13インチのMacBook)を携行していた。
電源アダプタこそ各地に置いておいたが、本体自体がそれなりに重いので、
通勤の鞄は頑丈で大ぶりのもの、実家との往復にはキャリングケースを引きずった。
幸い、研究室にはデスクトップのiMac、実家にもより新しいノートパソコン(MacBookシルバー)。
ただデータのバージョンがばらばらとなり、最新のファイルはどこの場所のパソコンに入ったものかわからなくなりそう。
データをUSBメモリに入れて携行するのも面倒だし、メモリ自体いずれかに置き忘れたら仕事に支障をきたす。
理想は、ある場所のパソコンで作業したら、”自動的に残りの場所でも”最新の状態でデータが使えるようになること。
しかも、東京では公立図書館で作業するので、ネットに繋がっていなくても最新データを使える必要がある。
実にわがままな要望だ。
ところが、オンラインストレージサービスを使うと、以上の要望が難なく実現できることが分かった。
このサービスで一番有名なのは、 無料で2GB使えるDropbox。
ただ、たった2GBではデータ全部は入らないので、
ここでは、実際に利用しているアップル社のサービス”Mobile Me”(20GB使える)を例にする。
いわゆる「クラウド」(”雲”という意味)とは、複数のパソコン間から共通してアクセスできるクラウドサーバ(ネットサーバ)が中心となるシステムで、
本来は、パソコン側にはデータファイルは不要なのだが(情報の安全性のためでもある)、
本記事では、ネット環境外でも同等のデータ環境を実現するために、各地のパソコンに自動的にデータがコピーされ、
それを自由に扱えることまであえて拡大解釈する。
ビジネスで使われるクラウドは”複数のユーザ間”での共有が目的だが、私は”複数の場所”の自分のパソコン間での共有のために使いたい。
その場合は業務情報だけでなく私的情報も共有する必要がある。
サーバとパソコン内のデータファイルは、ネット接続中、随時同期される。
もちろん、サーバとパソコンとのうち更新が新しい方のファイルによって上書きされる。
パソコン内のコピーがあるから、ネット環境からはずれても同期された最新のデータを使える。
そしてネット環境のない図書館で最新状態に書き換えられたファイルは、
帰宅してネットに繋げた途端、サーバに同期される。
そして、他の場所のパソコンは、サーバから最新部分が同期される。
つまり、同じデータの集合(ボリューム)がサーバ+同期しているパソコンの数だけ存在することになる(私の場合は1+3=4つ)。
このようなデータの重複的分散は、大切なデータのバックアップとしてはフェイル・セーフ(「失敗しても大丈夫」システム)を実現するので心強い。
つまり、パソコンのどれかが突然壊れても、あるいはネットサーバがトラブっても、どこか一箇所が大丈夫なら、最新のデータが使え、それをまた残りに同期できるのだ。
いままではデータのバックアップは外付けハードディスクにしていただけだが、ハードディスクというのはいつ壊れるのかわからない消耗品なのだ。
しかも壊れる時は突然やってくる。
一方、ネットサーバは責任ある企業管理なので個人のハードディスクよりは故障は少ないだろうが、
ネット上なので別のセキュリティ上の危険がある。
といっても、クラウド上のファイルのバックアップも忘れてはならない。
クラウド上では最新のものに自動更新されるので、
最後におかしくなったファイルをそのままにしておくと(不具合は開いてみないと気づかない)自動更新されてすべてに行き渡ってしまう。
そこで以前のバックアップがあれば、おかしくなる前のファイルを復元できる
(実際、それで助かったことがある)。
当然、このクラウドにはiPadも加わることができる。
iPad上にはボリュームのコピーは作られないが、ネットサーバにダイレクトにアクセスして最新のファイルを開くことが出来る
(GoodReaderを経由する必要がない)。
あとiPadのカレンダー(予定表)もMobileMe sync経由で自動同期されるので、他のパソコンと更新を共有できる。
ただ、大学の長期休業時など、大学のパソコンをしばらく同期させないでいると、
同期だけで膨大な作業となり、それでトラブってしまうことがあった。
そこで、パソコンのスケジュール機能を使って、定時に起動・終了するよう設定した。
そうすれば、毎日自動更新され、すべてのパソコンが最新状態のデータとなる(これはバックアップとしても重要)。
だが、実際に起動しているか気になるもの。
そこで、”LogMein”というフリーソフトを使って、ネットで繋がれているパソコンを遠隔操作することにした。
これを使えば、起動している遠方のパソコンのカーソルを動かして、クリック操作もできる(アップデートなどを遠隔で実行できる)。
これらの作業すべてがパソコンからだけでなく、iPadからもできるのがうれしい(LogMeinのiPad版を使用)。
むしろiPadからの方がIDとパスワードが自動で入るのでアクセスが楽なくらい。
というわけで、最新のデータをパソコン間で共有し、あるパソコン画面を他のパソコンで操作するという、
空間的に遠く離れたパソコン間をシームレスにつなぐ便利で安全な環境を実現したのだが、
それを推進させたのが携帯性にすぐれながらパソコンと同様のネットアクセス力のあるiPadなのだ。
iPadはペーパーレスを実現する革新的電子書籍ビューワーでありながら、クラウド化を推進する最も軽いネット端末でもある。
電子書籍に特化したKindleや書類の閲覧に不向きなノートパソコンでは(ミニノートはなおさら)、結局両方持ち歩くはめになってしまう。
iPadのメディアとしての絶妙なスタンスこそ、革新的なのだ。
iPadの真のライバルは実はKindleやミニノートではない。
iPhoneとiPodtouchである。
これらのユーザは、大きさが違うだけで機能が同じiPadを一緒に持ち歩く気はしないだろう。
最後に、iPad購入時に買った方がいい周辺機器を論評する(「前の記事」で)。
iPadを購入する時、同時に買っておいた方がいいのは、画面フィルタ。
頻繁に持ち歩くだけにパソコン以上に画面に傷がつきやすい。
画面に傷がついてからでは遅いので、とにかく同時購入をすすめる。
フィルタの光沢か非光沢かは趣味の問題(私は自分の顔が映るのを見たくないので非光沢)。
それから、本体カバーだが、やはりアップル純正(Apple iPad Case¥3,980)のものをすすめる。
理由は、横置きに対応していることと、背面だけでなく前面のカバーがついていることと、
前面のカバーを後ろに折り畳むと三角形になって画面が傾くので画面の閲覧がしやすいこと。
映像系のソフトは横置きのみに対応しているのをはじめ、縦置きより横置きの方が画面が大きくなって実用的なのだが、
縦置対応のみのカバーやスタンドが多いので注意が必要。
また多くのiPad用カバーは背面だけのものが多いが、
鞄の出し入れ時に、画面フィルタ自体を傷つけることがあるので前面カバーもあった方がいい。
純正の黒いカバーはデザイン的には不満だが、機能的にはこれが一番なので勧める。
なぜ不満かといえば、この黒い両面カバーをしていると、”iPadを持っている”ことを周囲にアピールできないから。
だから逆にそういう”イヤみ”を出さないでさりげなく使うにはいいのかもしれない。
機能よりデザイン(iPadのアピール)を優先する人はいろいろある他社製でいい。
プロジェクタにつなげてプレゼンする人は VGAアダプタ(¥2,980)が必要。
アナログモニタに出したい人はコンポーネントAVケーブル(¥4,800。iPodにも使える。音声も出せる)を使う。
これを使うとテレビがBGMつきの巨大フォトスタンドになる。
屋外でiPadで音楽を聞く時は、ブルートゥース対応のヘッドセット(数千円)を使えば、
とiPadの間は無線状態でいいので、かさばるiPadをバッグにいれたままヘッドホンで聴ける。
私は Jabra Clipperを使っていて、ヘッドホン部分は、以前から愛用している Audio-Technica のノイズキャンセリングヘッドホンをつなげている。
Clipper部分は胸ポケットにしまえる。
もちろんヘッドホンケーブルが長ければ、直に繋げればいい。
とにかくデータ的にはiPadはiPodそのものなので、両方持ち歩く必要はない。
部屋で使う時のスタンド(立て掛ける台)は、上述の理由で縦置き・横置き両方できるものがいい。
純正品やさまざなの対応品があるが、縦置きのみ対応は不便。
100円ショップのイーゼル型の木製品で充分。
縦置きにして、パソコンモニタの横に置き、 有料ソフト”Air Display”を使えば、
パソコンモニタの延長画面として使える。
あと充電用のグッズだが、
電源ケーブルは、同梱されている電源ケーブル以外に、
持ち歩き、あるいはパソコンとの同期(充電されない)専用としてもうひとつあった方がいい。
純正品もあるがもっと割安のもので充分。
一番いいのは、USBケーブル(ハーフ口(くち))とiPod用のアダプタの組合せ(iPadの差し込み口はiPodと同型)。
ハーフ口(くち)のUSBケーブルはパソコンの他の周辺機器と併用できる汎用性がいい(すでに持っている可能性あり)。
それにつなぐiPod用のアダプタ部分は、ショップ99の安物でも使える(同じ99のUSBケーブルの方は充電に使えない)。
これにUSBケーブルを電源コンセントにつなげる500円ほどのタップ(500ミリAではなく1A)を購入すれば、どこでも充電できる。
そしてなんといってもiPadでペーパーレスを実現する「ページスキャナ」
これはパソコンの周辺機器なので正しくはiPadの付属品ではないが…。
富士通・キヤノンいずれも安いものでは一万円台で買える(詳しくは「iPadはこう使う3」)。
逆に意外に不要なのは、外付けキーボード。
つなげる手間があり、そもそも画面キーボードで済んでしまう。
iPadシリーズはこれでおしまい。
iPadを使うようになって、じわじわと自分の情報生活が変化している。
ノートパソコンを持ち歩かずに、データをネットサーバーに保存する
いわゆる”クラウド・コンピューティング”的な情報生活に移行しつつある。
というわけでiPadこそ必携のアイテムになりつつあるわけだが、
そのためには、必須のアクセサリがある。
まずは、液晶保護フィルム。
パソコンと違って、液晶を指で触って操作するから。
6歳の甥っ子が画面をいくらベタベタ触っても、まったく指の跡が着かないが、
自分が触るとあっという間に指紋の跡だらけになる(特に雨天の午後)、
それと保護ケース。
持ち歩くことは、落とす危険も増える。
一度テーブルの上から落としたが、ケースカバーをしていたおかげが全く問題なかった。
iPodのようにもともと頑丈ならいいのだが、重たい分だけ、自らへの衝撃も大きいだろう。
それだけでなく、アップルマークのあるシルバーの背面も傷をつけたくない。
そして何より、液晶面の傷を防ぎたい。
液晶フィルムをつけていても、そのままで鞄に入れて、出したら、そのフィルム面にひっかき傷がついてしまった。
なので背面だけでなく、液晶面も覆う、両面ケースが必要(私はアップル純正のを使用)。
両面ケースだとiPadを使っているようには見えないのが残念だが、
縦だけでなく、横置に立て掛けることもできるので、フォトスタンド用途にいい。
あとプレゼン用ではなく、板書のための講義ノート用にiPadを使う人は、チョークがついた指で画面を操作すると、画面がチョークの粉で汚れる。
なので、タッチペンを使った方がよい。
ついでに、iPadの Keynote は画面を指で長押しすると、プレゼン画面に赤いポインタを示せることがわかった。
今まで、プレゼン用にレーザーポインタを使っていたが、その必要がなくなるわけだ。
わがiPadはまだ本格的に仕事には使っていない。
パソコンで作成したデータを授業でプレゼンするのに使えるかがまず問題。
そのためにはMac側のiWorkが現行の09版である必要。
そして、作成したファイルを、ネット上のiWork.comにアップロードして、
iPadでそれをダウンロードしてiPad上の対応するiWork内のプレゼンソフトKeynoteを使う。
そのためには,iPad用のKeynote1200円をAppStoreで購入する必要がある。
私はMac用のiWorkも最新版を購入する必要があった。
(iWorkの利用にはAppleIDが必要。ない人はメールで送受信)
しかも同じKeynoteでも、Mac版よりiPad版の方が機能が少ないため、
移行すると無効になってしまう機能があった(画面切り替えの3次元効果など)。
特に、オブジェクトの空間移動などの特殊効果はすべて無効。
また”段落ごと”に指定した効果も”一括”になってしまうので、
iPad上で画面ごとに直さなくてはならない。
iPad上のソフトは編集機能が貧弱。
つまり、MacでKeynoteらしい凝ったプレゼン画面を作っても、iPadには生かされない。
文字や画像が次々と出るだけの平凡(パワポ的)なプレゼン画面なら問題ない。
Macでのカレンダー(iCal)やアドレスブック、Safariのブックマークなどは
Mobile Meで設定しておけば、ほぼ自動的にiPadに更新が反映される。
これは便利(Mobile Meの有料メンバーになっている必要)。
あと音声出力はモノラルだが、ステレオジャックは Bluetooth経由ではステレオ。。
最初はモノラルのみだと思っが、設定でアクセシビリティで「モノラルオーディオ」がオンになっていたためだった。
i文庫で青空文庫をダウンロードしてみたが、読書は快適。
文字の大きさを自由にできるので、小さい字が見にくい老眼世代には、紙媒体より読みやすい。
もちろん、ネット記事も文字を任意の大きさにできる。
これもパソコンより見やすい。
以上、やはりiPadは”閲覧”に優れたデバイスであって(ある意味、紙より上)、
それ以上の処理を求めるならパソコンを使うべきということになる。
勤務先が教職員対象に主催した、3日間のパソコン講習(ワード2007応用、エクセル2007応用)を受けた。
2003から2007(ほんとはMacユーザーなので2004から2008)へのドラスティックなメニューの変更にあきれて、2007(Macは2008)を使わないでいたのだが、
学生の論文指導の手前そういうわけにもいかないので、渡りに船のこの講習会を申し込んだ。
ちゃんとした外部の講師で、毎日ワードに2時間半、エクセルに2時間半、計5時間の講習に、 FOM出版の市販のテキスト(2000円×2)を使用するのだが、”社内研修”なので無料。
すごい得した気分。
受講者に教員は私だけであとは職員・助教(旧称”助手”)ばかり。
でも、ほんとに勉強になった。
独学だと自分が使いたい機能だけを選んで学ぶだけだが、
応用クラスの講習会だと、思ってもいなかった機能を知ることができる。
ワードやエクセルは敷居は低いが奥深いソフトなので、勉強しがいがある。
講習によって、”わかったつもり”のレベルで満足していた
(受講しなかった教員はほとんどこのレベル)自分を脱することができる。
これでやっとわがMacにも2008をインストールする気になれた。
私の仕事は、研究(探求すること)と授業(教えること)だが、
やはり”学ぶこと”が一番楽しい。
前2者は予定調和的世界だが、後者は新鮮な発見が続くから。
なるほど、学校はすたらないな。
いつも持ち歩いているノートパソコン(MacBook)は13インチと画面が小さいので、
研究室では据置の iMacにFireWireでつなげてターゲットモードにして、
21インチ画面で使っている(つまりノートパソコンをiMacの外部起動ディスクで使用)。
次の授業にMacBookを使おうと(講義ノートとして)、 いつもならiMacをシャットダウンして、
その後MacBookもシャットダウンして、最後にケーブル接続を解除するのだが、
昨日に限って、ちょっと授業に遅れたため、
iMacをシャットダウンせずに、ケーブルだけはずして、
MacBookを再起動させながら、教室に向かった。
ところが、教卓上のMacBookは起動中画面のままでデスクトップが表示されない。
業を煮やして、シングルユーザーモードにして修復を試みたが、
英語で「修復できない」とのメッセージ。
授業中なので、いつまでもパソコンと格闘しているわけにもいかず、
講義ノートなしで、頭の中の記憶だけで90分しゃべり通した。
たぶん大事なことを言い忘れたろう。
