博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『天意』その7

2018年07月15日 | 中国科幻ドラマ
『天意』第29~33話まで見ました。

韓信は銭小芳を捜索中に漢中から関中へと抜ける「陳倉古道」の跡を発見。小芳とも、季姜の死を受け入れ、彼女を別人格として認めるということで連れ戻します。古道の発見と「明修桟道、暗度陳倉」、すなわち蜀の桟道を修復してそこから進撃すると見せかけ、その実古道を渡って陳倉を守る章邯を襲撃するという案を提案したことにより大将軍に抜擢されます。

しかし樊噲・夏侯嬰ら古参の将が心服せず、また古道の開発も瘴気の発生や、また途中で数百年前の地形変動により道が断ち切れていることが判明し、思うように進みません。しかも劉邦から、1ヶ月以内に古道の開発を完了せよと命じられてしまいます。そこで韓信は神の使者・滄海客の「12年後に自分の力ではどうにもならない出来事がお前を襲うが、私の御主人との取り引きに応じるなら力を貸してやろう」という言葉を思い出します。

時にちょうどあれから12年経ったと思い出していると、案の定韓信の前に滄海客が出現。韓信はとうとう観念して悪魔の契約ならぬ神の契約を取り交わし、陳倉古道の開発を彼女(滄海客は作中で三人称で「她」と表現されており、女性という設定のようです)に託すことに……

開発の期限が切れる1ヶ月後に、張良が祈禱を行ってカモフラージュし、その間に滄海客が本当に山を切り開いて古道の開発に成功。漢軍は古道を渡って陳倉へと進出を果たします。しかし本当に古道を切り開いたのか不審を感じる小芳。地元陳倉の廟で、500年前に秦の文公が戎を征伐した際に「天兵」を目撃したという伝承を知り、滄海客は本当に山谷を切り開いたのではなく、時空をねじ曲げて地形が変動する前の古道を韓信たちの時代に移したのではないか、秦の文公らが目撃した「天兵」とは実は自分たち漢の兵だったのではないかと推測し、その時に滄海客が紛失し、陳倉の廟に500年間奉納されていた神器「雉神」をゲットします。

その後韓信は廃丘を守る章邯を水攻めで降す一方で、劉邦は諸侯と連合して60万の大軍で彭城へと攻め寄せますが、たった3万の項羽の軍に大敗。その間に再び滄海客が韓信の前に姿を現し、「神」の指令としてどういう訳か三斉の地を落とすよう命じますが、その際に「お前、陳倉古道で時空をねじ曲げただろう?」とこの時代の人間が発するはずのない語彙を耳にして、さすがに驚いています (^_^;)

韓信は敗走してきた劉邦を受け入れ、蕭何・張良とともに態勢の立て直しを図ります。

その頃、急速に体調が悪化していく天依の身を案じた韓信は、彼女を治療するには滄海客に頼るほかなく、彼女の指令通りに斉地を落とせば再び接触できるかもしれないと考え、東進に張良・天依を帯同。しかし斉地で天依は体調を回復し、かつ刻一刻と変化する情勢を前に、斉地攻めを優先して項羽との戦いを避けようとする韓信の行動を劉邦が不審に思い始め……というところで次回へ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする