博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『七侠五義 人間道』その3

2013年01月21日 | 中国古典小説ドラマ
『七侠五義 人間道』第13~18話まで見ました。

一触即発の状態の先帝の陵墓に乱入した包拯はその場で裁判を開き、あっさりと龐吉を処刑。それに怒った仁宗は一度は包拯を投獄しますが、冷静になってみると却って包拯の硬骨ぶりを見直し、七品官の県令として祥符県で発生した連続婦女暴行殺人事件の解決に当たらせます。この事件を無事に解決できたら開封府尹に復帰させるという算段ですね。ここで展昭が御前四品帯刀護衛に任命され、晴れて正式に包拯の侍衛となります。

で、新シリーズの祥符県編で捕頭(捕り手頭)として丁兆蘭と艾虎が登場するのですが……



ヒゲを生やしている方が丁兆蘭で、小太りの方が艾虎です。……イメージが違う(´・ω・`)(特に艾虎)おかしい。こんなことは許されない(涙目)

さて、太監の陳琳は包拯が中央官界に復帰すると目の上のタンコブとなると見て、包拯があっさり連続婦女暴行殺人事件を解決して開封府尹に復帰しそうな形勢となると、自身の護衛の丁兆の兄である丁兆蘭と接触して良からぬことを企みます。

まず祥符県のならず者の熊発を焚き付け、彼に借金のある何江に散々嫌がらせをさせます。そして丁兆蘭の恋人で妓女の麗珠を熊発に接近させ、2人で寝ている時に手下に熊発とその一家を殺害させ、それを熊発に恨みのある何江の仕業ということにして、麗珠が証人として包拯に告発。で、人証・物証を捏造して包拯に何江を処刑させ、彼が誤審をしたことを後に暴露して失脚させようという算段。きたないなさすがw 丁兆蘭は陳琳に弟の丁兆と麗珠が人質に取られた形となり、心ならずも陰謀に加担することに……

ここでさすがに良心が咎めたのか、麗珠が「何江さんはやっぱり犯人じゃないみたい(震え声)」と一度は供述を翻したりとアクシデントが発生しますが、結局陳琳の目論見通り処刑場に引っ立てられる何江。彼は丁兆蘭に因果を含められたこともあり、自分が熊発一家を殺したと偽証していたのですが、土壇場になって自分は犯人ではないと告白。そして尊敬する包大人に冤罪事件を起こさせるわけにはいかない!と、自ら石柱に頭を打ち付けて自害。おお、もう……

何江の無罪を知った包拯は仁宗に罪を請いますが、仁宗はともかく連続婦女暴行殺人事件は解決できたのだからというわけで、逆に開封府尹への復帰を命令。

大岡越前的な裁判官の誤審については、以前に紹介した『大宋提刑官』では最終シリーズのネタとして取り上げられていましたが、このドラマはまだ中盤なんだぜ(震え声) この後の展開をどうするつもりなんでしょう(´・ω・`)

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (静香山人)
2013-01-26 14:38:03
東山さんのドラマでやるかどうかはわかりませんが、幕末ごろにできた大岡政談の講釈本に誤審しかける話がありました。元ネタは包青天のあるエピソードのようです。
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Unknown (さとうしん)
2013-01-26 22:50:32
>静香山人さま
既に元ネタにそういうのがあるわけですか…
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Unknown (静香山人)
2013-01-30 14:53:05
すみません、このページとはまったく関係がありませんが、管理人さまのツイートを拝見して思ったというつながりでここで申し上げさせて頂きます。
大河の視聴率は、やはり18パーも取れればいいほうではないでしょうか。そもそもその視聴率というのが、それほど絶対的権威のあるものというわけではないのであり、必ずしもその作品の人気、ましてや作品のクオリティの指針にはならないはずです(確かに視聴率がどう変化するのにもそれなりの理由はあるのでしょうが、しょせんは結果論なわけで)。そのていどの数字でしかないものが、2ポイントかそこら下がったぐらいで、まだ半分も行っていないのに、ガタガタ騒ぐのは心底どうかと思いますよ。掲示板をザザッと見てみましたが、けっきょくのところあの人たちは「犬hk落ち目ワロスw」かなんか言ってブギャりたいだけなのではないかと(苦笑)。週刊誌にも往往ありますが、ああいう悪口同好会のようなのは好きになれませんな。
思えば「トトロ」の当初の興行成績も良いとはいえませんでしたし、向こうだと「大明王朝」や「貞観之治」の視聴率も低いほうでしたが、ここ数年の評判はぐっと良くなっている。やはりこういうのはより長い目で見て論じるべきでしょう。つまりは、皆さん頭を冷やしてください、と言いたいのであります。
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Unknown (さとうしん)
2013-01-31 08:43:31
>静香山人さま
今の時期から大河の視聴率が云々されるのは、やはり去年のことがあるからでしょうかね。私も『八重の桜』はあの題材で18%も取れれば大成功と言っていいんじゃないかと思います。(ついでに昨年の『平清盛』も、ここ10年ほどの大河と比較して、内容と視聴率がいまひとつ見合っていないなと思ってます。)

視聴率そのものについても、今朝の新聞記事で大河も含めてドラマは特に録画で見ている割合が多いという指摘がありましたね。こういうのを見ると、視聴率にかわる新しい指標が出来てもいいんじゃないかと思うのですが……
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Unknown (静香山人)
2013-04-01 23:28:02
けっこう間が空きましたが…。
まあ、リアルタイムで観ることのできる人が少なくなっているということでしょうね。ただ、昨年のような結果になると、さすがに等閑視はできないでしょう。なにしろあの非難轟々だった「江」を下回っているわけですから。どういう人がリアルタイムで観られるかという点に限って論じるとすると、あまり変わってはいないはずですし。やはりどこかしら問題があるのでなければ、あそこまでは落ち込まなかったわけで、じじつ「これは致し方ないよな」という点は多々あったように思います。もっともそれなりに良い点があったことは小生としても認めるにやぶさかではありません。悪い番組ではなかったのですが、いささか疲れた、というのが小生の偽らざる感想であります。
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Unknown (さとうしん)
2013-04-02 20:51:26
>静香山人さま
『平清盛』に関しては、おかしなノリの作品であったことはファンであった私としても認めざるを得ないところです(^^;) 中国ドラマで言えば脚本が完全にネタに走っていて、風俗考証もメタメタなのに史実考証はそれなりの水準を保っていた『大漢風』を思わせるものがあったなと……
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Unknown (静香山人)
2013-12-05 14:27:45
小生としては「蒼天航路」に近いノリだったように思います(あのマンガは個人的にはあまり好きではありませんが)。
 とまれ、一部のマスコミでこういうことを、鬼の首でも取ったようにいちいち掲げるのは、やっぱり感心しません。もっとも最近思うのですが、たぶんマスコミとしては、適当に「打落水狗」をやれば売れるだろう、とでも思っているのでしょう。炎上商法とは違うのでしょうが、ともかくそういう人の心理につけこむことを売りにしているのですからね。よくないことではないでしょうか。いくつかの週刊誌で(「言論の自由」を盾に?)無双しまくっている「辛口評論家」もあてにならない人が多いですし。ま、それもこれも不況だからなのでしょうね。
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Unknown (さとうしん)
2013-12-05 21:37:14
>静香山人さま
『八重の桜』も結局明治篇に入ってから、視聴率だけでなく中身の出来も右肩下がりになってしまいました…… 個人的には再来年の『花燃ゆ』に期待したいところです。
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Unknown (Unknown)
2013-12-06 12:35:53
おお、もう…。
でもまあ、そういうことは20年前からよくあることで、べつにかの国はわが国は、昔はいまは…ということではないでしょうけれど。
>花燃ゆ
この記事で書いている麻生千晶という人も、かなり怪しいのです。そもそも実在かどうかもわからない。箔をつけるためにでっちあげた人の可能性がかなり高い。言っていることも、はなっから「批判してやる」という態度が鼻につくのです。個人的には嫌いな人です。他にもけっこういますが、こういう人がのさばるのがテレビに「冬の時代」が続いた一原因に思えてなりません。たしかに批判だけを前提とした文章は威勢が良く、一部の雑誌にあるようなものは、理性よりも感性に訴えるように書かれているので、あるいは受けるかもしれませんが、なにを書いてもいいということにはならないでしょう。そこに「愛」はあるのか、という点に尽きると思います。この手の辛口評論家()にはその愛が感じられない。そして内容もかなりワンパターンなのが多い。そのくせ妙に上から目線だったりする。そういうことをいうなら、自分でひとつでも書いてみたらどうですか、といいたくもなるのです。こういう人に無双させたマスコミが、いわばテレビをスポイルしてしまったのではないか、などと思う今日このごろであります。
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Unknown (さとうしん)
2013-12-06 21:31:30
例の記事は「テレビドラマの出来は9割方、脚本が左右する。」と言っておきながら、『花燃ゆ』が事実上脚本チーム体制を採用した意義についてまったく触れていないのがどうかと思いましたが…… 

個人的には、『花燃ゆ』は新しい試みが空回りしてドツボにはまるか画期的な名作となるか2つに1つで、かなりギャンブルをしているなと感じます。
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