家に帰って、修復ソフトで修復しても一向に起動中の画面から先に行かない
(修復ソフトでは「異常なし」になっても)。
症状からソフト的トラブルであることはわかっており、
そして何よりHDD全体を毎日外付けHDDにバックアップしているので、
喪失感で顔面蒼白になることはない。
これも OS10.5のTimeMachine機能のおかげ。
ところが、不運なことに、このOSの起動ディスクが見当たらず、東京の実家に持って帰ったままだったことに気づいた。
ここにある起動ディスクは、 一代前のOS10.4で、
こいつにはTimeMachine機能がついていないので、復旧ができない。
それでも好運なことに、研究室のiMacは OS10.5なので、そいつの起動ディスクを使えば、
外付けのノートとHDDの間の完全復旧はできるはず。
そう結論して、家でのパソコンの復旧はあきらめ、
非常に久々に、昨晩はネットもメールも、DVD鑑賞もいっさいなしですごした。
翌朝早く目が覚めたので、仕事はないがそのまま出校。
さっそく、MacBookと外付けHDDをiMacにつなげ、
iMac用の起動ディスク(OS10.5)で立ち上げ
(ホントはその前にMacBook内の壊れている設定ソフトの削除をしたが回復しなかった)、
起動ディスクのTimeMachineで本体以外のシステムを完全復旧にとりかかる
(起動ディスクでないと、本体の復旧しかできない)。
画面表示をみると、復旧が終わるのに2時間以上かかるとのこと。
その間、何もできない。
この段階になって、もうひとつ好運だったことに気がついた。
今日の午前中に論文原稿の締切だったのだ。
原稿は数日前に仕上がって、でも最後の推敲のため、
提出は当日にする予定だった。
でも、推敲はもう充分と思ってしまって、水曜に提出しておいた
(一番目の提出者とのこと)。
提出の翌日にパソコンがダメになり、復旧するのが締切に間に合わない時刻となった。
このまま最初の予定通りに行動していたら、真に顔面蒼白になっていたろう。
”毎日のバックアップ”は以前から肝に銘じているので、
データの損失の心配はなくなりつつある
(TimeMachineでHDD全体のバックアップが簡単にできるようになったというのが大きい。
ただし、保存先のHDDも壊れる物だから、ネットサーバーを含めて複数保存先を確保しておくといい)。
そして、今回、「済ませられる仕事は、早く済ませた方がいい」という教訓が身にしみた。
「トイレは行けるうちに行っておく」という教訓は外出時にいつも励行している。
ただ、似たような教訓でも、
「買いたいと思った時、買っておかないと、後で欲しくなっても、もう売り切れ」
というやつは、衝動買いで後悔することもあるので、教訓度50%だが。
2月にFOMAのN705iに切り替える前は、movaという、通話とiモード(モノクロ画面)のみの質素な生活だったため、最新のモバイルライフなど想像できなかった。
今では、当初は一番不要だと思っていた”おサイフケータイ”が気にいっている。
Suicaのカードが入っているのとは別のバッグを持って外出して、Suicaが使えない事が幾度かあった(もっともSuicaは割安でないので切符を買う手間がふえるだけだが)。
それで外出時に忘れることがない(忘れたら取りに戻る)携帯電話にSuica機能をつけた「モバイルSuica」を使いだしたらもう病みつき。
第一、定期入れに入れたSuicaカードだと、読み取り機が時たま一発では読んでくれない時があるが(PASMOで)、携帯電話だと触れるか触れないかの距離で読んでくれる。
それに薄っぺらいカードをペタッと着ける行為より、ハンディマシンをかざす行為の方が未来的でかっこいい(ほとんどの乗客はまだカード利用)
これに気を良くしてiDとEdyにも登録して、おサイフケータイをほぼ完璧にした。
あと、パソコンと連動したスケジュール管理が気に入っている。
スケジュールの入力はパソコンでして、それをケーブルで携帯電話に転送すれば、あとはその時刻に携帯電話が鳴って予定を教えてくれる。
通話やiモードはさほど使わないが、上の2つの機能だけでもかなり便利。