博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『媚者無疆』その3

2018年08月21日 | 武侠ドラマ
『媚者無疆』第10~15話まで見ました。

南疆は璇璣林にやってきた「公子」・晩媚ら一行。実はこの地にある魔教「血蓮教」の施設・璇璣殿には、「公子」は外祖母・藍沁が生ける屍となって眠っているのでした。李存勗の重臣・越軽涯が実はこの「血蓮教」の教主なのですが、「公子」の母方の一族とは色々因縁があるようです。「公子」の狙いは生ける屍となった藍沁が守る「璇璣盒」という薬箱で、ドジッ子の晩媚が出来心で藍沁を目覚めさせるというトラブルがありつつも、「璇璣盒」の入手に成功。

で、お次は越軽涯の特務機関である妓楼・摘星楼のボス阮娘を暗殺せよという指令を受け、現地へと向かう晩媚&長安。難なくターゲットの阮娘の暗殺に成功……のはずでしたが、実は阮娘の正体が生き別れになった主家の娘・謝瑩であると気付いた長安が土壇場で暗殺を阻み、晩媚は越軽涯に捕らえられてしまいます。


少年・少女時代の長安こと謝歓と阮娘こと謝瑩。このドラマ、回想シーンはこういうアニメーションが挿入されます。要するに回想シーンで子役とか別の俳優さんを配役する手間と予算を省いているわけですが、こういう演出も却ってアクセントになっていいなと。

越軽涯のもとで激しい拷問を受け、更に長安に裏切られたと思い込んで心身ともにズタボロの晩媚ですが、「公子」が越軽涯に招かれて顔合わせをしても口を割らず、更には摘星楼の分舵図まで引き渡し、さすがに良心がとがめた公子は月影を晩媚の救出に赴かせます。そして旧主の謝瑩の足止めをくらっていた長安は、彼女を振り切って晩媚の救出に向かおうとします。謝瑩はとうとう根負けしますが……


そこで出た言葉が「臣女謝瑩叩見殿下」ってどういうことやねん(´Д`;) 長安は実は武則天の娘の太平公主の子孫で、謝家はそれを知ってみなしごであった彼を受け入れ、そして彼を匿ったがために謝家が滅ぼされたということのようです。唐皇室の子孫ならともかく太平公主の子孫にそんなバリューがあんの?と思ってしまいますが、武則天が太平公主に授けた「無字詔」がその鍵を握っている模様。

そして直接謝家に手を下した姹蘿城主ですが、実は少女時代に謝家の主・謝停雲の婚約者だったのが、婚約の約束を反故にされたうえ殺害されかけ、そこを「公子」の母親・藍禾に救われたという因縁がある模様。その時に彼女は謝家に婚約の印として収めた化粧箱を取り戻しますが、実はその化粧箱の中に「無字詔」、あるいはその在処を示すヒントがあるらしいということで、長安は敢えて姽嫿城へと舞い戻ります。


一方、恐るべき手際の良さで越軽涯のもとから晩媚の救出に成功した月影でしたが、晩媚への嫉妬心とか、任務に失敗したということで姽嫿城に戻ってもどうせ死罪は免れないとか、そういった諸々の事情で、「晩媚を生きて姽嫿城へと連れて帰れ」という「公子」の命令をスルーし、彼女を奴隷商人に引き渡し、次なる任務に関わる「血蓮教」の地盤の陵城へと向かわせます。彼女の受難はまだまだ続くようです…… その始末を知って激怒した「公子」は月影に晩媚の身柄を取り戻させに向かわせますが、途中で同じく晩媚を捜索していた長安と合流。

一方、「公子」の方も李存勗に呼び出され、越軽涯とともに後梁から後唐への投降を希望する武将・斉威のもとに向かわせますが、李存勗に降りたいというのは斉威のワナで……というあたりで次回へ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする