『大侠霍元甲』第41~最終45話まで見ました。
精武門では劉振声&何瑪麗、許大有&小蓮の二組の結婚式が行われますが、そこへ阿部道館の日本人三人組が道場破りに押しかけ、陳真らが返り討ちにします。この三人が取ったような、手前勝手なルールを押しつけておきながら「それが規矩(規則)だ」「規矩を守れ」とマウントを取ろうとする日本人の姿は、ネット言論でもよく目にするような……
しかし阿部道館の主阿部熊三は話のわかる人物のようで、三人を破門。ところが道場の二番手藤原が画策し、この三人を焚き付けて精武門の門弟を街中で殺害。仇討ちだといきり立った陳真と沙燕が阿部道館へと殴り込み、官憲に捕らえられてしまいます。
阿部道館側は三日の期限を切って精武門の門扉に挑戦状を貼り付けます。比武は二度とやらないで欲しいという母の言葉を重んじ、これまで通り挑戦は無視するつもりの霍元甲でしたが、その母の許諾が得られたことで挑戦に応じることに。それと引き換えにして陳真と沙燕も釈放されます。しかしこの比武の裏には、決闘を賭博の場にして儲けようというベルトランと、霍元甲への復讐を目論む鷹九の存在があったのでした……
決戦は五番勝負で、精武門側は劉振声、許大有、沙狼、陳真、霍元甲の面子で挑みます。そして二勝二敗で決着は大将戦にもつれ込むことに。阿部との大将戦も一度の戦いでは決着がつかず、休憩を挟んで二番戦、三番戦と繰り広げられます。そこへ鷹九が休憩の間に霍元甲の飲む茶に毒を盛ったりしますが、栄先生がかわりに茶を飲んだことで露見。
勝負の判定の方も鷹九やベルトラン、藤原が審判員を買収していましたが、事態を不審視した阿部自身が負けを認め、精武門側の勝利に。この後阿部は切腹してしまいます……
これで収まらないのがベルトラン。ヨーロッパから拳闘のチャンピオンアレックスを招聘し、霍元甲との決闘をマッチング。霍元甲もこれを受けて立つことに。しかしこのアレックスも何とか打ち破り、更には彼がリング外に仕掛けられた剣山の上に落ちそうな所を助けるという武徳も示します。
そして旧武林の陋習を改めて門派の垣根を取り除き、上海武林の仲間たちや、かつて敵対していた鷹爪門の面々とともに手を携えて新しい武林を打ち立てるべく精武体操会を結成。物語はここで終わりです。霍元甲が急死し、陳真が仇討ちを図るのはまた別の話となります。続編があるとしたら、たぶん最終回に出てこなかった鷹九が日本人とつるみ、霍元甲を毒殺するという話になるんでしょう。
【総括】
ということで陳真の仇討ち話などで無駄な尺を消費してしまったこともあり、最終回に至る展開はかなり駆け足です。そこらへんを大目に見れば、2000年代半ばぐらいまでの武侠のノリを高いアクションのクオリティで再現しつつ、いくら武功があっても銃には勝てない、そして列強に対抗するために武林の統合と近代化を目指すという、「武侠の時代の終わり」という要素を提示した大変興味深い作品に仕上がっております。その「武侠の時代の終わり」の次に控えているのは、ブルース・リー演じる陳真が主役の『ドラゴン怒りの鉄拳』で示されているような抗日の時代なわけですが……
精武門では劉振声&何瑪麗、許大有&小蓮の二組の結婚式が行われますが、そこへ阿部道館の日本人三人組が道場破りに押しかけ、陳真らが返り討ちにします。この三人が取ったような、手前勝手なルールを押しつけておきながら「それが規矩(規則)だ」「規矩を守れ」とマウントを取ろうとする日本人の姿は、ネット言論でもよく目にするような……
しかし阿部道館の主阿部熊三は話のわかる人物のようで、三人を破門。ところが道場の二番手藤原が画策し、この三人を焚き付けて精武門の門弟を街中で殺害。仇討ちだといきり立った陳真と沙燕が阿部道館へと殴り込み、官憲に捕らえられてしまいます。
阿部道館側は三日の期限を切って精武門の門扉に挑戦状を貼り付けます。比武は二度とやらないで欲しいという母の言葉を重んじ、これまで通り挑戦は無視するつもりの霍元甲でしたが、その母の許諾が得られたことで挑戦に応じることに。それと引き換えにして陳真と沙燕も釈放されます。しかしこの比武の裏には、決闘を賭博の場にして儲けようというベルトランと、霍元甲への復讐を目論む鷹九の存在があったのでした……
決戦は五番勝負で、精武門側は劉振声、許大有、沙狼、陳真、霍元甲の面子で挑みます。そして二勝二敗で決着は大将戦にもつれ込むことに。阿部との大将戦も一度の戦いでは決着がつかず、休憩を挟んで二番戦、三番戦と繰り広げられます。そこへ鷹九が休憩の間に霍元甲の飲む茶に毒を盛ったりしますが、栄先生がかわりに茶を飲んだことで露見。
勝負の判定の方も鷹九やベルトラン、藤原が審判員を買収していましたが、事態を不審視した阿部自身が負けを認め、精武門側の勝利に。この後阿部は切腹してしまいます……
これで収まらないのがベルトラン。ヨーロッパから拳闘のチャンピオンアレックスを招聘し、霍元甲との決闘をマッチング。霍元甲もこれを受けて立つことに。しかしこのアレックスも何とか打ち破り、更には彼がリング外に仕掛けられた剣山の上に落ちそうな所を助けるという武徳も示します。
そして旧武林の陋習を改めて門派の垣根を取り除き、上海武林の仲間たちや、かつて敵対していた鷹爪門の面々とともに手を携えて新しい武林を打ち立てるべく精武体操会を結成。物語はここで終わりです。霍元甲が急死し、陳真が仇討ちを図るのはまた別の話となります。続編があるとしたら、たぶん最終回に出てこなかった鷹九が日本人とつるみ、霍元甲を毒殺するという話になるんでしょう。
【総括】
ということで陳真の仇討ち話などで無駄な尺を消費してしまったこともあり、最終回に至る展開はかなり駆け足です。そこらへんを大目に見れば、2000年代半ばぐらいまでの武侠のノリを高いアクションのクオリティで再現しつつ、いくら武功があっても銃には勝てない、そして列強に対抗するために武林の統合と近代化を目指すという、「武侠の時代の終わり」という要素を提示した大変興味深い作品に仕上がっております。その「武侠の時代の終わり」の次に控えているのは、ブルース・リー演じる陳真が主役の『ドラゴン怒りの鉄拳』で示されているような抗日の時代なわけですが……