博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『媚者無疆』その2

2018年08月15日 | 武侠ドラマ
『媚者無疆』第4~9話まで見ました。

最初の任務は「神医」沈墨を暗殺し、彼の持つ「掛剣草」を持ち帰ること。「地殺」への昇格を賭けて晩媚と晩香が臨みます。


任務開始時にこういう具合にターゲットのデータファイルみたいなのが表示されます。

晩媚は「掛剣草」の奪取には成功しますが、ターゲットの殺害に忍びず、そのまま逃がしてしまいます。で、後から晩香が沈墨を殺害。2人がそれぞれ任務に成功したということで決着は「影」同士の決闘に委ねられますが、任務の最中に「七殺」の毒を身に受けた長安は戦える状態になく、晩媚は敗北を認めます。ならばということで姹蘿城主は2人の処刑を命じ、月影の擁護にも「冬に雷が落ち、晴天に雪が降らない限り決定は覆さない」と宣言。そこで「公子」が自らの武功で本当に粉雪を降らせ雷を打ち鳴らし、死罪の免除を勝ち取らせます。この「公子」が雪を降らせる場面で、このドラマがどんな無茶をやらかしても許せる気になりましたね。


公子御近影。後梁の皇子で幼い頃後継者争いから逃れるために、母の藍禾から目を潰され盲目となり、姽嫿城へと送られたという設定ですが、この後晩媚が持ち帰った「掛剣草」により視力を取り戻します。姽嫿城はもともと武則天の特務機関だったのですが、その後主を失い、後唐の先皇(李克用?)の寵姫であった藍禾が城主に任命されたといういきさつがあり、藍禾と現在の城主姹蘿との間には確執があった模様。

ここでこの「公子」が実は「大太保」李嗣源であったことが明かされます。そして視力が戻ったことを伏せたまま現在の王である李存勗と対面することに。


『北斗の拳』の悪役のような李存勗。李嗣源が年齢的に若すぎたり李克用の実子のように描かれていたりして色々史実と合わないところがありますが、そこは李嗣源が武功で雪を降らせる世界線の話であると割り切りましょう。

一方、長安の尽力で名誉挽回の任務を与えられた晩媚ですが、今回もターゲットの殺害に逡巡。しかし最後はターゲット自身が死を選び、任務を果たしたということで「地殺」への昇格と、自分の根城となる邸宅を与えられます。

ここで何を思ったか長安が夜な夜な姹蘿暗殺を謀って失敗し、「公子」のもとに逃げ込むという事件がおこります。実は長安はもとの名を謝歓といい、主家の謝一族が彼女に抹殺されたことにより、その仇討ちを誓っていたのでした。姽嫿城で「影」となったのも仇討ちの機会を狙うためという次第。姹蘿らは刺客の後を追って「公子」の邸宅「聴竹院」へと押しかけますが、騒ぎを知って駆けつけた晩媚が体よく彼女たちを追い返し、事なきを得ます。ちょうど体調を悪くしていた「公子」(病弱という設定らしい……)を救ったということで、晩媚は褒賞として功力を飛躍的に高める「血蠱」二匹を体内に注入されます。

更に晩媚&長安主従は、「公子」の余命を保つ秘薬「九命」捜索のため、「公子」&月影と南疆に赴くことになり…… ということで所々で挿入されるアクション・シーンは派手さはありませんが、しっかり見せてくれます。
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