博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大侠霍元甲』その4

2020年10月05日 | 武侠ドラマ
『大侠霍元甲』第15~20話まで見ました。


王雲影は侍女の小蓮と四番弟子の許大有を伴って北京に赴き、刑部に対して夫の無罪を訴えます。そのお陰もあり、刑部は天津の呂四鷹に帰還を命じます。霍元甲を諦めきれない呂四鷹は、ベルトランの通訳常徳利を抱き込み、傷の癒えない霍元甲の治療のためと称して、西洋人医師に何やら怪しげな注射を打たせます。

その頃、農頸蓀と黄文発も家産を金塊に換えてベルトランへの賄賂とし、傷が癒えるまで霍元甲を牢内に留まらせたいと渋る彼に釈放を同意させます。


自宅に戻った霍元甲は、自分の釈放のために農頸蓀と黄文発が財産を費やしたことを気に病み、少しでもお金を返そうと、霍威鏢局を立ちあげます。しかし武士の商法的な面が否めず、客がなかなか寄りつきません。そこで沙燕の提案により、弟子たちが獅子舞などのパフォーマンスを行って宣伝につとめ、地元民から弟子になりたいという若者も続出するようになります。

これで万事めでたしかと思いきや、釈放以来霍元甲は禁断症状的な何かに苦しめられ、鏢局の仕事や新たな弟子の指導どころではなくなっていたのでした…… 牢内で何度か打たれた注射がよく効いたということで、件の西洋人医師を捜索させますが、弟子たちが常徳利を問い詰めたところ、霍元甲が打たれていたのはモルヒネだったことが判明します。彼を薬物中毒にして「銷煙大侠」としての面目を失わせようという呂四鷹の陰謀なのでした…… 呂四鷹は霍元甲を「銷煙大侠」ならぬ「抽煙大蝦」に仕立てようと息巻いています。(「侠」と「蝦」は中国語ではともに同音のxiaと発音)


常人では禁断症状に耐え抜くことは不可能、後はもう廃人になるまでアヘンで苦痛をしのぐしかないはずでしたが、霍元甲は、農頸蓀の友人の西洋人医師フェデラーに協力を仰ぎ、一ヶ月間自分を監禁させて禁断症状に耐え抜くことを決意。

そしてその間に、霍元甲がアヘンを吸っているという話を聞きつけた天津八極門の面々が「霍元甲を出せ!」と押しかけますが、タイミングよく薬物が抜けきった霍元甲が一同の前に姿を現し、霍家ともつながりのあるという八極拳を披露しつつ真実を告げ、疑いを晴らします。

しかし更に常徳利を殺害されたということでベルトランが乗り込んできて、霍元甲は二番弟子高奇の仕業と悟ります。高奇はこれまでも霍家一門の「殺戒」を破り、一門を守るためと称して敵を殺害してきたのでした。霍元甲はこれ以上彼を庇い切れないということで、天津で新設される警察の人員に彼を推薦し、波風立たない形で彼を一門から出すことにしますが……

ということで武侠らしく割と無茶な展開が続きますが、相変わらずテンポは快調です。
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